南極のインアクセシブルの意味と理由

実話「南極物語」やドラマ「南極大陸」に登場する「インアクセシブル」の意味と、南極プリンスハラルド海岸がインアクセシブルと呼ばれる理由のネタバレです。


■インアクセシブルの意味
インアクセシブル(inaccessible)とは英語で、「接岸不能」「近寄りがたい」「接近不能」といった意味である。
アクセシブル(accessible)は「到達可能」「近寄りやすい」という意味である。このアクセシブルに、英語の否定の接頭辞(接頭文字)「in」を付けると、インアクセシブル(inaccessible)という言葉になり、「接近不能」という意味になる。
■プリンスハラルド海岸がインアクセシブルと呼ばれる理由
1946年から1947年にかけて、アメリカ海軍が大規模な南極調査「ハイジャンプ作戦」を行った。
このとき、アメリカ軍は何度かプリンスハラルド海岸に接岸を試みたが、いずれも失敗し、インアクセシブル(inaccessible=接岸不能)と報告したため、プリンスハラルド海岸がインアクセシブルと呼ばれている。
■プリンスハラルド海岸がインアクセシブルである理由
プリンスハラルド海岸は海水が低く、南極の夏でもリュツォ・ホルム湾が氷で覆われて、プリンスハラルド海岸に近づけない。
プリンスハラルド海岸は南極でも難所中の難所で、アメリカやイギリスが7度の接岸に失敗した前人未踏の地だった。
■日本がプリンスハラルド海岸に接岸できた理由
プリンスハラルド海岸はインアクセシブル(接岸不能)とされ、前人未踏の地で、始めて接岸に成功したのは日本の第1次南極観測隊である。
第1次南極観測隊が接岸した1957年(昭和32年)1月は、プリンスハラルド海岸付近が十数年に1度の暖かい年で天候も良かった。
加えて、リュツォ・ホルム湾は氷に覆われていたのだが、外洋からプリンスオラフ海岸へと延びる氷の割れ目(水路)を発見したので、奇跡的にオングル島の近で接岸することができた。
■オングル島に昭和基地を建設するネタバレ
プリンスハラルド海岸は前人未踏の地で、詳しい情報は無く、どこに昭和基地を建設するかも未定だった。
アメリカがハイジャンプ作戦で航空撮影しており、簡単な地図はあった。第1次南極観測隊はその地図を頼りに、基地の建設候補地を数カ所に絞っていた。
候補地の1つだったクック岬へ実際に行ってみると、断崖絶壁で接岸できず、近くまで行けたオングル島に昭和基地を建設したのである。
実話「南極物語」のあらすじとネタバレについては『実話「南極物語」のあらすじとネタバレ』をご覧ください。

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