小寺官兵衛が櫛橋光と結婚

2014年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公となる黒田官兵衛の生涯を実話で描く実話「軍師・黒田官兵衛(黒田如水)」のあらすじとネタバレの播磨編「小寺官兵衛が櫛橋光と結婚」です。

このページは「竹中半兵衛の稲葉山城乗っ取りのあらすじとネタバレ」からの続きです。

実話「軍師・黒田官兵衛(黒田如水)」のあらすじの目次は「実話-軍師・黒田官兵衛(黒田如水)-あらすじとネタバレ」をご覧ください。

■栗山善助の仕官
永禄8年(1565年)夏、小寺官兵衛(黒田官兵衛)が20歳のとき、15歳の栗山善助(別名は栗山利安)が出仕する。栗山善助は生涯で57の首級を上げ、黒田官兵衛の右腕となる家臣である。

栗山善助の父親の名前は分からないが、栗山家は播磨守護大名・赤松家の一族で、代々、赤松家に仕えていた。足利尊氏から播磨国姫路の近くにある栗山を拝領したことから、栗山姓を名乗った。

栗山善助が15歳のころ、既に播磨では赤松家は衰えており、「黒田家は大国の主なり」という噂が流れていた。そこで、栗山善助は黒田官兵衛を大国の主と見込んで仕官した。

黒田官兵衛は、若いのに奇特な者だと思い、栗山善助を召し抱えた。栗山善助は誠に正直で、奉公に精を出すことから、黒田官兵衛が「善助」と名付けた。

■結婚式で死ぬ
永禄9年(1566年)1月11日、父・黒田職隆は栄城の城主・井口与左衛門の娘を養女とし、室津城の城主・浦上清宗に嫁がせ、播磨での地盤を固めた。

しかし、結婚式の当日の夜、播磨で対立している龍野城の城主・赤松政秀に攻められ、黒田職隆の養女と浦上清宗は戦死した。このとき、小寺官兵衛(黒田官兵衛)は21歳であった。

■黒田勘兵衛が櫛橋光と結婚
永禄10年(1567年)、小寺官兵衛が22歳のとき、志方城(兵庫県加古川市志方町)の城主・櫛橋伊定(くしはしこれさだ)の娘・櫛橋光(15歳)と結婚する。

(注釈:このとき、櫛橋光は15歳だが、戦国時代に淫行条例や結婚の年齢制限はないので、15歳の少女と結婚する事は合法である。)

櫛橋光は小寺政職の姪にあたり、小寺官兵衛が小寺家で重用さていたことがうかがえる。

この結婚により、黒田家は小寺家と関係を強くするとともに、志方城の城主・櫛橋伊定と関係を強め、播磨での地盤を固めた。

なお、妻となる櫛橋光は「光姫」「照姫」と表記されることもある。櫛橋光の読み方は「くしはし・てる」と「くしはし・みつ」の2説があり、どちらが正しいかは判明していない。黒田官兵衛の妻の名前を「幸圓(こうえん)」と表記する解説本もあるが、幸圓は本名ではなく、櫛橋光の雅号とされている。

この結婚に際し、櫛橋伊定は小寺官兵衛に、朱塗りの合子形兜(銀白檀塗合子形兜)を贈ったという伝承が残っている。

銀白檀塗合子形兜はお椀をひっくり返した形をしており、黒田官兵衛が銀白檀塗合子形兜を愛用したため、銀白檀塗合子形兜は「如水の赤合子」として恐れられたという。

(注釈:黒田官兵衛の象徴ともなる銀白檀塗合子形兜は、九州の関ヶ原の合戦で使用された。)

さて、小寺官兵衛が櫛橋光と結婚したころ、父・黒田職隆は44歳の若さで隠居し、黒田官兵衛に家督を譲った。こうして、小寺官兵衛は黒田家の当主となり、姫路城の城主となったのである。

■織田信長の野望
小寺官兵衛(黒田官兵衛)が櫛橋光と結婚した永禄10年(1567年)、尾張(愛知県)の織田信長は、美濃(岐阜県)の大名・斎藤龍興を倒し、稲葉城を岐阜城へと改称して岐阜城を本拠地とした。

そして、織田信長は「天下布武」の朱印を使いようになり、天下統一へと歩み始めた。このとき、織田信長は33歳で、小寺官兵衛は22歳であった。

■黒田長政の誕生
小寺官兵衛(黒田官兵衛)が結婚した翌年の永禄11年(1568年)、正室・櫛橋光が姫路で嫡男・松寿を出産する。この松寿が、後の黒田長政である。

天下布武を掲げた織田信長が15代将軍・足利義昭を擁して上洛を果たしたのは、黒田長政が生まれた永禄11年(1568年)のことである。

■母里太兵衛と栗山善助は義兄弟
永禄12年(1569年)、小寺官兵衛(黒田官兵衛)が24歳のとき、地侍・曽我一信の子・母里太兵衛(別名は母里友信)が14歳で出仕した。

母里太兵衛は戦場で常に先手を務め、黒田家家臣の中で最多となる76の首級を上げた豪傑である。母里太兵衛は黒田家の精鋭24人「黒田24騎」の1人で、「黒田節」として唄われた。

母里太兵衛は気性が激しく、手の付けられない少年だったため、小寺官兵衛は母里太兵衛(母里友信)と栗山善助(栗山利安)を呼び、「栗山善助は兄として母里太兵衛を助け、母里太兵衛は弟として栗山善助の言葉に従え」と命じ、2人に義兄弟の誓いを交わさせた。

母里太兵衛は成人しても気性が激しく、黒田長政らを困らせたが、義兄弟の誓いだけは守り、義兄・栗山善助の言うことには理屈抜きで従った。

実話「軍師・黒田官兵衛(黒田如水)」のあらすじとネタバレの播磨編「小寺官兵衛と青山の戦い」へ続く。