流星ワゴン-あらすじとネタバレ

TBSのドラマ「流星ワゴン」の原作となる重松清の小説「流星ワゴン」のあらすじとネタバレを含むネタバレ読書感想文のあらすじとネタバレ編です。

このページには重松清の小説「流星ワゴン」のあらすじや結末のネタバレが含まれています。重松清の小説「流星ワゴン」のあらすじや結末やネタバレを知りたくない人は、閲覧にご注意下さい。

■重松清の小説「流星ワゴン」-あらすじとネタバレ
中学受験に失敗した息子はイジメを受けて不登校になり、家庭内暴力を振い、妻からも離婚を切り出されていた38歳の永田一雄(カズ)は、会社をリストラされ、最低で最悪な人生を送っていた。

永田一雄(カズ)は父・永田忠雄と中学の頃からろくに口も聞いたことが無く、父・永田忠雄の事が嫌いだったが、会社をリストラされてからは、月3度は癌で入院している父・永田忠雄の見舞いに通い、父親から貰う御車代(交通費)5万円で何とか生活していた。

ある日、永田一雄(カズ)はいつものように御車代(交通費)を目当に病院を訪れて父・永田忠雄を見舞い、御車代5万円を貰った。

その帰り、最低で最悪の現実に疲れた永田一雄(カズ)は駅のロータリーのベンチに座り込み、「死んでもいい」と考えていると、1台のワゴン車「オデッセイ」が永田一雄(カズ)の前に止まった。

オデッセイ(流星ワゴン)を運転するのは、5年前にオデッセイ(流星ワゴン)を運転していて自動車事故を起こして死んだ橋本義明で、助手席には同じ事故で死んだ息子・橋本健太(8歳)が乗っていた。

事故で死んだ橋本親子は成仏できずに時間の流れに取り残され、色々な人をオデッセイ(流星ワゴン)に乗せ、人生の分岐点へと運んでいるのだという。

橋本義明は永田一雄(カズ)をオデッセイ(流星ワゴン)に乗せると、永田一雄(カズ)を人生の大切な場所(人生の分岐点)へと連れて行くのであった。

■流星ワゴン-父親との再会するのあらすじ
数ヶ月の時間を遡り、人生の分岐点へと戻った永田一雄(カズ)は、自分と同じ年(38歳)の父・永田忠雄と出会う。

永田一雄(カズ)にとっては数ヶ月前の過去だが、38歳の父・永田忠雄(チュウさん)にとっては約25年後の未来である。

父・永田忠雄が38歳のとき、永田一雄(カズ)は中学生になるかならないとい時期で、父・永田忠雄が金融会社を設立する少し前であった。

永田一雄(カズ)は金融会社(サラ金)が嫌いだったため、金融会社を始めた父・永田忠雄(チュウさん)と口を聞かなり、大学を卒業すると田舎を出て東京で働き、東京でマンションを買った。

父・永田忠雄(チュウさん)も永田一雄(カズ)が会社を継がずに勝手に東京で就職し、何の相談も無く東京でマンションを購入したことに激怒していた。

しかし、目の前に現れた38歳の父・永田忠雄(チュウさん)には38歳までの記憶しか無く、現実世界の事は何も知らなかった。

38歳の父・永田忠雄(チュウさん)は息子・永田一雄(カズ)の事が大好きな状態で、父・永田忠雄(チュウさん)は「ここでは朋輩(ほうばい)じゃけん、5分5分の付き合いじゃ。お前はカズで、ワシはチュウサンでええわ」と言い、息子・永田一雄(カズ)と朋輩として付き合い始める。

朋輩として交流を開始した永田一雄(カズ)は、嫌っている父・永田忠雄が自分を愛していた事を知って驚いた。

一方、父・永田忠雄(チューさん)も、最愛の息子・永田一雄(カズ)が自分の事を嫌っており、未来の自分が永田一雄(カズ)に怒っている事を教えられ、衝撃を受けた。

そして、人生の大事な場面に戻った永田一雄(カズ)は、数ヶ月後に泣きながら離婚を切り出す妻・永田美代子がテレホンクラブで知り合った男性と不倫をしている現場を目撃してしまうのであった。

(注釈:テレホンクラブは、出会い系サイトが登場する前に流行した、電話で男女が出会う場を提供していた出会い系のお店です。)

■流星ワゴン「黒髭危機一髪」のあらすじとネタバレ
永田一雄(カズ)はオデッセイ(流星ワゴン)と「人生の大切な場所(人生の分岐点)」とを行き来することになり、次に永田一雄(カズ)が訪れた人生の大切な場所は、クリスマスの前日の日曜日だった。その日は息子・永田広樹の模試の結果が出る日だった。

模試の結果も悪く、受験にも失敗する事を知っている永田一雄(カズ)は、息子・永田広樹に「受験を止めようか」と提案したが、息子・永田広樹の受験する意思は変わらず、結果を変えることが出来なかった。

その後、永田一雄(カズ)は、息子・永田広樹にクリスマスプレゼントを買ってやると、父・永田忠雄(チューさん)も孫の永田広樹にクリスマスプレゼンを買ってやった。

父・永田忠雄(チューさん)が買ってやったのは、小学6年生の永田一雄(カズ)が欲しがったが、父・永田忠雄(チューさん)が「小学6年生の子がこんな物を欲しがっちゃダメだ」と言って買ってやらなかった「黒ひげ危機一髪」であった。

父・永田忠雄(チューさん)は「黒ひげ危機一髪」を孫・永田広樹に買ってやったが、それは口実で、本当は息子・永田一雄(カズ)にかってやったのである。

一方、そんなことは知らない永田一雄(カズ)は、親孝行のつもりで父・永田忠雄(チューさん)を自宅に招き、3人で「黒ひげ危機一髪」をやった。

こうして、永田一雄(カズ)はオデッセイ(流星ワゴン)と人生の分岐点を行き来してしくが、妻・永田美代子や息子・永田広樹にはやり直しの記憶が残らず、永田一雄(カズ)が努力しても過去を変えられないことを知るのであった。

■流星ワゴン-息子・永田広樹のあらすじとネタバレ
息子・永田広樹は自らの希望で中学受験に挑戦したが、全ての受験に失敗し、地元の公立中学・二中に進学した。

しかし、息子・永田広樹は受験のために友達からの誘い断り続けていたため、イジメの標的となり、やがて不登校となって自宅で両親に暴力を振うようになった。

オデッセイ(流星ワゴン)を下りて、受験の1週間前に戻った永田一雄(カズ)は、クラスメイトや両親の名前を書いたペットボトルをパチンコで「処刑」している息子・永田広樹を目撃し、息子・永田広樹が追い詰められている事を知る。

(注釈:「パチンコ」は、ゴムの力で石などを飛ばすY字型の道具です。)

永田一雄(カズ)は、息子・永田広樹と話し合い、受験を止めさせようとしたが、息子・永田広樹は「あと1週間だから」と言い、受験を止めなかった。やはり、過去は変えることは出来なかった。

■流星ワゴン-妻・永田美代子のあらすじとネタバレ
息子・永田広樹の受験を止められなかった永田一雄(カズ)は、不動産屋でマンションの仮契約をして帰宅し、「俺には分るんだ。息子・永田広樹は受験に失敗する。地元の中学へ行けば虐められる」と言い、妻・永田美代子にマンションの本契約をするように頼んだ。

しかし、不動産屋のシステムトラブルで永田一雄(カズ)が仮契約した物件は既に借り手が付いていた事が判明し、永田一雄(カズ)の仮契約取り消されてしまい、永田一雄(カズ)は悪あがきをしても未来は変える事は出来ないと悟る。

一方、妻・永田美代子も、急に変な事を言い出した永田一雄(カズ)に「病院へ行って」と言い、相手にしなかった。

そこで、永田一雄(カズ)は妻・永田美代子がテレホンクラブで知り合った男性と不倫をしている事や、明日、湯島天満宮へ受験のお守りを貰いに行くという口実で出かけ、男性と会うことを話して、これが空想ではないと説得した。

そして、永田一雄(カズ)は、これから永田家に起きる出来事を全て話し、死んでもいいと思っていたとき、オデッセイ(流星ワゴン)を運転する橋本義明と出逢い、タイムスリップして人生の分岐点へと戻ってきた事を明かした。

そのうえで、自分がオデッセイ(流星ワゴン)に帰ると、残された永田一雄(カズ)は何も覚えていないため、妻・永田美代子に「お前が未来を変えてくれ。受験が終わったら離婚して、広樹を連れて家を出てくれ」と頼んだ。

その日の夜、永田一雄(カズ)は「未来を変えてくれ」というメッセージビデオを撮り、同様の内容の手紙を書き、カレンダーにもメッセージを残した。

妻・永田美代子は永田一雄(カズ)の言う事を半分信じ、永田一雄(カズ)と話し合うと、数ヶ月後に妻・永田美代子が泣きながら離婚を気りす事を教えられる。

妻・永田美代子もセックス依存症でテレホンクラブで知り合った男性と肉体関係を持っていたことを、永田一雄(カズ)に打ち明けた。男性の数は数え切れない程だという。

■流星ワゴン-橋本健太のあらすじとネタバレ
オデッセイ(流星ワゴン)を運転する橋本義明と息子・橋本健太は本当の親子では無く、息子・橋本健太は妻の連れ子だった

橋本健太の母親は、「子供には父親が必要だ」と考える人で、橋本義明の事を心の底から愛していたわけではないが、橋本健太の父親に適していると思ったから、橋本義明と結婚したという。

父・橋本義明は子供のためにちゃんとした父親になろうと考える人で、育児本などを購入していたが、橋本健太はそれにわざとらしさを感じ、父・橋本義明の事を無視した。

橋本健太は父・橋本義明がそれほど嫌いでは無かったが、仲直りをする切っ掛けが掴めず、無視し続けたところ、母親は息子・橋本健太が橋本義明に懐かないことから、離婚話に発展した。

父・橋本義明は離婚の危機を打開するため、橋本健太に「パパにして欲しい事を言って」を尋ねると、橋本健太は「免許を取ってドライブに連れて行ってよ」と答えた。

それは、父・橋本義明は運動神経が悪いので、絶対に取れないだろうという半分意地悪だった。

しかし、父・橋本義明は何とか運転免許を取得し、ファミリーカーの象徴であるオデッセイ(流星ワゴン)を購入した。そして、父・橋本義明はオデッセイ(流星ワゴン)で橋本健太とドライブに出かけた。

ところが、そのドライブの途中でトラックと衝突して、橋本義明と息子・橋本健太は死んだ。即死だった。

死んだ橋本義明は、事故を起こした後悔から、息子・橋本健太に成仏して欲しいと思っていたが、息子・橋本健太は父・橋本義明に意地悪をした後悔から、事故現場へ行くことを拒み、成仏を拒否していた。

さて、息子・橋本健太は、永田忠雄(チュウさん)と一緒に永田一雄(カズ)の人生の分岐点でオデッセイ(流星ワゴン)を下り、母親に会いに行くが、母親は既に再婚しており、新しい子供も居た。

泣き疲れてオデッセイ(流星ワゴン)に戻った息子・橋本健太は、成仏する事を選んだが、橋本義明が「色んな人をオデッセイ(流星ワゴン)に乗せて連れて行かなければならないんだ」と言い、一緒に行かない事を告げると息子・橋本健太は迷った。

しかし、橋本義明は「パパはここに残る。だってパパが生まれ変わったら、橋本健太という8歳の少年が生きていた事を覚えていてくれる人が居なくなるだろ」と言い、息子・橋本健太を背中を押すと、息子・橋本健太は渋々、歩き出し、切りの中へと消えていった。

ところが、橋本義明がオデッセイ(流星ワゴン)を出発させようとしたとき、息子・橋本健太が霧の中から走って戻ってきて、再びオデッセイ(流星ワゴン)に乗り、橋本義明とドライブを続けたのであった。

■流星ワゴン-永田忠雄(チュウさん)の結末
永田一雄(カズ)は、最低最悪の現実を変えることが出来なかったが、後悔は無くなり、オデッセイ(流星ワゴン)は終点に近づいた。

永田一雄(カズ)は父・永田忠雄(チュウさん)に、父・永田忠雄(チュウさん)が癌で死ぬことを教えたが、自分が死のうとしている事は教えなかった。

しかし、橋本義明が永田忠雄(チュウさん)に、永田忠雄(チュウさん)よりも先に永田一雄(カズ)が死ぬ事を教えた。

これを聞いた永田忠雄(チュウさん)は、橋本義明に怒鳴り、脅し、そして、「永田一雄(カズ)を助けて欲しい」と懇願した。

すると、息子・橋本健太が永田一雄(カズ)に「サイテーの現実、やってみる気ある?」と尋ねるた。

永田一雄(カズ)は永田忠雄(チュウさん)を見て「ああ、帰りたい」と答えると、息子・橋本健太は「それが聞きたかったんだ。おじさんは最初から死なないことになってたんだけどね」と告げた。

それを聞いた永田忠雄(チュウさん)は激怒したが、橋本義明が「もう時間がありません」と言い、永田一雄(カズ)に散歩を勧めたので、永田一雄(カズ)と永田忠雄(チュウさん)はオデッセイ(流星ワゴン)を下りて散歩した。

オデッセイ(流星ワゴン)を下りた永田忠雄(チュウさん)は、アソコに毛が生えた永田一雄(カズ)と一緒に立ち小便がしたかった、という夢を叶え、立ち小便を終えると、自分が入院している病院を目指して歩いて行った。

■流星ワゴン-結末のあらすじとネタバレ
やがて、永田一雄(カズ)がオデッセイ(流星ワゴン)を降りて最低で最悪の現実に戻ると、そこは駅のロータリーだった。永田一雄(カズ)がオデッセイ(流星ワゴン)に乗る前の状態だったが、オデッセイ(流星ワゴン)は見当たらなかった。

オデッセイ(流星ワゴン)を降りる前に、橋本義明から、やり直した世界の出来事は何一つ残っていないと言われたが、橋本健太が特別に1つだけプレゼントを残してくれたと言っていた。

やがて、永田一雄(カズ)は最低で最悪の現実が待つ自宅に戻る。ソファーは切り裂かれ、部屋は散乱しており、妻・永田美代子も朝帰りで自宅に居らず、最低で最悪の現実は何一つ変わっていなかった。

しかし、永田一雄(カズ)は部屋を片付けて掃除をしていると、押入れで「黒ひげ危機一髪」と、永田忠雄(チュウさん)と一緒に写った写真を見つけた。橋本健太が残してくれたプレゼントは「黒ひげ危機一髪」と記念写真だった。

さて、永田一雄(カズ)は、息子・永田広樹に永田忠雄(チュウさん)の写真を見せたが、息子・永田広樹は永田忠雄(チュウさん)の事を覚えていなかった。

しかし、何となく、38歳の永田忠雄(チュウさん)と一緒に「黒ひげ危機一髪」をやった感覚が残っていたのか、息子・永田広樹はときどき、1人で「黒ひげ危機一髪」をやるようになった。

やはり、妻・永田美代子も何も記憶が残っていなかったが、何となく「以前にもあった」という微かな感覚が残っており、外泊をしなくなった。

永田一雄(カズ)が最低で最悪な現実世界に戻った5日後に、癌で入院中の永田忠雄(チュウさん)が死んだ。

実家の姉が遺影に使う写真が無いと言ってたので、永田一雄(カズ)は、遺影に使う写真が見つかったと言い、人生の大切な場所で38歳の永田忠雄(チュウさん)と一緒に写した記念写真をもって、家族3人で葬儀へと向かった。

その後、永田一雄(カズ)も再就職の書類審査を通過した。最悪な状況から脱したわけではないが、家族揃って朝食をとるようになったのであった。

流星ワゴンの結末ネタバレ感想文」へ続く。

流星ワゴン-あらすじとネタバレへのコメント

 丁寧に細かくのせてくださり、ありがとうございます。今日ドラマを見たんですが、もう小説のほうのあらすじを知りたくていくつものサイトを経てここにたどり着きました。今すごく泣いています。
 人にはどうしてこういう試練がある場合があるのでしょう。だれしも苦労しすぎたり、みじめすぎる思いなどしたくないはずなのに。
というのが感想です。かくいう私もみじめすぎることは体験したことがあります。だから涙が出たのだと思います。

  • 投稿者-
  • 読みました
  • -2015年1月25日

失礼します!
誤字大丈夫でしょうか....?
父・橋本健太になっております。

  • 投稿者-
  • 由里
  • -2015年3月8日

■由里さんへ
誤字のご指摘ありがとうございます。一部で、橋本義明と橋本健太の名前が入れ違っていた箇所がありましたので、訂正しました。

  • 投稿者-
  • 管理人
  • -2015年3月10日