映画「永遠のゼロ」の感想文

岡田准一が主演する映画「永遠のゼロ」のあらすじと結末のネタバレを含んだ感想文のネタバレ感想文編です。

映画「永遠のゼロ」のあらすじとネタバレは「映画「永遠のゼロ」のあらすじとネタバレ」をご覧下さい。

■映画「永遠のゼロ」の感想
映画「永遠のゼロ」を観た。映画「永遠のゼロ」は、誰よりも死を恐れ、家族のために帰る事を望んでいた零戦パイロット宮部久蔵(岡田准一)が、どうして特攻員となり、特攻で死んだのか、という映画である。

生きて帰ることを望んでいた宮部久蔵(岡田准一)が、うして特攻を志願したのだろうか、そして、どうして出撃直前に機体を交換したのだろうか。

宮部久蔵(岡田准一)が凄腕のパイロットだったが、死ぬ事を恐れる臆病者で、混戦を極端に嫌い、混戦になると戦闘空域から離脱して、いつも無傷で帰還していた。

戦友は、凄腕の宮部久蔵(岡田准一)に期待していただけに、混戦を避ける宮部久蔵(岡田准一)に失望し、宮部久蔵(岡田准一)を臆病者と罵った。戦友からしてみれば、宮部久蔵(岡田准一)は卑怯者である。

そして、卑怯者の宮部久蔵(岡田准一)は大勢の死によって生きながらえていた。零戦パイロットとして前線に配属されていた時は、仲間の死や、撃墜した敵の死によって生きながらえていた。

そして、教官として予備仕官を訓練するようになった宮部久蔵(岡田准一)は、予備仕官はを特攻に送り出すことによって生きながらえていた。

宮部久蔵(岡田准一)は生きて妻の元に返ると誓ったが、大勢の死によって自分が活かされていることに気づいて苦しんだ。

臆病者の宮部久蔵(岡田准一)は、ちょっとしたエンジンの不調でも整備士に口を出していたので、特攻で出撃する日、乗るはずだった零戦52型のエンジンの不調に気づいた宮部久蔵(岡田准一)は、52型では敵艦までたどり着けない事を悟り、賢一郎(夏八木勲)と機体を交換した。

宮部久蔵(岡田准一)は人の死によって活かされていたので、今度は自分の死によって人を生かそうとしたのだろう。

機体を交換した賢一郎(夏八木勲)は、若者の象徴であり、宮部久蔵(岡田准一)は日本の未来を若者に託送としたのだと、私は思った。

私たちは「戦争を知らない世代」と言われるが、戦争は私たちの生活に密接に関係しており、戦争のおかげで近代的な生活がおくれている。

携帯電話にはステルス戦闘機の技術が使用されているし、カーナビには軍事衛星の技術が使用されている。

電子機器に使われるICチップだって軍事目的で開発されたし、インターネットだって軍事目的で開発された。

男性が性欲をそそる女子高生のセーラー服も元は海軍の制服であり、テッシュペーパーもガスマスクのフィルターとして開発された。

医療や科学は戦争が無ければ、100年は遅れているとも言わており、戦争が無ければ、現在の生活は無い。

戦争が悪いと考える人も居るが、私には戦争が良いのか、悪いのか分らない。人間は、状況や立場が変われば意見は変わる。

岡田准一だって、映画「永遠のゼロ」で戦友から「臆病者」と罵られていたが、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で黒田官兵衛を演じた時は、朝鮮出兵で敵前逃亡をした大友義統(豊後のキリシタン大名・大友宗麟の子)を「朝鮮の臆病者」とあざ笑い、罵倒していた。

(注釈:黒田官兵衛が大友義統を罵倒する経緯は「黒田如水(黒田官兵衛)の挙兵-如水原で大友義統を罵倒」をご覧下さい。)

だから、戦争が「良い」のか「悪い」のかという結論を出すことに意味はなく、戦争という過去を忘れないことが大事なのではないかと思った。

また、戦争の悲話になると零戦の特攻隊の話が多いが、元祖特攻隊で「人間魚雷」と呼ばれた潜水艦「回天」や、ベニヤ板で作られた特攻艇「震洋」などの存在も忘れてはいけないと思った。

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