エイジハラスメントの原作の結末ネタバレ読書感想文

武井咲の主演ドラマ「エイジハラスメント」の原作となる内館牧子の小説「エイジハラスメント」の読書感想文です。

このページは原作小説「エイジハラスメント」のあらすじと結末ネタバレが含まれています。あらすじや結末のネタバレを知りたくない人は閲覧にご注意ください。

小説「エイジハラスメント」のあらすじとネタバレは「エイジハラスメントの原作のあらすじと結末ネタバレ」をご覧ください。

■エイジハラスメントとは
21015年7月期に武井咲の主演でドラマ「エイジハラスメント」が始まるため、原作となるの内館牧子の小説「エイジハラスメント」を読んだ。

内館牧子は、2000年に横綱審議委員をしており、横綱・朝青龍の問題でテレビによく出ていた人で、相撲のおばさんというイメージが強いが、本業は作家だ。

さて、タイトルになってる「エイジハラスメント」というのは、年齢に対する差別のことで、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなどの一種である。

小説「エイジハラスメント」を読んでも男性に対するエイジハラスメントが出てこないので、疑問に思ってら調べてみたら、エイジハラスメントは女性に多い差別のようである。

■エイジハラスメントの読書感想文
小説「エイジハラスメント」を読んで、主人公・大沢密は性格が悪いと思った。大沢密は浮気する夫に復讐するのだが、その復讐方法が卑劣すぎる。

夫・大沢直哉には、マーチャンダイザー(服の仕入れから販売までを管理する仕事)の保科という親友が居た。保科は女ったらしのうえ、25歳以下の女性しか相手にしないロリコンである。

あるとき、夫・大沢直哉の妹・英美里がマーチャンダイザーに成りたいというが、夫・大沢直哉はロリコンの保科が妹・英美里に手を出す事を恐れて、コネも無いし協力は出来ないと答えた。

しかし、大沢密は、妹・英美里に保科の存在を教え、妹・英美里の為に保科を自宅に招待したのである。

それが妹・英美里の為を思っての行為なら理解できるのだが、大沢密は保科が女ったらしのロリコンだと知っており、妹・英美里が保科に手籠めにされればいいと考え、妹・英美里に保科を引き合わせたのである。

それは、大沢密が妹・英美里の事を嫌っていた事もあるだろうが、若い女と不倫をする夫・大沢直哉への報復だった。

小説「エイジハラスメント」を読んでいると、エイジハラスメントなど些細な問題で、主人公・大沢密の性格の方がよほど問題だと思った。

それに、保科も女好きのロリコンとは言え、親友の妹・英美里に手を出すのは良くないと思った。小説「エイジハラスメント」はハッピーエンドで終わっているが、夫・大沢直哉と保科の友情は続いているのだろうか?

■大沢密に共感できない
私は、小説「エイジハラスメント」を読んで、主人公・大沢密に全く共感できなかった。とんかつ屋のパートを辞めるときも、有名店にパートが決まったと嘘を言ったり、義妹・英美里に張り合って言い合いをしたりしていたので、主人公・大沢密は幼稚だと思った。

以前、テレビ番組で、女性がされたら困る下ネタ質問への上手な返し方という企画を放送していた。

それは、キャバクラ嬢やコンパの達人が下ネタへの返し方を紹介する企画で、中に感心する返し方もあった。下ネタにいちいち怒ったりすると幼稚に見えるが、上手に返せる人を見ると大人のゆとりを感じるものだと思った。

下ネタはセクシャルハラスメントなのだから、エイジハラスメントもセクシャルハラスメントと同じなのではないか。

嫌がらせをしてくるのはどうせ幼稚な人間なのだから、幼稚な人間にいちいち腹を立てていても、自分まで幼稚な人間に成り下がるだけである。

だから、「おばちゃん」と言われても、主人公・大沢密の様にいちいち怒るのではなく、上手に返して大人のゆとりを見せつけた方が良いのではないだろうか。

大阪の人はどんな酷いことを言われも、笑いに変えるらしい。それも、ひとつの処世術なのかもしれない。

■エイジハラスメントの結末の感想
主人公・大沢密は、義妹・英美里から指摘されたり、夫・大沢直哉の不倫相手だった宮下玲子と話したりして、自分は看護師になる夢から逃げて大学を中退し、夫・大沢直哉と結婚した事を悟った。

そして、主人公・大沢密は、エイジハラスメントに過剰反応していた事に気づいき、再び看護婦を目指すために大学を目指すという結末だった。

主人公・大沢密は色々とあったが、看護婦になるという夢を持ったので、大学に入ってもエイジハラスメントに悩むことは無いだろうと思った。

ただ、小説「エイジハラスメント」の結末は、意外性が無かく、当たり前過ぎると感じた。

以前、ジョージ・フォアマンという人がボクサーが居た。世界ヘビー級チャンピオンの座から陥落したジョージ・フォアマンは28歳でボクシングから引退したが、38歳でボクシングに復帰し、45歳の時に世界ヘビー級チャンピオンに返り咲いた。

そのジョージ・フォアマンは「老いは恥では無い」という名言を残した。だから、私も「老いは恥では無い」と考えているので、小説「エイジハラスメント」の結末は、当たり前過ぎた。

主人公の大沢密は、夫の不倫相手・宮下玲子に勝つためにダイエットやアンチエイジングをしようとしたが、いくらアンチエイジングをしたとしても、若さで若者に勝てるはずが無い。無謀な勝負である。

中年が若者に勝つためには、ジョージ・フォアマンのように、若者が持っていない経験・知識・技術などを生かして勝負するべきだと思う。

コメントを投稿する

コメントは正常に投稿されていますが、反映に時間がかかります。