天皇の料理番-最終回のあらすじとネタバレ後編

柄本佑が出演するTBSの料理番ドラマ「天皇の料理番」の最終回(第12話)「完結-料理番の人生敗戦の料理番がGHQに起こした愛の結末」のあらすじとネタバレのあらすじ編です。

このページは「天皇の料理番-最終回のあらすじとネタバレ」からの続きです。

■天皇の料理番-最終回のあらすじとネタバレ後編
さて、アメリカの将校がサンドイッチを食べると、箱の底に「サンドイッチを作りました陛下のお料理番をしております、秋山でございます。公には言いにくい、ちょっとした御用がございましたら、お申し付けください」と英語で書いたメッセージカードが入っていた。

秋山篤蔵(佐藤健)はGHQの指名なら、宮内省も断れないだろうと考えたのである。

翌日、秋山篤蔵(佐藤健)はGHQに呼ばれ、GHQを訪れると、アメリカ将校が秋山篤蔵(佐藤健)の作ったサンドイッチを気に入ったので、アメリカ将校の家の料理人になってくれという依頼を受けた。

秋山篤蔵(佐藤健)は依頼を引き受けると、山上辰吉(柄本佑)に頼み込み、アメリカ将校の料理番になってもらった。

また、秋山篤蔵(佐藤健)は別のアメリカ将校から「妻が日本人形を欲しがっている」と頼まれれば、松井新太郎(桐谷健太)に頼んで焼け跡から日本人形を拾ってきてもらい、日本人形を修理してプレゼントした。

他にも、秋山篤蔵(佐藤健)はGHQから頼まれれば、便所の詰まりを修理したり、将校の靴磨きをしたり、頼まれたことはなんでも引き受けた。

そして、秋山篤蔵(佐藤健)はアメリカ将校から「GHQのみんなで。家族連れで遊びに出かけることにした。だから、とびきりご機嫌なやつを考えてくれないか」と頼まれた。

そのようななか、山上辰吉(柄本佑)を料理人にしたアメリカ将校から、「言葉も通じないし、返事もしない。言葉の通じる奴にしろ」という苦情が入り、秋山篤蔵(佐藤健)が山上辰吉(柄本佑)を手伝いに行く。

その日の夕食後、秋山篤蔵(佐藤健)が将校にコーヒーを出すと、将校は「お前らジャップは何て愚かなんだ。天皇ってのを崇めてるんだろう。ただの人間だろ?ただの人間をありがたがって、騙されてるとしか、言いようが無いだろ」と言いだした。

秋山篤蔵(佐藤健)は「キリストやって、ただの人間やったと聞きました。その行いが立派やったから、神さんになったんやと違いますか?」と反論すると、激怒した将校は「偉そうに講釈を垂れてるんじゃ無いよ。イエロー・モンキー。キリストは神風であおったり、魚雷で突っ込ませたりしないんだよ」と言い、秋山篤蔵(佐藤健)を窒息死させようとした。

秋山篤蔵(佐藤健)は将校の足を踏み、将校が痛がっている隙に逃れ、殴りかかろうとしたが、高浜俊子(黒木華)の鈴を思い出し、将校に謝罪した。

しかし、将校は「ジャップは本気で謝る時は土下座をするんだろ?」と言い、土下座を強要したので、秋山篤蔵(佐藤健)は怒って将校に殴りかかろうとすると、厨房に居た山上辰吉(柄本佑)が飛んできて代わりに土下座をして謝罪した。

その日の夜、秋山篤蔵(佐藤健)がバンザイ軒に行くと、松井新太郎(桐谷健太)は「お前さんが、やろうが、やるまいが、実際は何も関係無いんだし、止めちまえば?」と意見した。

秋山篤蔵(佐藤健)の努力はむなしく、戦争犯罪者が次々に逮捕されており、昭和天皇も戦争責任を問われる可能性が大きくなっていたのである。

森田梅(高岡早紀)が「今日、天皇が責任を取るべきだって叫んでた輩がいたよ。私は心配なんだよ。巻き込まれて篤坊(佐藤健)までおかしくなったりしないかって」と心配すると、秋山篤蔵(佐藤健)は「けど、お上(昭和天皇)は良い方なんです」と答えた。

森田梅(高岡早紀)が「良い方たって、篤坊(佐藤健)が知ってるのは一部だけだろ。全部を知ってるわけじゃないだろ?全部のお顔を存じ上げてるわけじゃないだろ?」と告げるが、秋山篤蔵(佐藤健)は「絶対に良い方なんです。きまじめな方なんです。ワシには分かるんです」と言い、バンザイ軒を出た。

森田梅(高岡早紀)が「なんであんなに頑固なんだろうね」と呆れると、山上辰吉(柄本佑)は「飯を作ってるからですかね」と告げた。

翌日、厨司・黒川(林泰文)は「厨司長のGHQへのやり方にはついて行けません」と言い、秋山篤蔵(佐藤健)に辞表を提出した。

秋山篤蔵(佐藤健)は「ワシかてコンチクショーって気持ちでやってるんでしょ。アメリカを憎んでも息子さんは戻ってこんのですよ」と引き留めると、黒川(林泰文)は秋山篤蔵(佐藤健)を殴り飛ばし、「戻ってくる奴は言えますよね。戻ってくるんだから、アンタの息子は」と告げた。

そこへ、大膳頭・黒田長治(篠田三郎)が怒鳴り込んでくる。「陛下のことを質問したら、秋山篤蔵(佐藤健)が殴りかかってきた」と苦情の電話が宮内省に入ったのだという。

大膳頭・黒田長治(篠田三郎)が「これで、お上(昭和天皇)にもしもの事があったらどうするつもりなんだ。料理人無勢が足りない頭で動き回るから、こういうことになるんだろうが」と激怒すると、秋山篤蔵(佐藤健)は「料理番やからやったんです。お上のお体を心身と共に健やかに保ち、その命をお守りすることが仕事やから、お上の命を守るために今やらなければ、ならないことは、アメリカの温情を買うこと」と説明した。

大膳頭・黒田長治(篠田三郎)が「お前の考えなんてどうでもいんだよ」と激怒すると、秋山篤蔵(佐藤健)は「いざとなったら、GHQの前で腹をかっさばいて詫びてやる」と激怒し返した。

そして、秋山篤蔵(佐藤健)は「ワシは片田舎の厄介者でした。ここまでやってこれたんは、支えてくれた人が沢山居ったからです。父や兄や母や嫁や師匠や友人。ワシは皆に夢を叶えさせて貰ったようなもんです。ワシは夢をかなえさせてもらったからには、夢を叶え続ける責任があると思います。お上の料理番として励み続ける責任があると思うんです。皆さんは違いますか?お上のお側に上がると聞いたとき、祝われませんでしたか?『お前は家のホコリや』と、『心して励めよ』と言われませんでしたか?嫁や子供はどうでしたか?『お父さん、がんばって』って言われませんでしたか?歩の人らに恥ずかしくないように、務めたいと思いませんか?やれることはやったと、精一杯の真心を尽くしたと言いたいと思いませんか?ほれにワシ、ワシ、なんか溜まらんのですよ。お上が裁かれるとなると。だって、毎日、毎日、飯をお出ししてたんですから。お食べになった皿を見て、ああ、これは、お好きではないんか。お好きなはずの物を残されれば、体調がよろしくないのか、ご気分の問題なのか、はたまた調理が良くなかったのか。ほれがワシの毎日やったんです。毎日、毎日、飯を作るということは、そういう事なんです。ほれがもう20年です。恐れ多い、本当にもう恐れ多いですけど、我が子のようになって。」と話した。

秋山篤蔵(佐藤健)が「もし、お上に戦争の責任があったとして、世界中からそう言われたとして。でも、ワシはやっぱり、お守りしたいと思ってしまうんです。もう何も言われても笑っていますさけえ、どうかわがままを通させてください」と言って大膳頭・黒田長治(篠田三郎)に頭を下げると、黒川(林泰文)や他の厨司も一緒に頭を下げた。

そこへ、事務官の入沼(天野義久)が来て、秋山篤蔵(佐藤健)に「GHQから呼び出しが来ています。お楽しみの件はどうなったのかと」と告げると、大膳頭・黒田長治(篠田三郎)は「どういうことですか?」と尋ねた。

秋山篤蔵(佐藤健)が「GHQのみんなで、家族を連れて遊びに行きたいというので、その世話をして欲しいと言われておりました」と説明すると、大膳頭・黒田長治(篠田三郎)は「GHQの皆となると、これはもう大膳寮として引き受けなければならない規模ですな。なんとしてもお上の御為になるようなもにしてください。お上の料理番の名にかけて、最高のもてなしを」と言い、許可した。

そして、大膳頭・黒田長治(篠田三郎)は秋山篤蔵(佐藤健)に「陛下という存在を政治的な存在ではなく、日本の文化の一部ととらえてもらう方法はないかね」と相談すると、秋山篤蔵(佐藤健)は既に滅んだ「鶴包丁」という儀式の復活を黒川(林泰文)に頼んだ。

また、秋山篤蔵(佐藤健)は、バンザイ軒に居た宇佐美鎌市(小林薫)・松井新太郎(桐谷健太)・山上辰吉(柄本佑)に手伝いを頼んだ。

一方、秋山篤蔵(佐藤健)の土下座をさせたアメリカ将校は、GHQの会議で天皇制の廃止を主張していた。

ある日、宮内省の新浜鴨場でGHQの接待が行われた。黒川(林泰文)が鴨包丁を披露し、鴨料理が振る舞われた。

秋山篤蔵(佐藤健)は各テーブルを回ってソースを配り終え、料理場に戻ると、ポケットに入れていた鈴が無いことに気づいた。ポケットを調べると、ポケットに穴が開いており、秋山篤蔵(佐藤健)は慌てて鈴を探し回る。

一方、GHQの大将は、片付けをしていた宇佐美鎌市(小林薫)に「天皇というのは何ですか?私には分からない」と尋ねると、宇佐美鎌市(小林薫)は「私はただの市井の料理人なので」と答えた。

GHQの将校が「ただの市井の料理人の意見が聞きたい。穏やかな貴方たちが、天皇の事となると豹変する。それは天皇があなた方の神だと理解していいんですか?だから、貴方たちは彼のために何でもするのか?」と尋ねた。

そのとき、秋山篤蔵(佐藤健)は池の近くで鈴を見つけて立ち上がるが、秋山篤蔵(佐藤健)に土下座をさせたアメリカ将校が立ち上がった秋山篤蔵(佐藤健)を池に突き飛ばした。

秋山篤蔵(佐藤健)は突き落とされた拍子に鈴を落としてしまったので、慌てて池に落ちた鈴を探していると、アメリカ将校は秋山篤蔵(佐藤健)に石を投げつけ、「天皇陛下バンザーイ」「天皇陛下バンザーイ」と言いだした。

秋山篤蔵(佐藤健)は癇癪を起こしてアメリカ将校を殴りかかろうとすると、鈴の音がした。秋山篤蔵(佐藤健)が鈴の音がした場所を見ると、池の中に沈んでいる鈴を見つけた。

鈴を拾い上げた秋山篤蔵(佐藤健)は、高浜俊子(黒木華)の事を思い出し、「どやさー」と叫ぶと、池の中でしゃがみ、「グェ、グェー」と鳴きながら、鴨のマネをして池を歩き回った。

GHQの家族達らは池に集まり、秋山篤蔵(佐藤健)の鴨マネを見て喜ぶ。

それを見た松井新太郎(桐谷健太)と山上辰吉(柄本佑)も池に飛び込み、秋山篤蔵(佐藤健)と一緒に鴨のマネをして池の中を歩き回った。

その様子を見ていたGHQの大将が「何でもするんですね」と尋ねると、宇佐美鎌市(小林薫)は「そうですね。良い意味でも、悪い意味でも」と答えた。

GHQの大将が「貴方もそうですか?」と尋ねると、宇佐美鎌市(小林薫)は「私にとって陛下は味噌です。大変失礼な良い方かもしれませんが、私は無学な人間なのでお許しください。生まれた時から、そこにあり、馴染んできたものです。味噌を親しみ慕うことはあたりまえです。その意味を問うたことさえありません。しかし、今後いっさい味噌を食べるなと言われれば、とてつもない寂しさを感じると思います。そして、あちこちで暴動が起き、私もそれに加わると思います。陛下の存在を否定すれば、それと同じようなことが起き、統治を難しくするだけじゃないでしょうか」と話した。

その後、GHQは昭和天皇に戦争責任は無いという判断を下し、秋山篤蔵(佐藤健)は天皇の料理番を続ける事が出来た。

やがて、月日は流れ、昭和47年10月、秋山篤蔵(佐藤健)は天皇の料理番を引退することにした。

秋山篤蔵(佐藤健)は昭和天皇に挨拶に向かう道すがら、これまでの事を思い出していた。

最終回の冒頭で、秋山篤蔵(佐藤健)がチュルヌルドゥという料理に付けた糸を取り忘れ、その皿が昭和天皇に出されたというミスを犯した時のことだ。

秋山篤蔵(佐藤健)が昭和天皇に謝罪に行くと、昭和天皇は「秋山、朕のものだけか?他のものには糸はついていなかったのか?」と尋ねた。

秋山篤蔵(佐藤健)が「はい。陛下のものだけです」と答えると、昭和天皇は「それはよかった。糸が付いていたのは朕のものだけだったんだな。それは良かった」と告げていたのだ。

その後、秋山篤蔵(佐藤健)は昭和天皇に辞職の挨拶にうかがうと、昭和天皇は「ご苦労だったね。体を大切にするように。貴方が私の体をいたわってくれたのと同じように。料理は真心だよね、秋山厨司長」と暖かい言葉をかけたので、秋山篤蔵(佐藤健)は涙ぐんだ。

昭和48年10月18日、秋山篤蔵(佐藤健)は幸せな涙と共に、58年に渡る料理番の人生に幕を下ろしたのでありました。

秋山篤蔵(佐藤健)は1人なると、胸のポケットから鈴を出し、「お疲れやったの、俊子(黒木華)」と声を掛け、鈴を鳴らしたのであった。

実話・天皇の料理番のあらすじとネタバレは「実話・天皇の料理番-あらすじとネタバレ」をご覧ください。

ドラマ「天皇の料理番」の登場人物のモテル一覧は「天皇の料理番-実在のモデル」をご覧ください。

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