ゴーン・ガールとモデルとなった実話のネタバレ感想文

デヴィッド・フィンチャー監督の映画「ゴーン・ガール」のモデルとなった実話のネタバレと感想文です。

映画「ゴーン・ガール」のあらすじとネタバレは「ゴーン・ガールのあらすじと結末のネタバレ」をご覧ください。

■ゴーン・ガールの実話のあらすじとネタバレ

映画「ゴーン・ガール」のモデルとなった実話は、2002年にアメリカで起きたスコット・ピーターソン事件である。

スコット・ピーターソンは裕福な家庭に育ち、1997年に妻レイシーと結婚し、誰もが羨むような結婚生活を開始した。

しかし、2002年12月24日のクリスマス・イブにスコット・ピーターソンが帰宅すると、妊娠8ヶ月の妻レイシーの姿が無かった。

警察の懸命な捜索でも妻レイシーは見つからず、ボランティアによる捜索でも妻レイシーを見つけることができなかった。

捜査に行き詰まった警察は、捜査に協力的だが、全く悲しんでいないスコット・ピーターソンに目を付け、捜査を開始。そして、スコット・ピーターソンが不倫していた事が判明する。

さらに、スコット・ピーターソンは妻レイシーに25万ドルの生命保険を掛けていたことが判明した。

そのようななか、2003年4月、サンフランシスコ湾で首のない女性の遺体とへその緒が付いた胎児の遺体が見つかる。

遺体はDNA鑑定から行方不明の妻レイシーとその子だと判明したが、死因などは特定出来なかった。

警察は決定的な証拠は無かったが、スコット・ピーターソンがメキシコへ逃走するとみ、逮捕に踏み切り、2003年4月、警察はスコット・ピーターソンがサンディエゴのゴルフ場で居る所を逮捕する。

このとき、スコット・ピーターソンは髪を染めて髭を生やして脱色して別人のようになっており、1万5000ドルを所持していたほか、携帯電話4台やバイアグラなどを所持していた。

逮捕されたスコット・ピーターソンは、決定的な証拠の無いまま、裁判に掛けられ、妻レイシーを殺害したとして第一級殺人罪で有罪、生まれてくる息子を殺害したとして二級殺人事罪で有罪判決を受けた。

スコット・ピーターソンは現在(2016年)も服役中で、不審者による犯行を主張し、無罪を訴えているという。

■ゴーン・ガールとモデルとなった実話の比較

モデルとなった実話「スコット・ピーターソン事件」では、妻レイシーは殺されており、サンフランシスコ湾で発見された。

ゴーン・ガールの妻エイミーは、殺されておらず、妻エイミーが夫ニックを嵌め、殺人罪で死刑にしてしまおうというストーリーだった。

ただ、妻エイミーは服の中に石を積めて水の中に沈むという計画を立てていたので、計画通りに事が運べば、実話のように水死するつもりだったのではないか。

また、映画「ゴーン・ガール」では、「不妊治療」「妊娠」「生命保険」「ゴルフ」「浮浪者」など、モデルとなった実話でも重要となるキーワードが登場しており、実話を知っていれば、より映画「ゴーン・ガール」に対する解釈が深まるのではないかと思う。

■ゴーン・ガールの結末の解釈

映画「ゴーン・ガール」は少し、解釈が難しいところがある。妻エイミーが過去を回想するシーンは、夫ニックを陥れるためにねつ造した日記とリンクしているため、途中から「嘘」である。

つまり、「妻エイミーが子供を欲しがり、夫ニックが反対して妻に暴力を振るった」という点は嘘と考えられる。その証拠に、夫ニックは不妊治療のため、精子バンクに精子を保存していた。

それで、妻エイミーは夫ニックと肉体関係が無いにも関わらず、ゴーン・ガールの結末で妊娠する。いったい、妻エイミーは、いつ、誰の子を妊娠したのかということになる。

妻エイミーは、デジー・コリンズを殺害して夫ニックの元に逃げ帰ったとき、拉致・強姦されたと訴えている。強姦被害者は病院で妊娠の検査をしているはずなので、この時点では、妻エイミーは妊娠していない。

しかし、妻エイミーは夫ニックの元に戻った後、夫ニックと肉体関係を持っていないので、夫ニックが精子バンクに保存していた精子を使って妊娠したと考えるのが妥当だろう。

しかし、私が映画「ゴーンガール」を観て疑問に思ったのは、妻エイミーは夫ニックを死刑にしようとしてたのに、どうして精子バンクの精子を破棄せずに、保存していたのかという点だ。

私は、もしかしたら、こういう結末も全て妻エイミーの計画のうちだったのではないか、という気もした。

■ゴーン・ガールの結末の感想

妻エイミーが夫ニックに復讐するところまでは、何となく理解できるのだが、最期に夫ニックの元に戻り、夫ニックの子供を妊娠するとことは、流石に理解できなかった。

2016年4月にフジテレビで「僕のヤバイ妻」というドラマが始まるのだが、そのタイトルを借りると、まさに、ゴーン・ガールの妻エイミーはまさに「ヤバイ妻」である。

たとえ、大恋愛で結婚しても、所詮、夫婦は他人だ。そいう妻の対比として、生まれる前から母胎で一緒だった妹マーゴが描かれていたのだと思う。

さて、夫ニックは妻エイミーと一緒に結婚生活を続けるという選択肢を選んだが、そういう夫婦はたくさん居ると思う。

子供が居るから離婚を躊躇したり、金銭的な事情で離婚を諦めたり、対外的な問題で離婚をせずに仮面夫婦を続けてるという夫婦も多い。

だから、私は映画「ゴーン・ガール」を観て、所詮は他人の2人が結婚して夫婦として一緒に生活していくうえで、夫婦として本質的な、なにか大切なメッセージのようなものを感じた。