CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子-犯人ネタバレ感想文

内藤了の原作小説「CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」のあらすじとネタバレ感想文の犯人ネタバレ編です。

このページは「CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子-あらすじとネタバレ」からの続きです。

■CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子-犯人のネタバレ

警察が追いかけていたストカー横山宗一郎は、父親の財力で事件をもみ消す、悪質なストーカーだったが、幽霊屋敷での連続殺人事件に犯人ではなかった。

幽霊屋敷での連続殺人事件の真犯人は、クリーニング店「サンサンクリーニング」の太った従業員・トヨ(佐藤都夜)だった。

死体から皮膚を採取していたのは、服飾などで衣装を着せる「トルソー(マネキンの胴体部分のみ)」を作るためだった。

佐藤都夜は元モデルで、「トヨ」ではなく、本当は「さとう・つや」と読む。佐藤都夜(トヨ/ツヤ)は、モデルを辞めてから太ったが、体重や体型はいつでも自由自在に戻せると考えていた。

佐藤都夜(トヨ/ツヤ)は太っていたが、モデル時代の自分が頭の中に住み着いているらしく、「私の方がもっと上手く着こなせる」と思って、二階堂澄香がクリーニングに出したベルサーチのドレスを着た。

しかし、真犯人・佐藤都夜(トヨ/ツヤ)は100キロを越す体重なので、ベルサーチのドレスが破れてしまい、二階堂澄香に謝罪したが、二階堂澄香から「デブ」と罵倒されて罵られたため、二階堂澄香を殺害した。それが連続殺人事件の始まりで、クリーニング店に来る客を次々と殺害していた。

■CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子-感想文

私はグロテスクなのが嫌いなので、感想も簡単に済ませる。

さて、前作「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」の真犯人・中島保(のび先生)が、前作で死ななかった時点で嫌な感じがしたいのだが、予想通り、犯罪者・中島保(のび先生)が警察に助言するという「羊たちの沈黙」パターンになった。

まだ、「羊たちの沈黙」パターンに入るのはいいのだが、私は前作「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」の真犯人・中島保(のび先生)が許せなかった。

中島保(のび先生)は、「犯罪者は犯した罪と同じだけ報復を受けなければならない」という思想の持ち主で、犯罪者の脳に腫瘍を作って犯罪者を自らの手で裁いていた。

こうした経緯から考えると、中島保(のび先生)は司法制度に不満を持っているはずなのだが、中島保(のび先生)自身は司法制度に裁かれ、「殺人でも自殺幇助でも立件できない」ということで不起訴になっている。

中島保(のび先生)は前作で数人を殺害しているのだから、自分の思想通り、中島保(のび先生)は殺した人数分だけ死ななければならないと思う。

だから、私は、中島保(のび先生)が生きている事に失望した。

■CUT-犯人の実在のモデル

CUTの真犯人・佐藤都夜(トヨ/ツヤ)が死体から皮膚を採取していたのは、「ボディースーツ」を作る為だった。ボディースーツを着れば、綺麗になれると考えていたのだろう。

さて、真犯人・佐藤都夜(トヨ/ツヤ)は、このボディースーツを「トルソー」に着せていた。トルソーというのは、マネキンの胴体部分だけの物である。

マネキンでは無く、あえてトルソーを使っているということは、「トルソー」と表現しているということは、実話の「トルソー殺人事件」をモデルにしているからかもしれない。

トルソー殺人事件というのは、遺体の手足などを切断する殺人事件で、あまり珍しくはない。

トルソー殺人事件は古今東西で起きてるので、どの事件がモデルになっているかまでは推理するのは難しいのだが、1930年代にアメリカで起きた「キングズベリー・ランの屠殺者」という事件がモデルになっているような気がする。

それに加え、人間の皮膚を剥いで色々な物を作った「エド・ゲイン事件」がモデルになっているのだろう。

■次作に期待

前作の「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」が頭の中に腫瘍を作るというSFだったが、今作「CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」は非SFだったので、シリーズを通してどういうスタンスで行くのかというのは疑問に思った。

今作「CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」は、中島保(のび先生)が生きていたのでイマイチだったが、中島保(のび先生)と死神・石上妙子が非公式の猟奇犯罪捜査班を始めるというので自作に期待したい。

中島保(のび先生)と死神・石上妙子は、警察外部の人間なので、非公式の猟奇犯罪捜査班を設置する権限があるほど思えない。警察の上層部に黒幕的な人物が居るのだろう。黒幕の存在も気になるところだ。