陸王-原作のあらすじとネタバレ

TBSでドラマ化する池井戸潤の小説「陸王」のあらすじと原作ネタバレです。

このページには原作のあらすじとネタバレが含まれてします。閲覧にはご注意ください。

■陸王-あらすじとネタバレ

足袋の需要は年々と減少しており、100年の歴史を誇る老舗の足袋製造業「こはぜ屋」の社長・宮沢紘一は、自分の代までなら何とかなるが、子供には仕事を継がせられないと考えていた。

このようななか、運転資金の調達に出かけた社長・宮沢紘一は、埼玉中央銀行の融資担当・坂本太郎から、需要の先細りを理由に、新規事業を勧められた。

ある日、得意先の百貨店を廻っていた社長・宮沢紘一は、娘からスニーカーを忘れずに買ってこいという催促のメールを受け、百貨店の靴売場でスニーカーを購入する。

このとき、社長・宮沢紘一は、百貨店の靴売場で、5本指のスニーカーを発見し、店員から「裸足感覚で走る事が出来る」「売れている」と教えてもらう。

5本指のスニーカーは、まさに「足袋」であり、衝撃を受けた社長・宮沢紘一は、新規事業としてランニング用の足袋を開発することにした。

すると、「こはぜ屋」の大番頭を務める経理・富島玄三は、先代の時代に「マラソン足袋」を作っていた事を教えた。

マラソン足袋は、一時期は売れていたが、スニーカーの登場により、廃れていったのだという。

保守的な経理・富島玄三は新規事業に反対したが、社長・宮沢紘一は低予算で進めるということで、押し切り、マラソン足袋の研究を開始した。

その後、社長・宮沢紘一は、銀行員・坂本太郎の紹介で、マラソントレーナー有村融と出会う。

有村融は「底の厚いスニーカーはかかとから着地するが、5本指のスニーカーなら、足の中腹部で着地する。それが人間本来の走りだ」と言い、人間は走るからこそ、生き延びてこられたんだと話した。

足の中腹部で着地する「ミッドフット走法」こそが人間本来の走りで有り、ミッドフット走法で走れば故障率が低いのだという。

その後、「こはぜ屋」の倉庫から先代の開発したマラソン足袋「陸王」が見つかり、社長・宮沢紘一は「陸王」という商品名を継承することを決めた。

■親子の確執

社長・宮沢紘一の長男・宮沢大地は、就職活動に失敗し、家業の「こはぜ屋」で働きながら、就職活動をしていた。

長男・宮沢大地は家業の「こはぜ屋」を継ぐつもりだったのだが、社長・宮沢紘一が継がせないと言ったため、急遽、就職活動をしなければならなくなり、就職活動に失敗したのである。

こうした経緯から、社長・宮沢紘一と長男・宮沢大地の親子関係は、ギクシャクしていた。

このため、社長・宮沢紘一は新規事業「陸王」のメンバーに長男・宮沢大地を加えようとしたが、長男・宮沢大地は「足袋屋がシューズメーカーに勝てるはずが無い」と言い、新規事業には参加しなかった。

長男・宮沢大地は、面接に失敗し続けて仕事に身が入らないのか、足袋の品質管理でミスをしたうえ、責任転嫁するという有様だった。

■コンペに参加

マラソントレーナー・有村融は、マラソン足袋「陸王」の靴底の耐久性を指摘し、故障したランナー向けの矯正用として売り出すことを提案した。

スニーカー大手のニューバランスも、元々は矯正用として出発しており、「陸王」も矯正用というニッチなジャンルで実績と経験を積んでいけば良いというのである。

そして、マラソントレーナー有村融は、故障経験のあるランナーとして、ダイワ食品・陸上部の茂木裕人の名前を挙げた。

しかし、ダイワ食品・陸上部は、アメリカのシューズメーカー大手「アトランティス」のバックアップを受けていたため、足袋屋の「こはぜ屋」など相手にもしてもらえなかった。

そのようななか、マラソントレーナー有村融がコンペの話しを持ってきてくれた。光誠学園がシューズの切り換えをするため、コンペを開くのだという。

「陸王」は値段が安いので、社長・宮沢紘一は自信を持って光誠学園のコンペに望んだが、高額なアトランティスのシューズに敗北してしまう。

その後、光誠学園の紹介で、足袋を導入する町村学園のコンペに参加。保護者が「足袋では足の裏を怪我するのではないか」と不安がっていたので、「陸王ならゴム底が付いてるので、他の足袋よりも安全」と言い、「陸王」を提案すると、足袋と比べれば高額な「陸王」がアッサリと採用された。

社長・宮沢紘は早速、「陸王」の生産を開始するのだが、残業の負担から、ベテラン社員が倒れてしまう。

■茂木裕人の契約解除

故障によって戦線を離脱したダイワ食品・陸上部の茂木裕人は、怪我が治っても、走り方を変えない限り、また怪我をすると診断されたため、走り方を変えるためのトレーニングを開始した。

単に走り方を変えると言っても大変な作業で、茂木裕人は来年の復帰を目指していた。

そこで、茂木裕人とサポート契約しているアトランティスのシューフィッター村野尊彦は、茂木裕人のために新しいシューズを作ることにした。

しかし、村野尊彦の上司・小原賢治は、新しいシューズを作る話を撤回し、茂木裕人に「アトランティスは将来有望な選手しかサポートしない」と言い、サポート契約解除を宣告した。

この宣告により、茂木裕人とアトランティスとの信頼関係が崩壊。選手との信頼関係を大切にするシューフィッター村野尊彦は、上司・小原賢治と対立した。

■新素材「シルクレイ」との出会い

マラソン足袋「陸王」は、足袋の裏にゴムを貼り付けただけであり、シューズというジャンルで勝負するにはソールの開発が必要だった。

そのようななか、支店を異動した銀行員・坂本太郎が、ソールに適した新素材「シルクレイ」を発見し、連絡してきた。

新素材「シルクレイ」は、繭(まゆ)を加工した新素材で、非常に軽量であり、ソールの素材に適していた。

しかし、新素材「シルクレイ」の開発をしたインテリア会社「シルクール」の社長・飯山晴之は、2年前に会社を倒産させ、行方不明になっていた。

その後、飯山晴之の居場所が判明し、社長・宮沢紘一は特許の独占契約を交渉するが、飯山晴之は特許使用料として5000万円を要求した。

会社を倒産させた飯山晴之は、妻のパート代で生活しており、特許で一発当て再起を図ろうとしていたのである。

しかし、飯山晴之は、ヨット製造会社と進めていた特許契約がダメになってしまったため、妻の悲痛な懇願を受け、社長・飯山晴之の誘いに応じて「こはぜ屋」を見学した。

そして、飯山晴之は「こはぜ屋」を見学して何かを感じとり、自分をプロジェクトに加える事を条件に、特許の使用を認めたのである。

ただし、飯山晴之は、「あんたの会社と一緒に沈む気は無い」と言い、特許独占契約の期間は3年とし、3年で商品が売れなければ、他の会社と共同開発に着手するという厳しい条件を付けた。

しかし、その一方で、飯山晴之は、社長・宮沢紘一の要請に応じて「陸王」のプロジェクトに顧問として加わり、隠し持っていたシルクレイの製造器を提供してくれたので、僅かな設備投資でシルクレイを生産する目処が付いた。

社長・宮沢紘一は、メーンバンクの埼玉中央銀行にソール開発資金の融資を頼みに行くが、埼玉中央銀行の家長支店長は過去の実績しか評価しなかったため、個人の定期を解約してソールの開発資金に充てた。

社長・宮沢紘一は長男・宮沢大地にソール開発を任せることを渋ったが、係長・安田の強い推薦により、長男・宮沢大地がソール開発を手伝うことになった。

■シューフィッター村野尊彦の退社

ダイワ食品・陸上部の茂木裕人は、予定よりも早く、怪我から回復し、特別練習から一般練習へと復帰した。

それを知ったアトランティスの小原賢治は、茂木裕人をサポート契約を打ち切った責任をシューフィッター村野尊彦に押しつけた。

シューフィッター村野尊彦は、上司・小原賢治の選手軽視の姿勢に怒りを募らせており、退職を考えていていたので、これを機にアトランティスを退職した。

村野尊彦は数多くの陸上選手を手がけたカリスマのシューフィッターで、選手からの全幅の信頼を得ていたが、上司・小原賢治は村野尊彦の価値を全く理解しておらず、村野尊彦を引き留めようともしなかった。

■村野尊彦がプロジェクト「陸王」に参加

社長・宮沢紘一はソールについて相談するため、マラソントレーナー有村融の元を訪れると、先客が来ていた。先客は、アトランティスのシューフィッター村野尊彦だった。

社長・宮沢紘一は「アトランティス」と聞いて身構えるが、村野尊彦は既にアトランティスを辞めており、「もう大手はごめんだ。もっと選手と向き合える場所で働きたい」と話すと、社長・宮沢紘一は思わず「うちに来ませんか?」と誘った。

そして、社長・宮沢紘一が、ソールが完成したらダイワ食品・陸上部の茂木裕人に履いてもらいたいと夢を語ると、村野尊彦は「いいじゃないですか。その夢。私も乗りますよ」と応じたのであった。

陸王-原作のあらすじと最終回の結末ネタバレ」へ続く。

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