あなたのことはそれほど-原作の結末ネタバレ感想文

いくえみ綾の漫画「あなたのことはそれほど」の原作ネタバレ読書感想文です。

あらすじとネタバレは「あなたのことはそれほど-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

このページには漫画「あなたのことはそれほど」のあらすじとネタバレが含まれています。閲覧にはご注意ください。

■あなたのことはそれほど-感想

いくえみ綾の漫画「あなたのことはそれほど」を4巻まで読んだ。面白い漫画だった。ダブル不倫がテーマの漫画なのだが、サイコパス要素も入っていた面白かった。

登場人物がそれぞれに闇を抱えており、もがき、苦しみ、苦悩しながら、泥沼の不倫を展開する様子が新鮮で面白かった。

このタイトルは、登場人物がパートナーを「あなたのことはそれほど(愛していない)」と思っているという意味なのだろうか。

■夫・渡辺涼太の考察と疑義

夫・渡辺涼太は、歯科医院に通院していた患者で、医療事務をしていた渡辺美都に一目惚れして結婚した。

夫・渡辺涼太は、渡辺美都が不倫している事に気づいても、「もう確かめることを止めたんだ。確かめなければ、僕は傷つかない」と言い、渡辺美都に永遠の愛をプレゼントして、「絶対に別れない」と言い、一緒に暮らし続けた。

また、渡辺美都が「妊娠したかもしれない」と打ち明けると、明らかに子供の父親は不倫相手・有島光軌だったのに、夫・渡辺涼太は「僕の子だよ」「大丈夫、愛情を持って育てられる」と言って受け入れた。

夫・渡辺涼太が渡辺美都の不倫を許し、全てを受け入れようとしたのが、父親と母親の影響のようだ。

夫・渡辺涼太が子供の頃、母親のミスで大事にしていたインコが死んだとき、父親は夫・渡辺涼太に「お母さんを責めるな。お母さんは頑張ったんだ。悪気はない」と言った。

母親はダメ人間だったが、父親は母親を愛し、母親が何をやっても怒らなかった。

だから、夫・渡辺涼太も渡辺美都が不倫をしても怒らず、全てを許し、全てを受けれようとしたのだろう。

妻の不倫を許し、全てを受け入れる事が出来る夫なら、本当に凄いと思うし、尊敬できる。

しかし、夫・渡辺涼太は妻・渡辺美都を許す一方で、渡辺美都の親友・飯田香子に接触したり、不倫相手の妻・有島麗華に接触して、妻・渡辺美都を怒らせてしまい、破局への道を歩んだ。

■渡辺美都はサイコパス

渡辺美都は夫・渡辺涼太を「変態」「頭がおかしい」と言ったが、夫・渡辺涼太を変態にした原因は渡辺美都だ。

元々、渡辺美都は「2番目に好きな男性」である渡辺涼太と結婚し、それなりに幸せな結婚生活を送っていた。

しかし、その生活を崩壊させた原因は渡辺美都の不倫だ。渡辺美都が不倫などしなければ、夫・渡辺涼太は「普通に優ししい夫」であり、「変態」にはなっていなかったはずだ。

さて、私は漫画「あなたのことはそれほど」を読んでいて、渡辺美都はサイコパス(精神異常者)だと思った。

第1巻で、有島光軌が子供が生まれたことを明かし、別れを切り出したとき、渡辺美都は「大丈夫、私も結婚してるから」と言って不倫を継続させた。

私は思わず、「何が大丈夫なんですか?」と漫画に突っ込んでしまった。全然、大丈夫じゃないと思う。

また、第2巻で、夫・渡辺涼太に浮気を知られてしまい、不倫相手・有島光軌からも終了を告げられた時も、渡辺美都は「今のままで私は夫に十分に愛されているらしいの」と言い、不倫を継続させた。

また、親友・飯田香子を失ったのに、「今度は『誰と』って言おう。友達はもういない」などと、不倫のアリバイ工作を心配している。

以前、テレビで紹介していたサイコパス(精神異常者)診断テストの中に「妻は夫の葬儀に来た男性に一目惚れをして、その日の夜に息子を殺害した。その理由は?」という問題あった。

正常な人は「息子が邪魔になったから」「息子が居なくなれば、男性と結婚できるから」と答えるのだが、サイコパスは「息子の葬儀をすれば、また男性に会えるから」と答えるのだという。

おそらく、渡辺美都なら、「息子の葬儀で、また男性に会えるから」と耐えるだろうと思った。渡辺美都は、サイコパスだ。

■渡辺美都は地雷女

夫・渡辺涼太が不倫相手の妻・有島麗華に接触すると、渡辺美都はもの凄い怒った。

でも、貴女(渡辺美都)も不倫相手の妻・有島麗華に会いに行ってますよね?行きましたよね?陶芸教室の雑誌を渡しに。

世間では、関係を持ってはいけない女性を「地雷女」と呼ぶ。踏んだら終わりという意味だ。

渡辺美都はまさしく「地雷女」だ。地雷女には理屈も道徳も通用しない。地雷女は地雷女の都合で生きているのだ。なぜなら、地雷女だからだ。

■有島光軌の感想

有島光軌は、渡辺美都の不倫相手である。有島麗華と結婚しているのに、渡辺美都と不倫をしている。

妻の有島麗華が出産で実家に帰っているとき、有島光軌は中学生時代の同級生・渡辺美都と出会い、肉体関係に発展した。

有島光軌は子供が生まれると、不倫相手・渡辺美都に別れを切り出すのだが、渡辺美都によって不倫が継続された。何度か別れを切り出しているが、いずれも、渡辺美都によって不倫が継続された。

第5巻が終わった時点なので、有島光軌については、まだハッキリと分からないのだが、不倫相手の渡辺美都をそんなに愛しているとは思えない。好きなのは好きなのだろうが、家庭崩壊のリスクを背負うほど好きとは思えない。

有島光軌は単純にその場、その場に流されているのだろうか。単にチャラ男なだけだろうか。

■地味な顔の有島麗華

有島麗華は、有島光軌の妻である。有島麗華は顔が地味なので、「麗華」という名前にコンプレックスを持っていが、高校生のとき、有島光軌にキスした事で自分は正常なのだと気づいた。

有島光軌は、孤独や疎外感や劣等感を抱えていたが、有島光軌に救われた。しかし、本当は、有島光軌に救われた後も、孤独や疎外感や劣等感を持ち続けて生きてきたのではないか。

だから、有島光軌から不倫を告白されたとき、有島麗華は「どうして、ずっと嘘を突き通してくれなかったの?」と言ったのではないか。とても印象的なシーンだった。

さて、有島麗華は正しいことを相手に面と向かって言える女性だ。高校生のとき、掃除当番をサボっている男性生徒に「掃除当番でしょ」と言っている。

友達になった主婦・星野が子供を置いて遊びに来たときも、有島麗華はは「いったん戻って、愛風ちゃんが起きて、来られるようだったら、またメールしてくれる?」と言って追い返した。

また、主婦・星野がお総菜の唐揚げを「美味しく出来たの」と言って持ってきたときも、有島麗華はは「この前のクッキーも売り物みたいに美味しかった」と言っている。

有島麗華は言える女なのだ。正しいことを言える女なのだ。だからこそ、有島光軌に不倫を認めて欲しくなかったのだと思う。

有島光軌が嘘を付けば、それを信じられたのだと思う。例え偽りの愛であっても、それそ支えに生きていけるのだと思う。

以前にビートたけしがテレビで言っていた。ビートたけしは、妻に浮気の現場を押さえられても、「これは違うんだ…」と言って嘘を付くそうだ。ベッドの上で居る所を押さえられても、絶対に認めてはいけないそうだ。

その時は、単なる言い訳かと思っていたいたのだが、嘘を付くのは言い訳ではなく、妻への優しさなのかもしれない。

ところで、登場人物の中で、私が1番、怖いと感じたのは有島麗華だった。有島麗華の闇は深く、全てを飲み込むブラックホールのような印象がした。有島麗華を怒らせたら、恐ろしいことが起きそうな気がする。

■渡辺美都の妊娠の結末

渡辺美都が妊娠したかもしれないと打ち明けたとき、子供の父親は明らかに不倫相手・有島光軌だったが、夫・渡辺涼太は「僕の子だよ」「大丈夫、愛情を持って育てられる」と言った。

渡辺美都は夫・渡辺涼太に「本当にそう思ってるのなら、貴方は頭がおかしい」と告げるのだが、なぜか夫・渡辺涼太は「そうなの?でも、お蕎麦は食べるでしょ」と言い、蕎麦を茹で始めた。

こういうシーンは凄いなと思った。こういう所で、蕎麦の話題を出せるのは、やはり夫・渡辺涼太がサイコパスだからだろう。

こういうシーンは、あらすじやネタバレでは表現できないので、ぜひとも、原作漫画を読んで欲しい。

さて、夫・渡辺涼太の「大丈夫、愛情を持って育てられる」発言によって、渡辺美都は部屋を借りて家を出るのだが、妊娠検査薬の結果はラインは1本だった。

妊娠検査薬の見方は「1本でもニンジン、2本なら妊娠、3本ならサンコン」と覚えておくと良いだろう。サンコンはギニア出身の国人タレントである。

さて、美都は妊娠検査薬のラインが1本だったので、妊娠はしていなかった。妊娠は早とちりだったのである。

夫・渡辺涼太はまだ離婚届を書いていないのに、渡辺美都は家を出たのだが、妊娠していないと分かって、どうするのだろうか?帰るにも帰れないだろうし、そのまま別居するんだろうか?

以前に読んだ小説「ナオミとカナコ」では、小田直美と服部加奈子が、DV夫・服部達郎を殺害して上海に逃走するという結末だった。

(注釈:小説「ナオミとカナコ」のあらすじと結末ネタバレは「ナオミとカナコ-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。)

だから、渡辺美都も小説「ナオミとカナコ」のように、ストーカー夫・渡辺涼太を殺害してしまうというのも、1つの手ではないだろうか。

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