フリーター、家を買う。-最終回の感想

ドラマ「フリーター、家を買う。」の最終回(第10話)「母さんが、笑った」の視聴率と感想です。最終話のあらすじは「フリーター、家を買う。最終回のあらすじ」をご覧ください。

ドラマ「フリーター、家を買う。」が第10話で最終回を迎えた。最終回の視聴率は19.2%で、平均視聴率は17.1%だった。最終回は、まとめた感じが強いが、全体としては良くできていて面白いドラマだと思う。

ドラマ「フリーター、家を買う。」は有川浩の小説「フリーター、家を買う。」を原作としている。原作小説は武一家に集中しているので面白い。ドラマを観た人でも楽しめるので、小説も読んで欲しい。

最終回で武誠治(二宮和也)は大悦土木に就職し、2世代ローンを組み、家を購入した。新居に移ると、うつ病の武寿美子(浅野温子)が笑って終わった。ハッピーエンドである。

ただ、並木医療技研のエピソードは使い回しだったので、手抜き感があり、最終回をつまらなかった。

武誠治は第4話で2次面接をキャンセルして、薬の場所が分らなくなりパニックになる母親からの電話を受けて帰宅している。だから、並木医療技研のエピソードは無いと思っていたのだが、あった。

第9話の母親(電話の主は悪徳商法のムロツヨシ)からの電話で面接をキャンセルして帰宅するという状況は、第4話で使った状況と全く同じだってので、最終回がつまらなくなってしまった。並木医療技研の再面接の話は、新しいシチュエーションを考えて欲しかった。

最終回はつまらなかったとはいえ、ドラマ「フリーター、家を買う。」全体としてみれば面白かった。ドラマ「フリーター、家を買う。」が良かった点は次の3つである。

1つ目は、父親の武誠一(竹中直人)が引っ越しを拒む理由を作った点である。原作では、武誠一はが引っ越しを頑なに拒む理由が分らず、違和感が残った。

しかし、ドラマでは、武誠一が公認会計士を目指す専門学生・島田彰子(玄里)にお金を援助していたため、引っ越しを拒んでいた。父親のお金の使い道が分かって良かった。

2つ目は、バイト先が土木工事会社である理由を作ったことである。武誠治(二宮和也)の再就職先が見つからないのは不況も関係ある。原作では、公共事業削減の影響で土木工事会社が倒産してるにもかかわらず、大悦土木がどんぶり勘定で景気が良さそうだったので疑問だ残った。

しかし、ドラマでは道を造り、その道が地図に載るということで、バイト先を土木工事会社に設定したことに意味をもたせていた。

3つ目は、出演者である。浅野温子のうつ病の演技も良かったし、竹中直人の演技も良かった。二宮和也の演技も良かった。嫁を冷ややかな目で見える鷲尾真知子の演技は流石だと感心してしまう。

お笑い芸人がドラマに出るのことは嫌いだが、アンジャッシュ児嶋一哉のハローワーク職員は良かった。最終回で自分の電話番号を書いた紙を渡し、ホモのようなリアクションするシーンは面白かった。

大友康平は1人だけ歌舞伎のような演技で面白かったし、ムロツヨシも悪徳商法で存在感を示していた。

一方、つまらないと思った点は次の4つである。1つ目は、武家のエピソードが少ないことである。ドラマはサブストリーが多すぎる気がした。「フリーター」や「家」に焦点を当てたエピソードが欲しかった。

2つ目は、母親の武寿美子(浅野温子)が入院した点である。武寿美子が入院してしまったので、入院しないために薬を指示通り服用するシーンが弱く感じてしまった。

さて、「派遣社員」や「フリター」を主人公にしたドラマが終わった。次は「ニート」や「引きこもり」を主人公にしたドラマに期待したい。

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