原作小説「アリアドネの弾丸」のあらすじ

伊藤淳史が出演するフジテレビ系の医療系ミステリードラマ「チーム・バチスタ3-アリアドネの弾丸」の原作となる海堂尊の小説「アリアドネの弾丸」のあらすじや犯人ネタバレを含んだ感想です。

この感想には、原作小説「アリアドネの弾丸」のあらすじや犯人や結末のネタバレが含まれているので、犯人や結末のネタバレを知りたくない人は閲覧にご注意下さい。

「桜宮警察は5月28日午後8時、東城大学医学部付属病院の院長・高階権太容疑者を殺人の容疑で現行犯逮捕しました。

高階権太容疑者は5月28日午後8時ごろ、東城大学医学部付属病院・本館の地下1階にある画像診断ユニットで、元警察庁刑事局局長の北山錠一郎を射殺した疑いがもたれています。

東城大学医学部付属病院に居合わせた警察庁の警視・宇佐見壮一が銃声を聞いて現場に駆けつけ、発砲して抵抗する高階権太容疑者を取り押さえました。

高階権太容疑者は取り押さえられた際に意識を失い、現在は入院しています。桜宮警察は、意識の回復を待って高階権太容疑者から事情を聞く方針です。」

さて、厚生労働省の技官・白鳥圭輔が手を回さなければ、小説の中では、テレビからこんなニュースが流れていたかもしれない。原作小説「アリアドネの弾丸」では、高階院長が逮捕されることで、ロジックモンスター白鳥圭輔劇場の幕が開いた。

高階院長の送検までの残り時間は3日間(72時間)。医師・田口公平は72時間以内に高階院長のえん罪を証明しなければ、東城大学医学部付属病院は強制捜査を受け、メディアからの総攻撃を食らうことになる。

今回の任務は、「田口公平が師匠・白鳥圭輔と共に、72時間以内に真犯人を見つけて、高階院長のえん罪を証明すること」である。

さて、原作小説「アリアドネの弾丸」は、エーアイセンターを巡る陰謀が渦巻く東城大学医学部付属病院が舞台で、縦型MRI「コロンブスエッグ」が在る画像診断ユニットで2つの殺人事件が発生した。

エーアイ(AI)とは、オートプシー・イメージング(Autopsy Imaging)の略で、日本語では「死亡時画像診断」と言い、死体をMRIやCTで撮影・解析することである。

AIの導入については「警察VS医療」という対立があるが、AIの導入は普及していない。実社会でAIの導入を妨げている要因の1つは、「死体を検査した機械で検査を受けたくない」という心理的な瑕疵(欠陥)である。

この部分は、シリーズ作「ジェネラルルージュの凱旋」で推進派の誰か(名前は忘れた)が、「病院のベッドでも多くの人が死んでいるが、患者はベッドの使用を拒否しない。AI時にシーツを使用すれば問題は無い」という理屈で反対派を論破していたように記憶している。

理屈自体には納得も得心もできるのだが、心理的な部分を理屈や理論で論破することには、言葉では表せないシコリが残る。

私の中に残ったシコリは解消されないまま、原作小説「アリアドネの弾丸」ではエーアイセンターの設立まで話しがす進んでいる。

原作小説「アリアドネの弾丸」では、東城大学医学部付属病院は死亡時画像診断を行う施設エーアイセンターを新設することになり、行灯(あんどん)こと田口公平は、高階院長に押しつけられる型で、エーアイセンターの所長に就任することになった。

一方、高階院長は、エーアイセンターの設立を妨害しようとする黒幕の工作により、殺人事件と収賄事件との容疑者に仕立て上げられてしまったのである。

小説内の対立の構図としては、AIで異体の検視に新規参入しようとする医療界と、既得権益を墨守しようとする警察・法医学界とが対立する形になっている。

東城大学医学部付属病院の目的はエーアイセンターの設立で、AIの導入に反対する警察・法医学界の目的はエーアイセンターを潰すことである。

それに加えて、原作小説「アリアドネの弾丸」では、桜宮一族の生き残り、桜宮小百合らが第3勢力として登場する。

桜宮小百合の目的は不明だが、「エーアイセンターの完成」という点では東城大学医学部付属病院と利害が一致しており、原作小説「アリアドネの弾丸」では白鳥圭輔の味方となっている。

原作小説「アリアドネの弾丸」では、第3勢力の桜宮小百合はデータを欲しがる白鳥圭輔に碧翠院桜宮病院のデータを渡すだけなので、ストリーには大きな関与はない。「アリアドネの弾丸の犯人ネタバレと感想」へ続く。