原作小説「アリアドネの弾丸」の犯人のネタバレ

仲村トオルが出演するフジテレビ系のドラマ「チーム・バチスタ3-アリアドネの弾丸」の原作となる海堂尊の原作小説「アリアドネの弾丸」のあらすじや黒幕ネタバレを含んだ感想の2ページ目です。

この感想には、原作小説「アリアドネの弾丸」のあらすじや犯人や真犯人のネタバレが含まれているので、犯人や黒幕のネタバレを知りたくない人は閲覧にご注意下さい。

このページは「アリアドネの弾丸のあらすじとネタバレ」からの続きです。

謎の人物・桜宮小百合は、今後のチーム・バチスタ・シリーズで目的や謎が明らかになるであろう人物だから、ドラマ「チーム・バチスタ3」には登場しないと思う。

さて、犯人をネタバレしておくと、原作小説「アリアドネの弾丸」の真犯人は、高階院長を逮捕した警視・宇佐見壮一だった。正確に言えば、北山錠一郎は殺されたのではなく、自殺だったので、宇佐見壮一の罪は自殺幇助である。

宇佐見壮一は「キラー・ラビット」と呼ばれており、警察の非合法特命組織の刺客で、自分の事を「ウラ」と呼ぶ、個性的な犯人だった。

非合法特命組織は、戦時中のスパイ養成機関「陸軍中野学校」を前身とする地下組織なのだろうか。想像が膨らむが、詳細は分からない。

宇佐見壮一が自分を「ウラ」と呼ぶので、どこの方言かと思って調べてみると、ウラとは北陸地方や鳥取県などで使う一人称の方言らしい。宇佐見壮一の全体的な喋り方は、土佐弁のようだったので、方言をミックスしたのかもしれない。

宇佐見壮一が立案した作戦は3つで、黒幕の1人・北山錠一郎が採用したのは、下策の「回天」作戦だった。

回天(かいてん)とは、日本が第2次世界大戦で採用した潜水艦の名前である。日本は零戦で敵艦に特攻したように、潜水艦でも特攻していた。言い換えれば、回天は人間が操縦する魚雷である。

宇佐見壮一はパチンコ(ゴムで玉を飛ばすYの字になっている道具)を使って銃弾を飛ばし、黒幕・北山錠一郎の頭に被弾させて殺害した。パチンコでは銃弾が頭の中に入るほどの威力は出ないが、宇佐見壮一はMRIから出る磁力を利用したのだ。

MRIは強い磁力を発生させるため、立ち入り禁止区域があり、磁力がペースメーカーに影響を与える範囲を5ガウスラインと呼ぶ。立ち入り禁止区域に入ると、金属類はMRIにくっついて取れなくなってしまい、これを吸着事故と呼ぶ。宇佐見壮一はMRIの吸着事故の原理を殺人に利用したのだ。

原作小説「アリアドネの弾丸」では、MRIの5ガウスラインやMRIの吸着事故も伏線として出てくるので、トリックのネタバレを見るまでもなく、MRIの磁力を利用して北山錠一郎を殺したことは直ぐに分かった。

回天作戦というので、自爆テロ的なトリックを連想していたので、この部分での予想は外れた。回天の伏線は、黒幕の北山錠一郎が自分を犠牲にする(自殺する)という部分にかかっていたようだ。

回天作戦のネタバレを知ると、キラー・ラビット宇佐見壮一が立案した残る2つの作戦も知りたくなったが、残念ながら残る2つの作戦の詳細は不明のままである。残念だ。

さて、原作小説「アリアドネの弾丸」では、もう1人殺されている。それはMRI「コロンブスエッグ」を販売しているイメージ・エレクトリック社の技術者・友野優一である。

友野優一も縦型MRI「コロンブスエッグ」がある部屋「画像診断ユニット」で死んでいたのだが、外傷も無く、AI(死亡自画像診断)でも死因不明で、事件として扱われていなかった。

しかし、北山錠一郎殺人事件を切っ掛けに、白鳥圭輔が友野優一を殺害した犯人も割り出した。さすがはロジカルモンスターである。

原作小説のタイトル「アリアドネの弾丸」の「アリアドネ」とは、ギリシャ神話に登場する女神の名前である。

女神アリアドネは、怪獣ミノタウロスを倒すために迷宮に入った勇者テセウスに糸をくくりつけることによって、迷宮からの脱出を助けた。

この神話を「アリアドネの糸」と言い、原作小説「アリアドネの弾丸」はこの神話をもじって「アリアドネの弾丸」というタイトルになっている。そして、弾丸が事件という迷宮を解決する鍵になっている。

白鳥圭輔は弾丸から事件解決の糸口をつかむと、独立した2つの事件をひも付けて、2つの殺人事件を一気に解決してしまった。「アリアドネの弾丸のネタバレ感想文の最終回」へ続く。