半沢直樹-ホワイトナイトとフォックスのモデルはSBIとフジテレビ

堺雅人が主演するTBSの土下座ドラマ「半沢直樹」に登場するホワイトナイトとフォックスの実在のモデルと実話のネタバレです。

■フォックスのモデル

「半沢直樹」に登場するフォックスにつては、ホワイトナイトと新株引き受けに分けて考える必要があり、ホワイトナイトのモデルがSBIで、新株引き受けのモデルはフジテレビとなります。

解説の前に、ざっくりとしたモデルを紹介すると、下記のようになるので、簡単にモデルを理解してから下の解説をご覧ください。

  1. 電脳雑伎集団→ライブドア
  2. 東京スパイラル→ニッポン放送
  3. フォックス→フジテレビ

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■新株引き受けのモデルはフジテレビ

「半沢直樹」では、電脳雑伎集団が時間外取引で、東京スパイラルの株式を取得し、東京スパイラルに敵対的買収を仕掛けます。

敵対的買収を受ける東京スパイラルは、太洋証券(ドラマでは大洋証券)のアドバイスで、ワイトナイトとして「フォックス」に新株を発行することにしました。

さて、「半沢直樹(ロスジェネの逆襲)」のモデルは、2005年にライブドアがニッポン放送を買収しようとした事件です。

当時、フジテレビがニッポン放送の子会社で、子会社が親会社よりも大きいという逆転現象が起きていました。

ライブドアの堀江貴文は、そこに目を付け、ニッポン放送を買収し、子会社のフジテレビを手に入れようとしたのです。

そこで、フジテレビ側は、ニッポン放送が大量の新株を発行し、子会社のフジテレビが新株を購入するという方法で防衛することにしました。

つまり、「半沢直樹」で新株を発行する東京スパイラルのモデルがニッポン放送で、新株を引き受けるフォックスのモデルがフジテレビになります。

■ホワイトナイトのモデルはSBI

先ほど、フォックスがホワイトナイトとなって東京スパイラルの新株を引き受けたと紹介しましたが、実話でホワイトナイトが登場するのは新株発行が失敗してからです。

ニッポン放送は新株を発行して防衛しようとしたのですが、会社を防衛するために新株を発行する事は違法でした。

このため、ライブドアの堀江貴文が新株発行の差し止めを求めて提訴し、これが裁判所に認められ、ニッポン放送は新株を発行できなくなりました。

そのようななか、フジテレビ側のホワイトナイトとして登場したのが、SBIの北尾吉孝です。

SBIは「ソフトバンク・イン・ベストメント」と言い、孫正義の「ソフトバンク」系の金融部門として創業し、ネット証券大手「SBI証券」を運営していました。

今でこそ、SBIの北尾吉孝は、経営悪化に苦しむ地銀を束ねて「地銀連合」を組織するほどの要人となったのですが、当時は全くの無名でした。

このように、SBIの北尾吉孝がフジテレビ側のホワイトナイトとなった経緯を考えると、フォックスが東京スパイラルのホワイトナイトとなるエピソードは、SBIの北尾吉孝がモデルです。

では、ホワイトナイトとなったSBIの北尾吉孝は、どのような方法でフジテレビを防衛したのか。

それは、ニッポン放送が持っているフジテレビ株を、5年間、SBIの北尾吉孝に貸し出すという方法でした。

こうすることで、ライブドアがニッポン放送を買収して乗っ取ったとしても、ニッポン放送にはフジテレビ株が無いので、5年間はフジテレビを支配する事が出来ません。

つまり、SBIの北尾吉孝は、本丸のフジテレビを守ったのです。

一方、買収を目指すライブドアからすれば、目的のフジテレビが支配できないのであれば、ニッポン放送を買収しても意味がありません。

このため、ライブドアは、フジテレビの支配から、フジテレビとの提携へと方針を切り替えていたようで、敵対的買収から一転して、フジテレビと和解して、大金を手に入れるのですが、ライブドアの堀江貴文は粉飾決算などで逮捕されてしまいました。

一方、ホワイトナイトとなったSBIの北尾吉孝は、ライブドアの買収劇で一気に知名度を上げました。

現在、SBIの北尾吉孝は、地銀を集めて「地銀連合(第4のメガバンク)」を発足しようとしており、2020年現在で地銀10行が「地銀連合」に参加しています。

なお、「半沢直樹」の原作のあらすじとネタバレは「半沢直樹 2-原作のあらすじと黒幕ネタバレ」をご覧ください。

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