半沢直樹-頭取・中野渡謙(北大路欣也)のモデル

堺雅人が主演するTBSのドラマ「半沢直樹」に登場する東京中央銀行の頭取・中野渡謙(北大路欣也)の実在のモデルのネタバレです。

■中野渡謙(北大路欣也)のネタバレ

原作「半沢直樹(銀翼のイカロス)」に登場する東京中央銀行は、東京第一銀行と産業中央銀行が合併して誕生しており、東京第一銀行時代の「問題貸し出し」が問題となっていた。

このため、中野渡頭取(北大路欣也)は、富岡義則に特命捜査を命じ、東京第一銀行時代の「問題貸し出し」を調査していた。

そのようななか、中野渡頭取は、帝国航空再生タスクフォースのリーダー乃原正太から、東京第一銀行の「問題貸し出し」を脅され、帝国航空の債権放棄を迫られる。

しかし、中野渡頭取は、債権放棄を拒否して、東京第一銀行の「問題貸し出し」を公表し、東京中央銀行の頭取を引責辞任した。

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■中野渡頭取のモデル

中野渡謙(北大路欣也)のモデルは、「不良債権と寝た男」「ラスト・バンカー」と呼ばれた三井住友銀行の頭取・西川善文で間違いないでしょう。

西川善文は、1938年8月生まれ、奈良県の出身。1961年に大阪大学法学部を卒業して、住友銀行に入行した。

1975年に経営破綻した安宅産業の不良債権の処理で頭角を現し、融資第三部の部長を務め、順調に昇進して、1997年に58歳という若さで頭取に就任した。

住友銀行の融資第三部は「重病棟」と呼ばれており、不良債権が持ち込まれ、「融資第三部案件」「西川案件」などと呼ばれていた。

イトマン事件の債権を処理したのも融資第三部である。

そして、2001年に住友銀行と「さくら銀行(三井)」が合併して、三井住友銀行が誕生すると、西川善文が三井住友銀行の頭取に就任した。

このとき、安宅産業やイトマンなどの問題融資を処理した融資第三部もそのまま、三井住友銀行に引き継がれた。

しかし、住友銀行派が三井住友銀行の主導権を持っていたので、不満を持ったさくら銀行派が、金融庁に住友銀行の問題融資を内部告発したといわれている。

その結果、2005年、黒崎駿一(片岡愛之助)のモデルとなった金融庁の目黒謙一が三井住友銀行に検査に入り、三井住友銀行は過去の不良債権の処理を余儀なくされた。

このため、三井住友銀行は1兆円の赤字に転落したため、頭取の西川善文は引責辞任して特別顧問に退いた。

ただし、西川善文は引責辞任したのではなく、辞任を決めていたので、融資第三部を処理したのだと話している。

その後、西川善文は、日本郵便(株)の社長や日本郵政公社の総裁などを務めた。

■牧野副頭取が自殺したモデル

「半沢直樹」の原作では、「問題貸し出し」が原因で、東京第一銀行(後の東京中央銀行)の牧野副頭取が自殺しています。

自殺した牧野副頭取のモデルは、第一勧業銀行の元会長・宮崎邦次です。

第一勧業銀行(みずほ銀行)で総会屋利益供与事件があり、第一勧業銀行の元会長・宮崎邦次が遺書を残して自殺しています。

高杉良の小説「呪縛-金融腐蝕列島2」のモデルが、第一勧業銀行の総会屋利益供与事件なので、「半沢直樹」の原作「銀翼のイカロス」を読んだ後に、「呪縛-金融腐蝕列島2」も読めば面白いと思います。

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