危険なビーナス-後天性サバン症候群が描いた絵の秘密

妻夫木聡が主演するTBSのミステリードラマ「危険なビーナス」の原作のあらすじとネタバレ後編です。

このページは「危険なビーナス-フラクタル図形の秘密」からの続きです。

■佐代の正体

手島伯朗は、矢神家の家族会議に参加したとき、相続人・佐代から「その箱の中に、禎子の遺品が全て入っているとは限らない」と指摘された。

佐代は、相続人・勇磨の母親なので、何か知っているのかもしれない。

そこで、手島伯朗は佐代がママをしているクラブを訪れるが、海千山千のクラブのママが簡単に口を割るはずがなく、簡単にあしらわれてしまった。

手島伯朗はクラブを出て退散しようとするが、何かを思いだして、母・禎子のアルバムを確認すると、やはり、若かりし頃の佐代が写真に写っていた。

そこで、手島伯朗はクラブに引き返して、佐代に写真を突きつけると、佐代は全てを話し始めるのだった。

佐代は、手島伯朗の母・禎子と高校3年の時の同級生で、仲の良い友達だった。

卒業後に同窓会で再会したとき、母・禎子は画家・手島一清と結婚していたが、夫の手島一清は脳腫瘍で時々、錯乱状態に陥るようになっていた。

母・禎子から相談を受けた佐代が、愛人の矢神康之介に相談すると、矢神康之介は長男の矢神康治に任せてはどうかと提案した。

長男の矢神康治は、当時、脳に電流を流して精神疾患を和らげる研究をしていたのである。

その話を聞いた母・禎子は、矢神康治に夫の治療を依頼した。

夫の手島一清は大鵬大学で矢神康治の治療を受けて回復し、絵を描くようになったが、実際は脳腫瘍が急速に進行しており、間もなく死んだ。

矢神康治は、自分の治療のせいで死んだと責任を感じていたが、母・禎子は最後に安らかな時間を過ごせたと言い、矢神康治に感謝したのだという。

そして夫の死後、矢神康治は母・禎子と結婚した。

これが矢神康治と母・禎子の本当の出会いで、手島伯朗が聞いていた話しは作り話だったのだ。

本当の出会いを秘密にしていたのは、矢神康治が母・禎子を手に入れるため、夫を殺したという噂を避けるためだった。

また、矢神康治の治療方法は、正式に認められたものではなく、「人体実験」と言われても不思議はないレベルなので、口外できなかったのだ。

矢神康治は、父・一清の死を切っ掛けに、研究を縮小し、人間に治療することは止め、猫で実験するようになったというのだ。

真相を知った手島伯朗は、佐代に矢神明人が母・禎子から相続した「価値のある何か」について尋ねるが、佐代も何かは知らなかった。

母・禎子は、夫の矢神康治から「貴重すぎて手に余るもの」を貰ったと話していたのだが、佐代が尋ねても、母・禎子は「忘れて欲しい」と言い、詳しい事は話してくれなかったのだという。

手島伯朗が佐代に、「貴重すぎて手に余るもの」の話しを息子の勇磨にしたかと尋ねると、佐代は「子供のころにしたが、覚えているかどうかは分らない」と答えた。

勇磨は母・佐代から聞いた話しを覚えており、「貴重すぎて手に余るもの」を探しているということか。

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■後天性サバン症候群

さて、矢神家にあったサバン症候群の患者が描いた絵の描手が判明した。

絵を描いたのは伊藤藤治郎という人物で、既に死んでいたが、その娘・仁村香奈子がブログを開設しており、偶然、検索でヒットしたのである。

手島伯朗は、仁村香奈子にメールを送って事情を説明し、面会を申し込むと、仁村香奈子は面会に応じてくれたので、手島伯朗とカエデは早速、仁村香奈子の元を訪れた。

すると、仁村香奈子が経緯を話し始めた。

仁村香奈子の父・伊藤藤治郎は、居眠り運転をして電信柱に衝突し、脳を損傷して歩けなくなったのだが、急に絵を描き始めた。

そのようななか、矢神明人の父・矢神康治が尋ねてきた。主治医から話しを聞いたのだという。

矢神康治は、後天性サバン症候群の研究をしていると言い、伊藤藤治郎の脳の研究を条件に、看護費の全額負担を申し出た。

看護費に困っていた家族は矢神康治の条件を受け入れた。伊藤藤治郎は数年後に死んだが、矢神康治には親切にしてもらったので、家族は感謝して矢神康治に伊藤藤治郎の絵を贈った。

このため、矢神家にサバン症候群の伊藤藤治郎が書いたフラクタル図形が残っていたのである。

その後、矢神康治は、伊藤藤治郎のおかげで、仮説の証明が出来そうだと言っていたが、仁村香奈子も詳しい事は分らないのだという。

手島伯朗は、論文を発表するには被験者の同意が必要になると言い、「同意を求められたことは?」と尋ねると、仁村香奈子は同意を求められたことは無いと断言した。

■勇磨の陰謀

カエデは、相続人・勇磨に食事に誘われ、食事に行った。

その翌日、カエデが勇磨を連れて矢神明人の元を訪れた。

カエデは、矢神家に矢神明人は仕事で帰国できないと説明したが、勇磨はカエデの説明を不審に思い、矢神明人の事を調べ、矢神明人が夫婦で帰国していることを突き止めたのである。

そして、そのことを追求されたカエデは、勇磨に矢神明人の失踪や実家・小泉家が取り壊されていないことなど、全てを明かした。

そこで、勇磨は矢神明人の失踪を黙っている条件として、後天性サバン症候群の権利を要求した。

手島伯朗は勇磨と組むことを拒否したが、カエデは矢神明人を助けるためだと言い、勇磨との協力を懇願した。

すると、手島伯朗は、勇磨の目的が金儲けなら、勇磨も協力を惜しまないだろうと考え、勇磨と協力することにした。

そこで、手島伯朗ら3人は、矢神康治の研究を手伝っていた牧雄の元を訪れ、真相を尋ねた。

牧雄は何も話そうとはしなかったが、「後天性サバン症候群」という言葉を出すと、観念したのか、話し始めた。

元々、矢神康治は、脳に電流を流することによって、痛みを緩和したり、意識を覚醒したりする研究をしていた。

しかし、手島伯朗の父・手島一清を治療したとき、父・手島一清は画風が急に変わり、天才的な絵を描き始めたことから、矢神康治は、人工的にサバン症候群を作れるという仮説を立てた。

しかも、サバン症候群は知的障害を伴うが、人工的に作った後天性サバン症候群は知的障害を伴わないという画期的な発見だった。

それゆえに、矢神康治は後天性サバン症候群の事を秘密にして、確実にデーターを積み重ねようとしたが、手島伯朗の父が死んでしまった。

矢神康治は、電気刺激治療が原因で死んだのではないかと考え、人間への治療を止め、動物実験を始めた。それが猫の実験だった。

しかし、猫の実験は失敗だと分った。猫は絵も描かないし、楽器も演奏しないので、天才になったかどうか、判断が出来ないのである。

そこで、矢神康治は、医療ネットワークを使い、何らかの原因で、後天的にサバン症候群を発症した人を探し、そうした人々を研究するようになった。

そして、矢神康治の研究は完成に近づいたようだが、矢神康治は研究を発表することなく、禎子と結婚する少し前に、突然、後天性サバン症候群の研究から手を引いた。

その理由は、助手をしていた牧雄にも分らなかったし、牧雄も研究データを探していたが、発見できていなかった。

危険なビーナス-原作の最終回と結末と黒幕ネタバレ」へ続く。

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