日本沈没-田所雄介(香川照之)と原作の解説

TBSの日曜劇場「日本沈没-希望の人」に登場する田所雄介(たどころ・ゆうすけ/香川照之)と原作の比較と解説です。この解説にはネタバレが含まれているのでご注意ください。

■ドラマの田所雄介(香川照之)

ドラマ「日本沈没」の田所雄介(香川照之)は、元東京大学の教授で、GPSデータを利用した地震予測精度に貢献して世界的な賞を受賞したが、その後は地球温暖化の問題にのめり込み、研究費のために経費を流用したため、東大を追われた。

その後、アメリカに渡ったのだが、東日本大震災を機に日本へ戻ってきて地震の研究を再開し、関東が沈没する可能性があることに気付き、週刊誌で「関東沈没説」を発表するのだった。

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■原作のネタバレ

田所博士は、地球物理学の教授で、アメリカでは海軍の委託を受けて海底火山を調査していた名の通った地球物理学者だったが、今は新興宗教「世界海洋教団」から研究費の提供を受けていることから、学会では異端児扱いされていた。

しかし、田所博士の「日本が沈没する程の大災害が起こる」という研究が、財界の黒幕・渡老人の目にとまり、総理は田所博士の研究を調査する極秘プロジェクト「D計画」を発動するのだった。

■原作の解説

原作の田所博士は、新興宗教「世界海洋教団」から研究費の提供を受けて研究をしていたので、学会では異端児扱いされていたのですが、「世界海洋教団」の正体はアメリカ海軍でした。

つまり、田所博士はアメリカ海軍から資金提供を受け、日本の海底を調査し、アメリカ海軍に研究レポートを報告していたのです。

しかし、田所博士は売国奴などではなく、日本にとって重要な情報はアメリカ海軍に報告していませんでした。

そうした熱い思いが通じたのか、田所博士の「日本が沈没する」という研究が財界の黒幕・渡老人の目にとまり、「D計画」を発足し、田所博士・小野寺俊夫・幸長助教授などが、「D計画」に参加して、海底の調査を始めます。

そして、最終的には複数のモデルからシュミレーションをして、日本は1年後に沈没するという結論が出たので、総理は日本人を外国に移住させるために外国と交渉を開始しました。

そのようななか、田所博士は、週刊誌に日本が沈没するという情報を売ったうえ、騒ぎを起こして逮捕されます。

しかし、これも悪意ではなく、「D計画」の規模が大きくなってきたので、情報漏洩の危険が出てきたため、田所博士は週刊誌に「日本が沈没する」という情報を売って、記事にさせ、騒ぎを起こして、「日本が沈没する」という事実をゴシップ記事扱いにさせるという目的だったのです。

なんと、田所博士は異端児などではなく、日本列島に恋をしていたのです。

この「恋」というのは、恋愛の「恋」であり、男性が女性を愛するように、田所博士は日本列島に恋をしていたのです。

そして、田所博士は最終的に、大地震によってに沈んでいく日本列島に残りました。

自らの意思で残ったのか、救出が間に合わなかったのかは不明なのですが、日本列島を愛していたということは、自らの意思で残ったのだと思います。

なお、原作のあらすじは「日本沈没-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

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