チームバチスタ3-最終回の真犯人と黒幕
甲本雅裕が真犯人だったフジテレビの冤罪ドラマ「チームバチスタ3-アリアドネの弾丸」の最終回(第11話)の感想の番外編「真犯人と黒幕」です。
最終回のあらすじは「チームバチスタ3-最終回のあらすじと結末のネタバレ」をご覧下さい。原作や主題歌は「チーム・バチスタ3の原作と主題歌」をご覧ください。
時間が無かったので、最終回の感想では途中で切り上げたが、時間が出来たので、最終回の感想の番外編を書く。
ドラマ「チームバチスタ3-アリアドネの弾丸」は面白かったのだが、最終回はイマイチだった。
松崎事件(女子高生連続殺人事件)の真犯人が井野悦郎(甲本雅裕)だったのは、しっくりと来ない。井野悦郎を真犯人にするのは、少し苦しいと思う。
井野悦郎(甲本雅裕)のように両手で女子高生の首を絞めて殺すと、強く首を絞めるので、扼痕(手で首を絞めた跡)が残る。それに、扼殺(やくさつ)の場合は、皮下出血も出来るし、溢血点もできる。
犯人は女子高生の首を締めて殺し、心臓マッサージを行って蘇生させ、再び首を絞めて殺している。だから、女子高生の首には、かなりの扼痕や皮下出血が残っているはずである。
また、人は直ぐに窒息しない。窒息するまでに数分かかることもあるり、窒息死はかなり苦しいので、被害者はもがき苦しみ、「吉川線」という傷跡が残ることが多い。
これらは検視で発見できる扼死の特徴で、検死官が6件連続で扼痕や溢血点を見逃すのは極めて不自然である。だから、真犯人は検死官の可能性が大きい。
そう考えると、整形外科医だったとはいえ、井野悦郎(甲本雅裕)が真犯人になるのは少し不自然である。本来の真犯人は、当時、鑑識課で検死官をしていた斑鳩芳正(いかるが=高橋克典)ではないか、という疑問が残る。
実は、ドラマ「チームバチスタ3-アリアドネの弾丸」と同期に放送していた日本テレビのドラマ「ブルドクター」が、国立上都大学法医学教室を舞台とした司法解剖ドラマで、虚偽の検視報告書を書くネタを既に使っていた。
両ドラマを観ていた人は気付いていると思うが、両ドラマとも「承諾解剖」を取り上げている点など、ネタが被っていることがあった。
ドラマ「チームバチスタ3」は結末のネタが被ったため、急遽、真犯人を井野悦郎(甲本雅裕)に変更したのではないか。
本来の真犯人は斑鳩芳正(高橋克典)で、斑鳩芳正は殺した女子高生を自分で検視し、虚偽の検視報告書を書いていた、というオチだったのではないだろうか。
全体的な伏線の張り具合から見ても、真犯人は井野悦郎(甲本雅裕)よりも斑鳩芳正(高橋克典)の方が似合っているように思えた。
さて、ドラマ「チームバチスタ3」の最終回を観て、斑鳩芳正に電話で指示していた黒幕が気になったので、原作小説「アリアドネの弾丸」を読み返してみた。やはり、黒幕は…。
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