タロ・ジロの兄弟サブロは檜山農場で死んでいた

吉沢悠が出演するTBSの南極ドラマ「南極大陸」の第1話の感想の後編です。このページは「南極大陸の感想」からの続きです。


さて、西堀栄三郎の発案で、犬ぞりを使用する事になったり、第1次南極観測隊が越冬することになったりするのだが、西堀栄三郎が加わった時にはもう、予算が組まれていた。
西堀栄三郎が色々と発案するのさが、予算が無い。それで、募金・寄付金・現物寄附が重要になる。
当時の政府は南極観測に友好的で、減税で寄附を後押しした。法人が寄附した分については、損金に計上できるように免税措置をしたので、企業からの寄付金や現物寄附が多く集まった。
当時は物品税(現在の消費税に相当)があった。物品税は学術目的の場合は免税にできる特例があったので、南極観測隊が購入する物は学術目的とみなして、免税とした。さらに、輸入品に関しても関税も免除した。
第1次南極観測隊が「国と国民が1つになった」というのは、国家事業を国民が支援したということだけではなく、朝日新聞の「南極学術探検」が国家事業に発展し、国も国民も南極観測事業を支援したということだと思う。
さて、昭和基地の開発にも色々な話しがあるのだが、ドラマ「南極大陸」では取り上げられていなかった。
プリンス・ハラルド海岸は前人未踏の地なので、昭和基地を氷の上に建設するのか、露岩に建設するのかすらも分からないうえ、基礎工事が出来ないのでお手上げ状態だった。
南極では、バナナで釘が打てても、素手で金属を持つと凍傷になるため、釘も使えない。それで、苦心の末、昭和基地はプレハブ建設になった。当時は、プレハブなんて言葉がないので、「越冬小屋」と呼ばれていたのである。
昭和基地のネタバレなどについては、「南極物語のあらすじとネタバレ」でネタバレしているので、リンク先をご覧頂くとして、ドラマ「南極物語」を観た感想を書く。
ドラマ「南極大陸」の第1話は面白かった。BGMがドラマ「JIN」と似ていたので、坂本龍馬が南極へ行くのかと思ったが、坂本龍馬ではなく、倉持岳志(木村拓哉)だったので安心した。
始まって直ぐに倉持岳志(木村拓哉)が八ヶ岳で石を積んでいた。何となく、死亡した第4次越冬隊員の福島紳のために作った福島ケルンを思い出した。
福島紳のネタバレについては「福島紳の福島ケルンのあらすじ」をご覧ください。
倉持岳志(木村拓哉)が北海道で犬ぞりんの訓練を始めるが、全く犬が言うことを聞かないとき、先導犬だったリキが倉持岳志の元へ走っていくシーンがあった。
最初は古舘綾子(木村多江)はちゃんとリキを綱でつないでいたのだが、リキが走っていく時はなぜか綱を外していたので面白かった。
カラフト犬のタロ・ジロ・サブロを飼っていた檜山農場が借金を抱えて、夜逃げしていたので爆笑してしまった。史実ではサブロは訓練中に死ぬのだが、ドラマ「南極大陸」では既に死んでいた。
サブロが檜山農場でつながれたまま死んでおり、タロとジロが生きていたというのが、昭和基地に鎖でつながれたまま取り残されるカラフト犬の運命を暗示していた。
宗谷を南極観測船(砕氷船)に改造する横浜の日本鋼管・浅野ドッグは実名の登場だった。戦艦大和の設計者で宗谷の改造を設計した牧野茂も実名だった。
日本鋼管・浅野ドッグのロケ地は、広島県の因島にある船舶修繕専門ドッグ「三和ドッグ」である。戦艦大和の設計が広島県呉市の呉海軍工廠だった。
日本鋼管・浅野ドッグのロケ地に三和ドッグを選んだ理由は分からないが、戦艦大和が生まれた広島県だったことに、何か運命的なものを演出しているように感じた。
第1話は編集が粗いのが残念だった。放送時間が短いので、エピソードがぶつ切りになった感じだった。2時間30分ほどあれば、もっと面白くなっていたと思う。
さて、第2話は横峰新吉(吉沢悠)の妻・横峰奈緒美(さくら)が出産するのだろうか。電報のシーンで感動できそうな気がする。テッシュを用意して第2話を待ちたい。「南極大陸-第2話のあらすじとネタバレ」へ続く。
南極大陸の原作や主題歌については「「南極大陸」の主題歌と原作」をご覧ください。登場人物のモデルについては「南極大陸のモデル」をご覧ください。

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