姫川玲子のパンプス(ハイヒール)の意味

小出恵介のトラウマを描くフジテレビの刑事ドラマ「ストロベリーナイト」の第6話「感染遊戯」の感想と視聴率です。第6話の視聴率は14.0%でした。

第6話のあらすじは「ストロベリーナイト・第6話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

ストロベリーナイトの第6話「感染遊戯」は、つまらなかった。第6話は、葉山則之(小出恵介)が抱えるトラウマを明かす回だった。

葉山則之(小出恵介)は学生時代、女子大生の家庭教師が付いていた。その家庭教師が路上で通り魔に襲われ、ナイフで刺された。葉山則之は犯行を目撃していたが、犯人の仕返しが怖くて、警察に証言できなかった。それが、葉山則之のトラウマだった。

このため、葉山則之(小出恵介)は大学進学を諦めて、警察に入った。葉山則之の目標は、強い刑事だった。

ただ、葉山則之(小出恵介)は悩んでおり、目指している「強い刑事」のビジョンが見えなかった。

だから、犯人も相手が警察なら手を出さないだろう、という考えで葉山則之(小出恵介)は警察に逃げ込んだような印象を受けた。

「強い」と言っても、色々な強さがある。葉山則之はいつも昇進試験の事を考えているので、昇進することが「強い」ということなのだろうか。

出世することが目標なのなら、高卒なら出世に限界があるし、大学を出た方が出世しやすいように思う。暴漢から女性を守る強さなら、格闘技でもやるべきだと思う。

第6話の「感染遊戯」は、葉山則之(小出恵介)のトラウマと苦悩を表現する回だったが、葉山則之はタイトルの「感染遊戯」とはあまり関係が無く、全体敵に分かり難いストリーだった。

ただ、被害者の同僚が「巻き込まれたくない」と言い、情報提供を拒するシーンは、葉山則之(小出恵介)のトラウマを上手く表現していた。

メーンの事件は姫川玲子(竹内結子)が想像だけで解決してしまうので、つまらないが、細かなシーンは良くできていると思った。

第6話の冒頭と最後に、姫川玲子(竹内結子)のパンプス(ハイヒール)のヒールが折れるシーンがあった。

このシーンは、姫川玲子(竹内結子)はヒールが折れるまで足を使った捜査をしていることを表しているのだと思う。靴底をすり減らして捜査する様子を、ヒールを折ることで表現したのだろう。

つまり、姫川玲子(竹内結子)の推理は、安楽椅子探偵のように卓越した推理力によるものではなく、緻密な捜査によって得られた結論なのである。ただ、刑事ドラマで最も大切な、証拠が無いだけだ。

もう1つ面白かったのは、犯人に狙われていた長塚利一(佐々木勝彦)の態度だった。ドラマ内で病名は出てこなかったが、非加熱製剤による感染病といえば、薬害HIV(エイズ)事件だ。

長塚利一(佐々木勝彦)は非加熱製剤の責任者だにもかかわらず、ぬけぬけと天下りを繰り返して私腹を肥やしていた。

最後に自宅の前で、姫川玲子(竹内結子)らが犯人を逮捕した時、長塚利一(佐々木勝彦)は自分が殺されそうになっていたにもかかわらず、「家の前をなんだと思ってるんだ」と激怒していた。

長塚利一(佐々木勝彦)は自分の息子が殺されても、あくびをしていたし、薬害エイズ事件を起こしても、全てが他人事と思っているのだろう。厚生省の元役人の描写は面白かった。

さて、HIVは感染してからエイズが発病するまでの潜伏期間が長い。10年ほど潜伏する場合もある。

だから、15年も前の薬害エイズ事件の恨みを晴らすために、矢部眞人(矢柴俊博)が殺人事件を起こした構図が、HIVとエイズの関係のように思えた。矢部眞人は15年前に殺意というウイルスに感染していたのではないか。

さて、第6話の「感染遊戯」はメーンの事件が単純だったし、ガンテツこと勝俣健作(武田鉄矢)が登場しなかったのでつまらなかった。第7話に期待したい。

第7話のあらすじは「ストロベリーナイト・第7話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。ストリベリーナイトの原作や主題歌は、「ストロベリーナイトの原作と主題歌」をご覧ください。

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