加納朋子の「七人の敵がいる」のネタバレ読書感想文
加納朋子の原作小説「七人の敵がいる」のあらすじとネタバレを含んだネタバレ読書感想文の中編です。
このページは『「七人の敵がいる」のあらすじとネタバレ』からの続きです。
このページには、加納朋子の小説「7人の敵がいる」のあらすじやネタバレが含まれているので、あらすじやネタバレを知りたくない人は閲覧にご注意ください。
■原作小説「七人の敵がいる」のネタバレ感想文
加納朋子の小説「七人の敵がいる」が、2012年4月にフジテレでドラマ化されることになったため、小説「七人の敵がいる」を読んだ。
原作小説「七人の敵がいる」は、小学校のPTAを舞台としたコメディー小説なので、殺人事件は発生しないし、犯人や黒幕のような人物は登場しないが、非常に面白い小説だった。
加納朋子の小説を読んだのは、今回が初めてだった。非常にリズムが良く、読みやすい。布団の中でゴロゴロと本を読むには、最適な小説である。
小説「七人の敵がいる」はPTAコメディー小説だが、伏線も張っており、丁寧な作りになっている。また、難しい言葉も少し出てくるので、勉強にもなった。
■生さぬ仲(なさぬなか)の意味
小説「七人の敵がいる」に、「生さぬ仲(なさぬなか)」という言葉が出てきた。
私はてっきり、「為さぬ仲」と書くものだと思っていたので、「肉体関係の無い間柄」「セックスをしない関係」「セックスレスの夫婦」という意味だと思い込んでいた。
しかし、正しくは「生さぬ仲」と書くのであれば、間違った意味で解釈しているかもしれないと思い、辞書を引いてみた。
辞書によると、「生さぬ仲」とは、「血の繋がらない親子」「肉親ではない親子」という意味である。
「生」は「生む(うむ)」の事であり、「生さぬ仲」は「生んでいない仲」という意味になる。継子の親子関係だけではなく、養子の場合にも使う言葉である。これは親子関係につ使う言葉であり、夫婦間やカップルに使用する言葉ではない。
■「花」の隠語は「贔屓(ひいき)」
小説「七人の敵がいる」に「花」という語が登場した。教職員の間では、「花」は「贔屓」という意味で使用しているらしい。
「花」を分解すると、片仮名の「キ」「イ」「ヒ」になる(注釈:上の「くさかんむり」は90度回転させると「キ」になる)。だから、隠語「花」の意味は「ヒイキ」になるそうだ。
この「花」という隠語を使用していたのが、女子小学生の村辺真理を「お花ちゃん」と呼ぶ担任の若林先生だった。
なんと、若林先生の正体は、女子小学生の村辺真理にチョメチョメするロリコン(児童性愛)教師だった。
最近は、教師は聖職者ではなく、性職者と呼ばれることがある。若林先生は性職者の名に恥じないロリコン教師だ。女子児童を「お花ちゃん」などと呼ぶ教師は注意した方が良さそうだ。
ニュースで教師の犯罪を良く目にする。いつか、携帯電話だけではなく、ICレコーダーを子供に持たせることが必須になる時代が来るのかもしれない。
「加納朋子の七人の敵がいる-ネタバレ読書感想文の後編」へ続く。