「三毛猫ホームズの推理」の結末と感想
嵐の相葉雅紀が主演するドラマ「三毛猫ホームズの推理」の原作となる、赤川次郎の原作小説「三毛猫ホームズの推理」のあらすじや犯人や結末のネタバレを含んだ読書感想文の中編です。
このページには原作小説「三毛猫ホームズの推理」のあらすじやネタバレが含まれています。犯人や黒幕や結末のネタバレを知りたくはに人は閲覧にご注意ください。
このページは読書感想文の2ページ目です。1ページ目の『「三毛猫ホームズの推理』のあらすじと犯人のネタバレ」からご覧ください。
■原作小説「三毛猫ホームズの推理」の感想
嵐の相葉雅紀が主演するドラマ「三毛猫ホームズの推理」が2012年4月に始まるため、原作となる赤川次郎の小説「三毛猫ホームズの推理」を読んだ。
「三毛猫ホームズの推理」は、赤川次郎の代表作「三毛猫シリーズ」の第1作で、名推理で事件を解決に導く、三毛猫のホームズが誕生する記念すべき作品である。
三毛猫と聞くと、第1次越冬隊と共に南極で越冬した三毛猫タケシを思い出す。
三毛猫タケシは、オスだった。オスの三毛猫は生まれる確率が低く、航海の縁起物とされていた。三毛猫タケシは航海の縁起物として南極観測船「宗谷」へと乗り込み、第1次越冬隊に懇願され、昭和基地で越冬することになった。
(三毛猫タケシについては、「三毛猫タケシのあらすじ」をご覧ください。)
一方、小説「三毛猫ホームズの推理」に登場する三毛猫ホームズは、メスである。
三毛猫ホームズは、羽衣女子大学の文学部長・森崎智雄の飼い猫として登場する。その後、飼い主の森崎智雄が殺されたため、ダメ刑事の片山義太郎が三毛猫ホームズの世話をすることになった。
喋る犬が登場するテレビCMもあるが、三毛猫ホームズは喋れない。三毛猫ホームズはマッチ箱を立てることで、プレハブの密室トリックを解決に導いたり、写真をひっかくことで、付け髭のトリックを気づかせ、事件を解決へと導く。
本のタイトルは「三毛猫ホームズの推理」であるが、三毛猫のホームズは推理しているのだろうか。
事件は全て羽衣女子大学で起きている。元々、三毛猫ホームズは羽衣女子大学に住んでいたので、新校舎建築に伴う贈収賄の真相や、吉塚雪子が売春グループのリーダーだったことは、初めから知っていたのではないだろうか。
そう思えたので、三毛猫ホームズが推理したというよりも、知っていることをダメ刑事の片山義太郎に教えて、事件解決に導いた、という感じたがした。
さて、ダメ刑事の片山義太郎は女性が苦手だが、なぜか女性に好かれるようだ。メスの三毛猫ホームズに気に入られ、黒幕の吉塚雪子とも恋に落ちる。確か、お見合い相手の女性にも好かれていた。
三毛猫ホームズがダメ刑事の片山義太郎に協力する理由は今ひとつハッキリとしないのだが、片山義太郎には女性を引き付ける何かを持っているようだ。
■密室のトリック
プレハブで起きた密室殺人事件のトリックは、クレーンでプレハブを吊り上げ、横長のプレハブを縦長にして密室の中に高さを作り出し、森崎智雄を転落しさせる、というものであった。
学生寮の管理人・小峰がクレーンの名手と分かり、プレハブが固定されていないと判明した時点で、ある程度のトリックは推理できた。後は、プレハブが横長だと気づくか否かである。
私は小さなプレハブを想像していたので、プレハブが横長だとは気づかなかった。だから、クレーンを縦にする方法は思いつかなかった。
私は、クレーンで持ち上げたプレハブを急落下させ、途中で急停止させた衝撃で森崎智雄を殺害したのだと予想していた。残念ながら、私の推理は外れた。
「三毛猫ホームズの推理」に登場するトリックは単純だが、小説ならではの面白いトリックだった。
ただ、テレビドラマだとプレハブが縦長だということは、一目すれば分かるため、直ぐにトリックはネタバレしていまうだろう。
嵐の相葉雅紀が主演するドラマ「三毛猫ホームズの推理」で、プレハブ密室のトリックが登場するのかは不明だが、トリックをそのまま使うのは難しい。トリックにもう1捻りを加えて、ドラマならではのトリックに仕上げてほしい。
『「三毛猫ホームズの推理」の読書感想文の後編』へ続く。
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