「三毛猫ホームズの推理」の犯人と黒幕のネタバレ

赤川次郎の原作小説「三毛猫ホームズの推理」のあらすじと真犯人や結末のネタバレを含んだ読書感想文の後編です。

このページには小説「三毛猫ホームズの推理」の真犯人や黒幕や結末のネタバレが含まれています、真犯人や黒幕や結末のネタバレを知りたく名人は閲覧にご注意ください。

このページはネタバレ読書感想文の3ページ目です。1ページ目の『「三毛猫ホームズの推理』のあらすじと犯人のネタバレ」からご覧ください。

■黒幕の結末
売春グループのリーダーは吉塚雪子で、文学部長の森崎智雄を殺害した犯人も吉塚雪子だった。これは直ぐに予想できたので、犯人に意外性はなかった。

最後に、逮捕された吉塚雪子は取調室から逃げ出して、トラックにはねられて死んだ。おそらく、自殺だったのだと思うが、どうして自殺したのかは分からない。死人に口無し、である。

吉塚雪子は結ばれることのない文学部長の森崎智雄を愛した。そして、その次に愛したのが、刑事の片山義太郎だった。片山義太郎は刑事で、吉塚雪子は殺人事件の犯人である。2人は結ばれることの無い禁断の愛だった。

吉塚雪子は、愛する森崎智雄を殺す計画を立てていた時から、後を追って自殺するつもりだったのではないだろうか。

しかし、刑事の片山義太郎が現れた。森崎智雄は吉塚雪子に、片山義太郎を薦めていた。吉塚雪子は森崎智雄を殺害した後、遺言だと思って片山義太郎と付き合った。そして、片山義太郎に惹かれていったのではないか。

吉塚雪子は愛する片山義太郎のために警察で全て告白すると、愛する森崎智雄の下へ向かうため、走ってきたトラックに飛び込んで自殺した、ように思えた。

吉塚雪子の自殺は美談のようにも思えるが、吉塚雪子をはねたトラックの運転手にしてみれば、迷惑な話だ。

仕事中に人身事故、それも死亡事故を起こしたのなれば、トラックの運転手はクビになる可能性がある。

相手が飛び込み自殺なら、不起訴になるだろうが、それでも事情聴取など色々とあり、大変だろう。黒幕の吉塚雪子は自殺して終わりかもしれないが、生きているトラックの運転手はさんざんな目に遭うのだ。

吉塚雪子が売春グループの手数料で稼いだお金は、せめてトラックの運転手に贈与して欲しい。

■犯人の結末
一方、女子大生連続殺人事件の犯人は、捜査1課の三田村警視だった。三田村警視は脳に腫瘍があり、犯行を覚えていなかった。

三田村警視が連続殺人に及んだ原因は脳腫瘍だが、深層心理では理想の女性像があり、売春婦のような女子大生を憎んで居たのでは無いかと思った。

しかし、結末で、片山義太郎の妹・片山晴美が三田村警視の子供を妊娠(中絶)していたことが判明した。三田村警視は片山晴美と肉体関係を持ったうえ、妊娠までさせていたのだから、女性に聖女性を求めているようには思えなかった。

犯人の三田村警視が犯行に及んだ原因は脳腫瘍なので、動機は無い。だから、犯人の心境というのも変なのだが、三田村警視の犯行はシックリとこなかった。

妹の片山晴美が三田村警視と交際し、吉塚雪子は文学部長の森崎智雄と交際していた。片山晴美も吉塚雪子も年上の男性を愛していた。この2人に心理的な共通点はあったのだろうか。時間があれば、もう1度読み直してみたい。

■原作小説「三毛猫ホームズの推理」は面白い
さて、犯行の動機や犯人の心境は少し弱いと思うが、小説「三毛猫ホームズの推理」は面白かった。

なんといっても、赤川次郎の小説は読みやすい。読みやすいので、漫画を読むがごとく一気に読破できる。小学生や中学生でも十分に楽しめる推理小説で、推理小説の入門書としてお勧めの1冊だ。

さて、嵐の相葉雅紀が主演するドラマ「三毛猫ホームズの推理」では、三毛猫ホームズの化身としてマツコ・デラックスが登場する。

原作には三毛猫ホームズの化身が登場しないので、ドラマ「三毛猫ホームズの推理」は原作を大きくアレンジしてくる可能性がある。「化け猫ホームズの推理」にならないように期待したい。

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