モリのアサガオの感想

テレビ東京でドラマ化されるので、原作となる漫画「モリのアサガオ」を読みました。郷田マモラの漫画「モリのアサガオ」(全7巻)を読んだネタバレを含んだ書評と感想です。

作者の郷田マモラは天才。ストリーが凄い。絵は独特過ぎて理解できなかったが、ストリーは素晴らしい。久しぶりに人に薦めることができる漫画を読んだ。興味があれば、ぜひ漫画「モリのアサガオ」を読んで欲しい。

さて、感想を書く前に念のため、注意書きをしておく。漫画「モリのアサガオ」は刑務官と死刑囚とをテーマにしている漫画であり、死刑への賛成・反対という意見が付きまとうと思う。

しかし、私はフィクション漫画を元に死刑制度の是非を議論すること自体が無意味だと考えている。だから、私は「モリのアサガオ」を単なる漫画だとしか捉えていない。これは、あくまでも漫画「モリのアサガオ」を読んだ感想です。

漫画「モリのアサガオ」では、死刑囚は囚人と違ってかなり自由が与えられている。毎日、お菓子も食べられるし、ラジオも聴ける。胸を露出したアイドルのグラビアがある雑誌や週刊誌だって読める。服装も自由だし、ファンレターも届く。獄中結婚する死刑囚までいる。

しかも、刑務官を使いっ走りに使用できる。刑務官という仕事は「死刑囚に対するサービス業」という刑務官までいる始末である。

死刑囚はワーキングプアの人やネットカフェ難民やホームレスよりも、良い暮らしをしていると思う。一部報道によると、ホームレスは缶拾いで少ないときで1日に4500円の収入を得ているそうだ。順番をつけるなら、「死刑囚>ホームレス>ネカフェ難民」になるのではないかと思う。

また、10年も20年も普通の刑務所に入るよりも、死刑囚舎房で7年(死刑まで平均7年かかるらしい)を過ごした方が良いかもしれない。細く長く生きるか、太く短く生きるか、とちらを選ぶかは人それぞれである。

2010年8月27日に東京拘置所の死刑場が報道機関に公開された。漫画「モリのアサガオ」に登場する死刑場も同じような構造だった。郷田マモラは良く取材をしていると思った。

漫画に登場するなにわ拘置所では、首吊り場の隣室に死刑執行のボタンが5つある。そのつち4つはダミーになっており、どのボタンで死刑が執行されるのかは分からなくなっている。「モリのアサガオの感想」へつづく。

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