ドラマ「鍵のかかった部屋」の感想
嵐の大野智が出演するフジテレビの密室ドラマ「鍵のかかった部屋」の第1話「佇む男」の感想と視聴率です。第1話の視聴率は18.3%でした。
第1話のあらすじとネタバレは、『「鍵のかかった部屋」のあらすじとネタバレ』をご覧ください。
ドラマ「鍵のかかった部屋」の第1話「佇む男」面白かった。30分で解決しそうな原作の短編小説を上手くアレンジして、1時間を飽きさせなかった。
ドラマ「鍵のかかった部屋」は原作のアレンジが上手い。原作に登場しない芹沢豪(佐藤浩市)を登場させることにより、榎本径(嵐の大野智)を「密室の謎は解くが、犯人には興味が無い」という設定にしたことで、榎本径に「防犯オタク」という特徴が出ている。
芹沢豪(佐藤浩市)が犯人を追い詰める役割だが、クライアントに対する外面だけは良い拝金主義の企業弁護士というキャラクターも良かった。佐藤浩市ならではの演技だと思う。
ドラマ「鍵のかかった部屋」の第1話は登場人物のキャラクターが良かったし、登場人物の設定も上手く説明していたのだが、第1話はメーンとなる事件が物足りなかった。
第1話の密室で死んでいた新日本葬礼社の大石社長は、口にウジ虫がわいていた設定になっていたためか、死体のシーンが無かったので、密室のイメージができなかった。
榎本径(嵐の大野智)が模型で密室を再現していたのだが、大石社長が死んでいた場所の状態が分かり難かったので、どういう状態で密室になっていたのかがよく分からなかった。
また、原作を読んだとき、「この密室トリックは実現可能なのだろうか」という疑問を持っていたが、このドラマを見る限りでは「この密室トリックは実現不可能だろう」と思えた。
ドアの内側にはドア全体を覆うように白幕が張られており、部屋から出るためには白幕の裾を持ち上げて、滑り出るようにしてドアから出なければならない。
ドアの前には死体やテーブルがあり、ドアはほとんど開かないのではないか。そういう状況で、死後硬直で堅くなった大石社長をドアにもたせかけながら、犯人がドアから出て行くのは不可能だと思った。
また、原作で気になっていた死斑は、ドラマでも気になった。死後硬直が出るまで死体を寝かせておけば、血液が下がって背中に死斑ができる。
発見時の遺体は座っていたのだから、座ったまま死んだ状態と、寝かせて死んだ状態とでは、死斑の現れ方が違うと思う。だから、検視レベルで他殺と判明するのではないかと思った。
密室トリックに少し疑問は残ったものの、ドラマ「鍵のかかった部屋」は原作の短編を上手く1時間にアレンジしており面白かった。第2話にも期待したい。
第2話のあらすじは「鍵のかかった部屋-第2話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。
原作と主題歌については、『「鍵のかかった部屋」の原作と主題歌』をご覧ください。
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