チョコザイこと猪口アタル(中居正広)の過去と秘密
栗山千明が出演するTBSのサバン症候群ドラマ「ATARU(アタル)」の第9話「幼児虐待!!でもママが好き」のあらすじとネタバレのネタバレ編です。
このページは「ATARU(アタル)-第9話のあらすじとネタバレ」からの続きです。
一方、蛯名舞子(栗山千明)が猪口アタル(中居正広)の実家を訪れていた。母・猪口ゆり子(原日出子)は蛯名舞子に、「まだ、アタルは全部、記憶しますか」と尋ねて、過去を話し出した。
猪口アタル(中居正広)は小学校になると、友達の家に遊びに行くようになった。どういうわけか、帰宅した猪口アタルは、友達の家の通帳の場所や暗証番号などを全て記憶して帰ってきた。
あるとき、ある夫婦の自宅に招かれた猪口アタル(中居正広)は、断片的な情報から「不妊治療」とつぶやいた。夫婦は隠れて不妊治療を行っていたが、アタルのせいでみんなに不妊治療を知られてしまい、夫婦を激怒させてしまった。
猪口アタル(中居正広)は卓越した記憶力と観察眼で、断片的な情報のを集めて、答えを導き出してしまうが、それを自分の中だけに留めておく能力が無かった。
やがて、猪口アタル(中居正広)は友達が居なくなり、猪口家も近所からも距離を置かれるようになった。そのようななか、母・猪口ゆり子(原日出子)は、弟・タスクを妊娠した。
ある日、猪口アタル(中居正広)のネズミの尻尾を掴んでぶら下げていると、ネズミの尻尾が切れた。
それを見た母・猪口ゆり子(原日出子)は、猪口アタル(中居正広)が生まれてくる弟タスクにも暴力を振るうのではないかと心配した。それ以上に、猪口アタルの能力のせいで、弟タスクにも友達が出来ないのではないなと心配した。
カウンセラーに相談したところ、フラワーセラピーを勧められ、猪口アタル(中居正広)にフラワーセラピーを受けさせたが、全く効果は無く、途方に暮れていた。
そのようなとき、アメリカからラリー井上(村上弘明)がやってきたのだった。母・猪口ゆり子(原日出子)は、ラリー井上に猪口アタル(中居正広)を託し、アタルを厄介払いした。
母・猪口ゆり子(原日出子)は「アタルを捨てた」という罪悪感が未だに残っており、猪口アタル(中居正広)を見る度に罪悪感が吹き出すのだという。
猪口アタル(中居正広)はソファーに横になって寝ていたが、眠っておらず、母・猪口ゆり子(原日出子)の告白を全て聞いていた。
そのころ、警察では鑑識の結果が出ていた。鑑識によると、村井朗(黒澤宏貴)の指の傷から、青酸性の毒物を検出していた。
電話で報告を受けた蛯名舞子(栗山千明)が、猪口誠(市村正親)に指の傷について尋ねると、猪口誠は「診察したときには、指の傷は無かった」と証言した。傷は死亡時に出来た可能性が大きくなった。
それを聞いた猪口アタル(中居正広)は事件現場を訪れ、焼却炉の前で「花です」とつぶやいた。
沢俊一(北村一輝)は地面に落ちていた花びらを拾い、「桃の花か?」と首をかしげると、猪口アタル(中居正広)は「違います」とつぶやいた。
その後、蛯名舞子(栗山千明)らは猪口アタル(中居正広)の自宅で夕食をご馳走になる。ラリー井上(村上弘明)も来ていた。バーテンダーのような仕事をしているという弟タスクは不在だった。
猪口アタル(中居正広)は母親が作った夕食を食べず、ケチャップを吸っていた。母・猪口ゆり子(原日出子)が「許してないのよね。ママのこと」と悔やんだ。
すると、ラリー井上(村上弘明)は「奥さん、アタルはアメリカでも夕食は食べませんでした。医療チームが言うには、ケチャップの成分の配分がアタルの脳にマッチしているんです。だから、欲するんです」と教えた。
沢俊一(北村一輝)は「まるでロボットに栄養を与えているようだな」と嫌みを言うと、蛯名舞子(栗山千明)は「止めてください。アタル君の前で」と止める。
すると、猪口アタル(中居正広)は「チョコザイ」とつぶやいた。蛯名舞子(栗山千明)や沢俊一(北村一輝)の2人が「アタル」と呼ぶ度に、猪口アタルはいつも「チョコザイ」とつぶやいていた。
父・猪口誠(市村正親)は蛯名舞子(栗山千明)に、「思い出しました。昔、仲の良い友達がチョコザイと呼んでいました。お2人はチョコザイと呼んであげてください」と頼んだ。
蛯名舞子(栗山千明)が「チョコザイ君は日本に居たときは、何が好物だったのですか?」と尋ねると、父・猪口誠(市村正親)は「おにぎりじゃないか?アタルの初めての遠足の時の」と話した。
あれは猪口アタル(中居正広)にとって初めての遠足だったが、引率の先生が「責任を持てない」と言うため、猪口アタルは遠足へ参加できなかった。
その日の夜、母・猪口ゆり子(原日出子)は猪口アタルにおにぎりを作ってやった。遠足へ行けば、おにぎりを食べるのよ。だから、おにぎりを食べれば、遠足に何て行かなくても良いんだから…。
あの日、母・猪口ゆり子(原日出子)は涙ながらに、おにぎりを握り、猪口アタル(中居正広)はそのおにぎりを食べた。その日から、猪口アタルの夕食は、おにぎりになった。
沢俊一(北村一輝)が「でも、あの時は食べなかったぞ」と首をかしげると、蛯名舞子(栗山千明)は「コンビニのおにぎりじゃダメなのよ。お母さんのおにぎりじゃないと」と答えた。
驚いた母・猪口ゆり子(原日出子)が、恐る恐る、「アタル。おにぎり食べる?」と尋ねると、猪口アタル(中居正広)は「うん」とうなずいた。
喜んだ母・猪口ゆり子(原日出子)は「直ぐ作る」と言ってキッチンへ向かった。
すると、猪口アタル(中居正広)は席を立ち、「花がありません」とつぶやいた。
蛯名舞子(栗山千明)は「いつも家に飾っているんです。チョコザイ君の希望で」と教えると、ラリー井上(村上弘明)も「アメリカでもやっていました。アタルが自主的に始めた数少ない習慣です」と教えた。
すると、父・猪口誠(市村正親)は「1本の茎に4つの花を付ける百合を愛しなさい。私と妻とアタルとお腹の中に居たタスク。その4人を同時に愛せるよう。そういうフラワーセラピーだった」と答えた。
蛯名舞子(栗山千明)は「だから、拘ってたのね。花を飾ることで、家族と一緒に居たのよね。この25年間、ずっと。お母さん、許してないなんてとんでもないです。恨んですら無かったんですよ」と話した。
母・猪口ゆり子(原日出子)が涙ぐむと、猪口アタル(中居正広)は「ママ、おにぎり」とつぶやいた。
その後、沢俊一(北村一輝)の携帯電話が鳴る。沢俊一は事件の捜査へ戻るため、猪口病院を出ようとすると、猪口アタル(中居正広)も付いてくる。
沢俊一(北村一輝)は「チョコザイ君。ダメだ付いてきちゃ」と止めると、ラリー井上(村上弘明)は「アタルの好きにさせてやってください。アタルには事件現場が癒やしなんです」と告げた。
しかし、沢俊一(北村一輝)は「癒やし?チョコザイ君の手のひらを見てみろ。事件を解決する度にストレスを感じている。あんたのしていることは、ただの虐待だよ」と告げ、猪口アタル(中居正広)を残して事件現場に向かった。
猪口アタル(中居正広)の手のひらの傷を見たラリー井上(村上弘明)は、「そんな馬鹿な。私達の25年間は間違っていない」と言い、猪口アタルを連れて立ち去った。
一方、沢俊一(北村一輝)は事件現場で、死んだ村井朗(黒澤宏貴)の母・村井今日子(森脇英理子)に、捜査で判明したことを話した。
あの日、桃の木の下でお弁当を食べていた村井朗(黒澤宏貴)は、母・村井今日子(森脇英理子)がゴミを捨てに言っている間に、チョウチョを追いかけて山の中に入った。
そのこで、村井朗(黒澤宏貴)は、母親が大好きな桃の花を見つけて、花を摘んだ。しかし、道に迷って農家の焼却炉に出た。村井朗はその焼却炉に触れてしまい、手に持っていた花を焼却炉の中に落としてしまった。
その花は、桃の花ではなく、夾竹桃(きょうちくとう)という花で、毒をもっていた。
夾竹桃が焼却炉で燃えたため、村井朗(黒澤宏貴)は毒の煙を浴びた。その後、村井朗はフラフラとさまよい、事件現場で倒れて、死んでしまったのだ。
真相を聞いた村井今日子(森脇英理子)は「ごめんなさい、朗(黒澤宏貴)。色々な事が上手くいかずに、虐待と仕付けの境目が分からなくなっていた。だから、朗の好物を持って桃の花の下へ。もう虐待はしないと誓うために」と泣き崩れた。
ラリー井上(村上弘明)と一緒に事件現場に来ていた猪口アタル(中居正広)は、村井今日子(森脇英理子)の告白を聞いて、「mission accomplished(ミッション、アコンプリッシュド=任務終了)」とつぶやくと、悲鳴を上げて倒れてしまった。
直ぐに、猪口アタル(中居正広)は病院へ運ばれた。医大生の蛯名昇(玉森裕太)によると、猪口アタルは、この前のような失神ではなく、昏睡状態に陥っているということであった。
第10話のあらすじは「ATARU(アタル)-第10話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。原作や主題歌については、「ATARU(アタル)の原作や主題歌」をご覧ください。