ネクスト・イノベーションが顧客情報を流出
井浦新(ARATA)が出演するフジテレビの顧客情報流出ドラマ「リッチマン、プアウーマン」の第5話「あなたを支えたい…二人で迎えた朝」の視聴率と感想です。第5話の視聴率は10.2%でした。
第5話のあらすじは「リッチマン、プアウーマン・第5話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。
ドラマ「リッチマン、プアウーマン」の第5話で、IT関連企業「NEXT INNOVATION(ネクスト・イノベーション)」の顧客情報500万分がインターネット上に流出した。
犯人はネクスト・イノベーションの元社員・遠野秋洋(綾野剛)で、黒幕は会社の乗っ取りを企む副社長・朝比奈恒介(井浦新)だ。
遠野秋洋(綾野剛)は会社を追い出されたと思って、ネクスト・イノベーションを辞めるときに500万人分の顧客情報を盗んでいた。
当初、遠野秋洋(綾野剛)は盗んだ個人情報をネタに朝比奈恒介(井浦新)から2億円を脅し取ろうとしていたが、逆に「窃盗や脅迫で告訴する」と脅されて、朝比奈恒介(井浦新)の仲間に加わった。
顧客情報の流出といえば、SQLインジェクション攻撃によって顧客情報が盗まれることが多いが、ネクスト・イノベーションの場合は遠野秋洋(綾野剛)が社員時代に盗んだものなので、流出の原因の特定は難しいだろう。
さて、顧客情報の流出と言っても色々とレベルがある。「名前」「生年月日」「クレジットカード情報」の3つが揃って流出すると、カードの不正利用なども発生するので危険なレベルだ。
実際に「名前」「生年月日」「クレジットカード情報」を揃って流出させると、流出させた企業は、お詫び料として顧客1人あたりに1万円を払うのが相場となっている。
3つのうち、どれか1つでも欠けた場合は、不正使用などの可能性が低くなるため、お詫び料の相場は下がる。名前や住所だけなら、お詫び料500円というケースもあった。
遠野秋洋(綾野剛)が流出させたネクスト・イノベーションの顧客情報に「名前」「生年月日」「クレジットカード情報」が揃っているかは不明だが、3つが揃っていれば、1万円×500万人で500億円の損失だ。
そのうえ、国は顧客情報を流出させた企業にパーソナルファイルシステムを発注しないだろうから、ネクスト・イノベーションの損害は計り知れない。
一方、日向徹(小栗旬)は遠野秋洋(綾野剛)から、10億円の出資の約束を取り付けていた。10億円は、インドにサーバーを設置するための費用だ。
しかし、遠野秋洋(綾野剛)は黒幕の朝比奈恒介(井浦新)と内通しており、10億円の出資話は嘘だった。
困った日向徹(小栗旬)は、発行株数のうち26%を保有しており、5%を売却して130億円を調達することにした。
必要なのは10億円なのに、130億円も調達する理由は分からないが、日向徹(小栗旬)は持ち株5%を売り、持ち株比率は21%になった。これで、持ち株比率25%の朝比奈恒介(井浦新)が筆頭株主になった。
株式会社は株主の物であり、社長は株主に雇われているに過ぎない。だから、会社を思い通りに操るためには、株式の過半数を抑えておく必要がある。
遠野秋洋(綾野剛)が現在、発行株式の5%を買い占めているとして、朝比奈恒介(井浦新)が保有する25%と併せて30%になる。
会社を乗っ取るには過半数が必要なので、あと20%以上の株式(議決権)を集めなくてはならない。
朝比奈恒介(井浦新)には元証券会社の山下芳行(佐野史郎)が味方しているので、恋愛ドラマを止めて、城山三郎の小説「乗取り」のような経済ドラマにして欲しい。しかし、無理だろう。
持ち株の5%を売却して130億円を調達するということは、1%で26億円になる。すると、持ち株26%では678億円になる。
日向徹(小栗旬)は第1話で「資産250億円の男」としてデビューしたが、第4話で日向徹(小栗旬)は持ち株だけで資産678億円になっている。
日向徹(小栗旬)が400億円の借金をかかえているのなら話しは別だが、日向徹の資産を考えると、あまり書き込まれた脚本だと想像できるので、城山三郎の小説「乗取り」のような重厚なストーリーにはならないだろう。
ボールペンを考案した青山誠人(片岡鶴太郎)や独立した坂口(中野裕太)が、会社乗っ取りのピンチを助けてくれて、乗っ取り事件はアッサリと解決しそうな気がする。
原作や主題歌は『「リッチマン、プアウーマン」の原作や主題歌』をご覧ください。
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コメント欄
いつも面白いツッコミを腹を抱えながら読ませて頂いてますw
少し気になった点:実際に観てないので分からないのですが第一話の資産250億というのはその当時の保有株の時価では?
後5%売った理由はさておきその後株価が暴落しているので買い戻す際は5%以上買い戻せるはずです
離れ業として第三者割当やMBOなどもあるので日向の支配権は揺るがないでしょう
通りすがりさんへ。
コメントありがとうございます。資産250億円の件は、通りすがりさんのご指摘通り、第1話時点の持ち株の評価額だと思います。
会社を乗っ取るストーリーにするのであれば、時々、会社の株価が上がっていくシーンなどを入れておいた方が分かりやすかったと思います。
支配権については、日向徹(小栗旬)は株を暴落前に売却しているため、インサイダー絡みで買い戻しにくい状況にあると思います。