実話-新島襄の短気だった!新島八重を襲う女今川の悲劇
NHK大河ドラマ「八重の桜」のモデルとなる新島八重の生涯をあらすじとネタバレで紹介する「実話-新島八重の桜」の京都編「実話-新島襄の短気だった!新島八重を襲う女今川の悲劇」です。
このページは「実話-新島八重に馬鹿にされた新島襄の趣味のあらすじとネタバレ」からの続きです。
このページは「新島八重が激怒した新島襄のジンジャーブレッド事件のあらすじとネタバレ」からの続きです。
■新島襄は短気だった
新島襄は人格者で温和な性格だと思われがちだが、短気だった。新島襄も短気を自覚しており、妻の新島八重に「短気は遺伝なので勘弁してくれ」と言っている。
ある日、新島襄が青筋を立てて不機嫌な顔で食事をしているため、新島八重は「今日は晴れなのに雷が鳴りそうだ」と冗談を言った。すると、新島襄は「何を言っているのだ」と怪訝な顔をする。
新島八重は「貴方は『女今川』という本を読んだことがありますか」と尋ねると、新島襄は「そんな馬鹿な本は読んだことがない」と吐き捨てた。
(注釈:「女今川」は江戸時代の女性の教本である。新島襄は女性を縛り付ける古風な教育が嫌いだった。)
すると、新島八重は「いいえ、馬鹿な本ではありません。その本にこうあります」と言い、女今川の一節を「人来る時、我不機嫌に任せ、怒りをうつし無礼のこと」と暗唱した。
これを聞いた新島襄は「今日は学校で、教師と生徒の間に面白くないことがあった。どうぞ許してくれ」と謝罪した。
新島八重は「貴方が不機嫌な時に私が冗談でも言わなければ、誰が貴方を慰めることができるでしょう。私はいくらでも耐えられますが、その顔を同志社でなさったら生徒や教師はどう思うでしょうか」と諫めた。
すると、新島襄は「断じて生徒の前ではこんな顔をしないから、安心してくれ」と答え、2人はいつものように食事を続けたのであった。
新島八重によると、新島襄は欠点の多い男だったが、それを直ぐに改めることができる才能があったという。
この日、新島襄が不機嫌だった理由は、同志社英学校で起きた教師と生徒の対立だった。この対立が、新島襄の「自責の杖事件」へと繋がるのである。
実話「新島八重の桜」の京都編『実話-新島襄の「自責の杖」事件のあらすじとネタバレ』ヘ続く。