田中嘉雄の秘密
AKIRAが出演する古本ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」の第1話「偽のサインと古書に秘められた謎」のあらすじとネタバレのあらすじ編です。
このページは「ビブリア古書堂の事件手帖-あらすじとネタバレ」からの続きです。
■ビブリア古書堂の事件手帖-あらすじ後編
ある日、五浦大輔(AKIRA)は偶然、知り合いの喫茶店で篠川栞子(剛力彩芽)と逢う。篠川栞子(剛力彩芽)は大量の古本を持っていたため、五浦大輔(AKIRA)はビブリア古書堂まで運んであげた。
五浦大輔(AKIRA)は「この間のことですが、1962年って何があったんですか?」と尋ねたが、篠川栞子(剛力彩芽)は「本当に何でもありませんから」と顔を伏せた。
帰宅した五浦大輔(AKIRA)が居間の鴨居に頭をぶつけると、母は「そういえば、おばあちゃんの葬儀でも、鴨居に頭を打ち付けた人が居たわ。鴨居に打ち付けてあるゴム触って、おばあちゃんに深々とお辞儀をしていたの。みんなに聞いても、誰も知らないっていうのよ」と話した。
五浦大輔(AKIRA)は何かを思い出し、芳名帳を探すと、芳名帳のなかに「田中嘉雄」という名前を見つけた。漱石全集の第8巻に書き込まれていた名前だ。
芳名帳の住所は「文京区春日2丁目」になっており、五浦大輔(AKIRA)は翌日から文京区春日2丁目で田中嘉雄を訪ね歩いたが、田中嘉雄という人物は見つからなかった。
帰宅した五浦大輔(AKIRA)が漱石全集の第8巻「それから」を見ていると、母親がやってきた。五浦大輔(AKIRA)が母親に「これ読んだことある?」と尋ね、第8巻「それから」の内容を知る。
驚いた五浦大輔(AKIRA)が「このゴムはいつ付けたの?」と尋ねると、母は「生まれる前におばちゃんが付けたの。『子供が大きくなるから』って」と答えた。
五浦一族はみんな背が低くかった。母親は女性にしては背が高かったが、鴨居に頭をぶつける程までは大きくならなかった。五浦一族で、鴨居に頭をぶつけるほど大きいのは五浦大輔(AKIRA)だけだった。
五浦大輔(AKIRA)は「ばあちゃんは、背が高くなるって予知してたの?じいちゃんは背が高かったの?」と尋ねると、母親は「全然、小柄な人だったわよ」と答えた。
翌日、五浦大輔(AKIRA)はビブリア古書堂を訪れ、篠川栞子(剛力彩芽)に「本の内容を教えて貰いました。篠川さん(剛力彩芽)は本当のことを知ってるんでしょ?」と尋ねると、篠川栞子(剛力彩芽)は話し始めた。
漱石全集の第8巻「それから」は、主人公が将来も財産も全てを捨てて人妻と恋に落ちる不倫の話しです。田中嘉雄さんがこの本を贈ったのは、本の内容が自分の願望と重なったからではないでしょうか。
それと、お婆さまの漱石全集はビブリア古書堂で購入したものです。本に挟まれていた値札が祖父の字だったので直ぐに分りました。この値札を使っていたのはビブリア古書堂が開業した当初のわずかな期間です。
だから、おばあさんが漱石全集を購入したのは、ビブリア古書堂が開業した1962年になるのです。
お婆さまが結婚したのが1959年だとすると、田中嘉雄から本を贈られたのは結婚後、つまり、2人は不倫関係にあったことになります。
そして、篠川栞子(剛力彩芽)は主人公の名前が「大輔」であることを教え、「お婆さまにとって、貴方は特別なお孫さんだったんですね」と話した。
五浦大輔(AKIRA)は「ばあちゃんの葬式の芳名帳に田中嘉雄という名前がありました。文京区で探したんですが見つかりませんでした。本を贈った人かどうかは確かめようがありませんが」と話すと、篠川栞子(剛力彩芽)は「その人です」と答えた。
篠川栞子(剛力彩芽)は「書かれていた住所は文京区春日2丁目ですよね。それは、それからの舞台となった場所です。お婆さまは最後に、田中嘉雄さんに見送ってもらったということですね」と話した。
五浦大輔(AKIRA)は「本当に凄いな。何十年も隠された秘密を見抜いちゃうなんて。僕にとっては一大事だけど、それほどショックじゃないというか。自然に受け入れられてるんですよ」と話す。
そして、五浦大輔(AKIRA)は「実は子供の頃に、この本を触ってて、ばあちゃんに殴られたことがあるんです。それが原因で、僕は本を読めなくなったのかも知れません。ばあちゃんがなんで怒ったのか、理由が分ってスッキリしました。篠川さん(剛力彩芽)ありがとう御座いました」と頭を下げた。
お礼を言われて戸惑った篠川栞子(剛力彩芽)は、帰ろうとする五浦大輔(AKIRA)を呼び止め「ウチで働いてもらえませんか?仕事を探してるんですよね」と誘った。
五浦大輔(AKIRA)が「話しを聞いてました?僕は本が読めないんですよ」と驚くと、篠川栞子(剛力彩芽)は「大切なのは本の内容よりも市場価格です。それに、本は重いから男手が必要なんです」と答えた。
すると、五浦大輔(AKIRA)は「分りました。ただ、この本の内容を詳しく教えてくれませんか?僕は本が読めないから」と言って漱石全集の第8巻を差し出した。篠川栞子(剛力彩芽)は笑顔で「喜んで」と答えた。
ある日、五浦大輔(AKIRA)がビブリア古書堂でアルバイトをしていると、本の転売を手がけるセドリ屋の志田肇(高橋克実)がやってきて、本が盗まれたことを愚痴った。
志田肇(高橋克実)はトイレに行っている間に、自転車に積んであった沢山の本の中から、小山清の小説「落ち穂拾い」だけが盗まれたのだという。
ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」の原作と主題歌は『「ビブリア古書堂の事件手帖」の原作と主題歌』をご覧ください。