京都のぶぶ漬け(お茶漬け)、高松の熱燗
松下奈緒が出演する老舗旅館買収ドラマ「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記」の第2話「暴れん坊大臣が求む最高の風呂と京野菜」の感想です。
ドラマ「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記」の第2話のあらすじは「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記」をご覧ください。
■鴨、京都へ行く。第2話の感想
京都・大阪・神戸を「三都」と言う。この三都の文化を比較する言葉に「京の着倒れ、大阪の食い倒れ、神戸の履き倒れ」とい言葉がある。京都の着物文化、大阪の食文化、神戸の履物文化を表した言葉だ。
ドラマ「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記」は京都の老舗旅館「上羽や」を舞台にしたドラマなので、着物が1つの見所になるだろう。
一部報道によると、上羽鴨(松下奈緒)・梅垣鈴風(若村麻由美)・塩見鞠子(かたせ梨乃)の衣装だけで小売価格5000万円相当し、その他の仲居の衣装は計1000万円するという。
第2話の終了時点では、上羽鴨(松下奈緒)はまだ着物を着ていないので、上羽鴨(松下奈緒)の着物が今後の注目ポイントになるのだろう。
しかし、私は着物に興味がないため、上羽鴨(松下奈緒)の着物姿にも興味が持てない。
さて、京都は着物文化とされる一方で、「一見さんお断り」を代表するように、閉鎖的で「いけず(意地悪)文化」と言われている。
京都のいけず(意地悪)文化を表す言葉に、「京都のぶぶ漬け(お茶漬け)、高松の熱燗(あつかん)」という言葉がある。
京都では、客人を帰らせたいとき、「お茶漬けでもどうですか?」と言って、客人にお茶漬けを勧める。これを京都名物「ぶぶ漬け(ブーブー漬け)」と言う。
ぶぶ漬け(お茶漬け)は京都名物だが、決して食べる事が出来ない。あくまでも「早く帰れ」という合図だ。絶対に「ありがとうございます」などと言ってお茶漬けを要求してはいけない。
京都のぶぶ漬けと同じように、香川県の高松でも、客人に帰って欲しい時に「熱燗でも」と、熱燗を勧める。
これは「扱いません(お構いしません)」という言葉が変化して「熱燗」になったらしい。京都のお茶漬けと同じで、「帰れ」という合図だ。
ちなみに、「京都のぶぶ漬け、高松の熱燗」は昔の風習なので、京都や高松でも、若い人は「京都のぶぶ漬け、高松の熱燗」という言葉すら知らない人が多い。
ただ、京都にある老舗旅館「上羽や」のように、創業200年以上になる老舗旅館なら、「京都のぶぶ漬け」の風習は残っているかもしれない。
ドラマ「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記」には京都人の「いけず(意地悪)」なと気質が反映されている点は良いと思うが、東京の下町を舞台にした人情味が溢れるドラマなどと比べると、ストーリー的に面白みが無い。
意地悪な京都人の抵抗に遭いながらも、我が道を突き進む上羽鴨(松下奈緒)は、NHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公・新島八重(山本八重)の京都時代を連想した。
お金をかけて着物や備品に力を入れるのも良いと思うが、もっと脚本に力を入れて、「続きが観たい」と思えるようなストリーにして欲しかった。
ドラマ「鴨、京都へ行く」第3話のあらすじとネタバレは「鴨、京都へ行く。第3話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。
ドラマ「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記」の原作と主題歌は、「鴨、京都へ行く。老舗旅館の女将日記-原作と主題歌」をご覧ください。