秘密-第4話の感想
ドラマ「秘密」の第4話「東野圭吾原作-私の記憶が消える日!!」のネタバレと感想です。あらすじは「秘密-第4話のあらすじ」をご覧下さい。
第4話はつまらなかった。直子の父親・三郎は優しいおじいちゃんではなく、頑固親父にして欲しかった。河原さぶでは優しすぎた。公務員を辞めたて蕎麦屋を始めたのではなく、頑固一徹の蕎麦職人というキャラにして、台詞ではなく、背中で演技をして欲しかった。
杉田直子(石田ひかり)が藻奈美(志田未来)の体で実家へ帰った。父親の打った蕎麦を食べた杉田藻奈美が父親・三郎(河原さぶ)の味を思い出して泣く。原作小説にもあった涙を誘うシーンである。
ドラマでは、帰宅前に杉田藻奈美は、直子が子供の頃にあげた肩たたき券を渡し、父親の肩たたくシーンがあった。肩たたきのシーンで間延びした感じがした。河原さぶは「優しいおじいちゃん」という感じがして、あまり感動できなかった。
学校の机の上に花瓶を置いていたのは意味が分らなかった。花瓶が置いてあった席が杉田藻奈美の席なら、犯人は川辺由梨絵(林丹丹)だろう。動機は相馬春樹(竜星涼)に関する逆恨みだろう。
相馬春樹が花瓶を持ち去った。学校を休んでいた相馬春樹は杉田藻奈美の説得により、登校するようになったのだろうか。
バス運転手の妻・梶川征子(堀内敬子)が入院した。ネタバレすると、原作小説では梶川征子は死んでしまう。梶川征子の足にあるタトゥーに意味は無いのだろうか。死ぬ前にタトゥーのエピソードが欲しいところだ。
杉田藻奈美は直子の骨を墓に納め、藻奈美として生きていくことを決意した。杉田藻奈美はこれまでに色々と悩んでいたが、直子が藻奈美として決意した動機がはっきりしなかった。
第4話を見た限りでは、杉田平介を開放するためだと感じがしたので、橋本多恵子(本仮屋ユイカ)と杉田平介との恋愛に発展する気がする。原作小説には橋本多恵子の写真を見ながら自慰する杉田平介の姿がある。ドラマでは思いを成就させてあげたいものである。
実家に帰省した日の夜、直子の枕元に藻奈美が現れた。直子は「そろそろ戻ってきてくれないかな。お母さん色々大変なの」と促すが、藻奈美は「さよならお母さん。今日はありがとう。あの場所に来てくれて」と言い消えてしまった。このシーンは最終回への伏線になっていると思う。
原作小説では、最後に、杉田藻奈美はバス運転手・梶川幸広の息子・根岸文也と結婚する。問題は杉田藻奈美の魂である。
杉田藻奈美は、次第に藻奈美と直子との魂が交互に入れ替わり、最終的には藻奈美の魂が完全に帰ってくる。ドラマでは、枕元に立った藻奈美が直子に別れを告げたことは、最終回の解釈に重要な意味を持つと思う。