ごちそうさん-第102話のあらすじとネタバレ
杏が村八分に怯えるNHK連続テレビのごちそうさんドラマ「ごちそうさん」の第17週・第102話「贅沢はステーキだ」のあらすじとネタバレです。
ごちそうさん-第101話のあらすじとネタバレは「ごちそうさん-第101話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。
ドラマ「ごちそうさん」のあらすじとネタバレ目次は「ごちそうさん-あらすじとネタバレ」をご覧ください。
■ごちそうさん-第102話のあらすじとネタバレ
西門悠太郎(東出昌大)が帰宅すると、家の前に人だかりが出来ており、「祖裾分け、出るんかな」と話していた。驚いた西門悠太郎(東出昌大)は「何か、あったんですか?」と尋ねた。
家に入った西門悠太郎(東出昌大)は、台所で肉を焼いている卯野め以子(杏)に「表が、エライことになってますよ。肉をご馳走してくれるみたいな、話になってますよ。何が、どう…」と尋ねていると、男性が「何をやっとんのや、この家は」と怒鳴り込んできた。
男性の後に婦人会の連中も入ってきた。婦人会リーダーが台所にある肉の塊を見つけ、男性に「あれよ、あれ」と教えると、男性は「こんな肉をぶら下げて戻ってきて、何を考えとんのや。みんなが辛抱しとる時に贅沢して、日本人としての心が…」と怒った。
すると、肉を焼いていた卯野め以子(杏)は「私は美味しい物をいっぱい食べて育ちました。大人になって、人に食べさせる喜びを知って、それだけで、ホンマにそれだけで、今日までやってきました。家族や知り合いや友達や、子供らの友達とか。美味しい顔で『ごちそうさん』と言って欲しい、それしかありません。せやから、私は犬も食わんようなパンを作ったらアカンかったんです」と話した。
そして、卯野め以子(杏)は焼き上がった肉を切りながら、「美味しゅう作って、美味しゅう食べさせんと。それだけは守り抜かんと。生かしてもろうて、甲斐も無いんです」と話した。
卯野め以子(杏)は肉を切り終えると、皿に盛り、男性に差し出した。男性は肉を目の前に生唾を飲んで肉に手を伸ばしたが、婦人会リーダーが「アカン。アカンでアンタ。贅沢は敵」と注意した。婦人会の連中もリーダーの言葉に頷く。
すると、西門静(宮崎美子)が「贅沢は素敵やで」と声を上げた。それを聞いた婦人会リーダーは、驚いて西門静(宮崎美子)を見た。
西門静(宮崎美子)は「ええものを買うて使い切る。始末いうのは、最高に素敵な贅沢やと思いますで。贅沢は敵やなんて、浪速っ子の名が泣きますで。お肉、ようけおますさかい、始末を手伝ってくれますと助かりますんや」と頼んだ。
すると、男性は「始末やな。これは」と自分に言い聞かせて肉に手を伸ばすと、婦人会リーダーは「嘘やろ、アンタ」と動揺した。
男性が肉を食べて「美味いなー」と歓喜を上げる。そこで、西門活男(西畑大吾)が婦人会リーダーに「焼き方は何が良いですか?」と尋ねると、婦人会リーダーは苦悶しながら、「こんがりで」と答えた。
すると、卯野め以子(杏)は笑顔で次々と肉を焼き始め、肉は集まった人たちに振舞われ、みんなは喜んで肉を食べた。
川久保啓司(茂山逸平)が西門ふ久(松浦雅)に「お母ちゃん、大胆やな」と声をかけると、西門ふ久(松浦雅)は「ビックリした」と答えた。
川久保啓司(茂山逸平)が「居場所が無いんやったら、自分で作るっていう手もあるよな」と話すと、西門ふ久(松浦雅)は肉を見つめて口に放り込むと、卯野め以子(杏)を見た。
その日の夜、布団に入った卯野め以子(杏)が「大丈夫かな、明日から。どうしましょう。村八分にされたりしたら」と心配すると、西門悠太郎(東出昌大)は「貴女は、気が大きいのか、小さいのか、分からない人ですね」と笑った。
卯野め以子(杏)が「私はときどき、カーッとなるだけで、ノミの心臓ですよ」と答えると、西門悠太郎(東出昌大)は「大丈夫ですよ。ビフテキは絶品でしたし、お母さん(宮崎美子)の援護射撃も効いてましたし」と話した。
卯野め以子(杏)が「ああいう、あしらいは流石ですよね」と関心すると、西門悠太郎(東出昌大)は「土地の文化を語られると、人は弱いもんですよね」と答えた。
そのとき、西門悠太郎(東出昌大)は、浪速興業の木村建三(オール巨人)が割れた皿を金継ぎして使っている事を思い出した。
卯野め以子(杏)は「あのね、悠太郎さん、あのお肉、ちょっと高かったのよね。ゴメンね。おやすみ」と言い、布団をかぶっいて寝てしまった。
西門悠太郎(東出昌大)は「ふん?え?ナンボですか?」と言って布団を捲ったが、卯野め以子(杏)は布団を奪え貸し、布団の中に隠れてしまった。
翌朝、卯野め以子(杏)が家を出ると、道端で主婦3人が卯野め以子(杏)を見てコソコソと話していた。
卯野め以子(杏)がアチャーっと思い、主婦3人が居ない方に歩き出そうとしたが、そちら側から、婦人会の友達が来て、卯野め以子(杏)に「ごちそうさん。夕べは、ごちそうさん」とお礼を言った。
そこへ、婦人会のリーダーが現れる。卯野め以子(杏)は村八分を覚悟していたが、リーダーは卯野め以子(杏)に「ちょっと、あんな、慰問袋を作るさかい、食べ物、何にするか考えとって」と頼んで笑顔で立ち去った。
卯野め以子(杏)が予想外の展開に不思議がると、婦人会の友達は「お肉のとき、婦人会のタスキをかけてたやろ。それで、婦人会がしてくれたご馳走やと思うてる人がぎょうさん居って、お礼を言われてご機嫌さんなんやわ」と教えて立ち去った。
リーダーがご機嫌な理由に納得した卯野め以子(杏)は、安心して買い物に出かけようとすると、男性に「ごちそうさん」と呼び止められた。
男性は「これ、夕べのお礼や。砂糖やで」と言い、卯野め以子(杏)に包みを渡した。卯野め以子(杏)が「ええんですか」と驚くと、男性は「どうぞ、どうぞ。また頼むわな。ごちそうさん」と言い、笑顔で立ち去った。
卯野め以子(杏)は「あれ?私のこと、『ごちそうさん』って呼んだわよね」と不思議がっていると、すれ違う主婦が卯野め以子(杏)に「ごちそうさん。夕べは、ごちそうさん」と声をかけた。
なんと、卯野め以子(杏)は、この事件を機に、「ごちそうさん」というあだ名で呼ばれるようになったのだ。
卯野め以子(杏)は「ごちそうさん、かあ」と喜んだ。
一方、西門悠太郎(東出昌大)は。鉄筋の買取交渉で、浪速興業の社長・木村建三(オール巨人)の元を訪れていた。
しかし、木村建三(オール巨人)は「ふざけとるんか?こないだと一緒やないか。帰れ」と資料を投げ捨てると、西門悠太郎(東出昌大)は「ふざけてません。今日は社長のお慈悲にすがりに参りました」と言って立ち上がった。
そして、西門悠太郎(東出昌大)は「社長は大阪をどんな街やと思いますか?大阪は御上が面倒を見てくれませんでしたから、中央公会堂の建設も、大阪城の再建も、市民のみなさんからの多大なご寄付やご協力で、なんとか出来たんです。それはこの街の文化です。社長の大事にしている始末の心です。どうか、いまいちど、浪速の商人の心を見せていただけないでしょうか。お願いします」と言い、頭を下げた。
ある日、竹元勇蔵(ムロツヨシ)が喫茶店「馬介」でタンポポコーヒーを飲み、「なかなか良い苦味じゃないか」と感心すると、堀之端桜子(前田亜季)は「タンポポに炒った麦を加えてコクを出しました」と説明した。
そこで、西門悠太郎(東出昌大)は、竹元勇蔵(ムロツヨシ)に「不足分の鉄筋の80%は確保できました。せやから、ここの変更だけは、ご納得いただけないでしょうか」と頼み、設計図を広げて変更箇所を説明した。
すると、竹元勇蔵(ムロツヨシ)は「馬鹿やろう。イチイチ聞くな、鬱陶しい。自分で判断できんのか」と激怒すると、西門悠太郎(東出昌大)は笑顔で「ほな、判断させてもらいます」と答えた。
竹元勇蔵(ムロツヨシ)が「ところでな、最近、猫娘(長女・西門ふ久=松浦雅)は、どうしてる?」と尋ねると、西門悠太郎(東出昌大)は「学校に戻りました」と答えた。
竹元勇蔵(ムロツヨシ)が「やっていけてるのか?」と尋ねると、西門悠太郎(東出昌大)は「さあ。自分から調理におけるエネルギー効率の研究をしたいと申し出て、認められたそうです」と答えた。
一方、長女・西門ふ久(松浦雅)が帰宅すると、卯野め以子(杏)や西門活男(西畑大吾)が台所で煙まみれになっていた。
長女・西門ふ久(松浦雅)が「何してるの?」と尋ねると、卯野め以子(杏)は「源ちゃん(和田正人)がお肉を食べたいって、手紙が来てな。乾燥させたお肉を煙で燻してるんやけど」と教えた。卯野め以子(杏)は煙を吸って咳き込む。
その様子を見て、少し考えた長女・西門ふ久(松浦雅)は「缶か何か無いの?煙が逃げたら、効率が悪いやろ」と告げると、卯野め以子(杏)らは大きな口を開け、「アァッ」と声を出さずに納得した。
そして、長女・西門ふ久(松浦雅)は肉を煙で燻していた鍋の上に一斗缶を被せて煙が逃げないようして、「この方が効率が良いやろ」と説明すると、卯野め以子(杏)らは「ホンマや」「凄いな」と言い、手をたたいて喜んだ。
こうして、つかの間の平和を取り戻した西門家であったが、この後、マッチや木炭や粉ミルクなどの生活必需品が配給制に切り替わり、昭和16年(1941年)には、ついに米まで配給制になってしまったのであった。
「ごちそうさん-第18週・第103話のあらすじとネタバレ」へ続く。