アイムホーム・原作の結末ネタバレ感想文
木村拓哉(通称キムタク)が主演するテレビ朝日の記憶喪失ドラマ「アイムホーム」の原作となる漫画「アイムホーム」のあらすじとネタバレを含む結末ネタバレ感想文です。
このページには原作「アイムホーム」のあらすじ・ネタバレ・結末が含まれています。原作「アイムホームの」のあらすじ・ネタバレ・結末などを知りたくない人は閲覧にご注意ください。
原作「アイムホーム」のあらすじと結末ネタバレは「アイムホーム・原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。
■アイムホーム-仮面の意味
主人公の家路久は、単身赴任先で七輪で餅を焼いて、一酸化炭素中毒になり、過去5年間の記憶を失った事が切っ掛けで、後妻ヨシコと息子ヨシオの顔が仮面に見えるようになった。
原作漫画「アイムホーム」のいう仮面とは、仮面夫婦の仮面とは意味が違うと思う。仮面夫婦というのは、実際は夫婦仲が冷え切っているのに、対外的には夫婦仲が良いように装う夫婦の事である。
原作漫画「アイムホーム」のいう仮面は、相手との精神的な距離感を具現的に表したものだと思う。家族なのに妻の感情が分からない。妻の考えている事が分からない。そういう精神的な距離感の現れた仮面なのだろう。
■アイムホーム-謎の鍵のネタバレ
原作漫画「アイムホーム」には謎の鍵束が登場する。この鍵束は愛人の家の鍵だったり、実家の鍵だったり、単身赴任していたときの部屋の鍵だたりである。
家路久が学生時代の親友・山野辺に会う切っ掛けも、親友・山野辺が撮影したアダルトビデを見たからだったので、謎の鍵束にミステリー要素を込めて欲しかった。鍵束のミステリー要素に期待していたので、謎の鍵束についてはガッカリした。
■アイムホーム-前妻カオルと離婚した理由
前妻カオルは2人目の子供を妊娠したとき、夫・家路久は子供は要らないと言った。前妻カオルは産みたがったが、流産してしまった。そこで、家路久が別れ話を切り出したので、前妻カオルはあっさりと離婚を受け入れてた。
そして、家路久は離婚する前から資産家の娘・ヨシコと付き合っており、前妻カオルと離婚すると直ぐに、後妻ヨシコと再婚した。
これだけを見る限りでは、家路久は非常に傲慢で悪い夫に見える。しかし、家路久は単なるエゴで前妻カオルと分かれて、後妻ヨシコと結婚したのだろうか?
実は家路久が後妻ヨシコと結婚した理由は、金のためだったようだ。家路久は投資に失敗して借金を背負っており、後妻ヨシコの両親の資産が目当てで後妻ヨシコと結婚した。
だから、家路久は前妻カオルと結婚しているときから借金を抱えていたので、2人目の子供を要らないといったのも、前妻カオルと離婚したのも、借金で苦労させないためだったのではないだろうか。
■アイムホーム・一酸化炭素中毒の謎
家路久は単身赴任先の部屋で、七輪で餅を焼き、一酸化炭素中毒になった。私が詮索漫画「アイムホーム」を読んで疑問に思ったのは、この一酸化炭素中毒が単なる事故なのか、自殺だったのか、という点だ。
家路久は単身赴任していたとき、後妻ヨシコから離婚届が送られてきた。そして、離婚届を受け取った家路久は、後妻ヨシコに「やり直したい」と電話するようになった。
家路久は悩んでいたようなので、一酸化炭素はただの事故では無く、自殺しようとしていたのではないかと思った。
■アイムホーム-後妻ヨシコの子供の本当の父親
後妻ヨシコはAV監督・山野辺と交際していたが、AV監督・山野辺の紹介で家路久と知り合い、家路久は親友のAV監督・山野辺から後妻ヨシコを寝取った。
いわゆる「寝取られ」であり、後妻ヨシコが産んだ息子・ヨシオは誰の子かという問題が浮上する。
家路久も、息子ヨシオは自分の子供では無いと感づいており、密かに息子ヨシオを連れ出してDNA検査をしている。
DNA検査の結果は分からないのだが、後妻ヨシコが息子ヨシオの本当の父親はAV監督・山野辺だと証言しているので、息子ヨシオの本当の父親はAV監督・山野辺で間違いないだろう。
■アイムホームの本当の意味
アイムホーム(I'm home)の意味は、「ただいま」である。「ただいま」にも、いろいろな意味があるが、帰宅したときに使う「ただいま」である。
原作漫画「アイムホーム」のタイトル「アイムホーム」の意味は、「ただいま」なのだろうが、タイトル「アイムホーム」は隠された意味があり、本当の意味は「ただいま」ではないと思う。
私は最終回で後妻ヨシコと息子ヨシオの仮面が取れるのだろうと思いながら読んでいたが、最終回で結末を迎えても、後妻ヨシコと息子ヨシオの仮面が取れなかった。
原作漫画「アイムホーム」の結末はハッピーエンド風だが、後妻ヨシコと息子ヨシオの仮面が取れていない以上、ハッピーエンドとは言いがたい。
元々、借金を抱えていた家路久は、後妻ヨシコの両親が持つ資産が目当てで後妻ヨシコと結婚した。
夫婦なんて元々は他人だし、家路久の結婚は金目当ての結婚である。しかも、息子ヨシオは家路久の子供ではなく、AV監督・山野辺の子供である。
家路久は他人が待つ家へ帰り、他人と他人の子供と暮らしている。家路久が家族を愛していたのなら、愛人を作ったり、子供にDNA検査を受けさせたりするはずがない。家路久の自宅に愛なんて無いのだ。
主人公の名前は「家路久」である。家路は「帰り道」で、久は「永遠」という意味がある。
早く家に帰りたい人は、「帰り道が永遠」とは思わない。家路久は帰り道が永遠とも思えるほど、辛いものだったのだろう。だから、愛人を作って自宅から逃避していたのだろうと思った。
また、「久」という漢字は、象形文字で、死んだ人間を後ろから棒で支えている様子を表しており、死んだ人間は「永遠の人間になる」という意味がある。これは輪廻転生の「生まれ変わり」と同じような意味らしい。
主人公・家路久の名前には、帰り道が永遠に感じるほど苦痛なので、早く死んで新しく人として生まれ変わり、新しい家庭を築きたいという意味が込められているのだろう。
だから、私は、原作漫画「アイムホーム」を読み終えて、原作漫画「アイムホーム」は「I'm home」ではなく、「愛無ホーム」だと思った。
アイムホームに隠された本当の意味は「愛の無い家」で、原作漫画「アイムホーム」は、愛の無い家に帰る男性の辛さを描いた漫画だと思った。
コメント欄
息子ヨシオは久の実子だと思いますよ、原作でヨシコがそう言ってます。久は疑っていたようですが…、ラストはハッピーエンドと言われていますが、私はそうは思いませんでした。まず火事の際に親子三人が倒れたままフェードアウトします。その後、久一人が病院で意識を回復しますが、その際妻子の安否は解かっていません。誰も触れませんし、病室にもいません。銀行のOLのうわさ話で安否不明もしくは死亡をにおわせています。そしてなぜか久は家にも病院にも帰らずホームレスとなります。(そういう描写がある)その後ふらふらと火事現場である我が家に入り込んだ際に都合よく妻子が現れます。そしてエンド。私が思うに妻子は火事で亡くなっていて、火事後の我が家で再会したのは久も亡くなったからではないかと思いました。ハッピーエンドにするのであれば仮面は必ず外すはずです。