天皇の料理番-秋山周太郎(鈴木亮平)の手紙

鈴木亮平が出演するTBSの手紙ドラマ「天皇の料理番」の第6話「愛と命の果てパリ」のあらすじとネタバレのネタバレ編です。

このページは「天皇の料理番-第6話のあらすじとネタバレ」からの続きです。

■天皇の料理番-第6話のあらすじとネタバレ後編
その日の夜、鍋を洗いながら考えていた秋山篤蔵(佐藤健)は、森田仙之介(佐藤蛾次郎)に「おやっさんは、なんで、あんなに女の人を喜ばさせる事が出来るんですか?秘訣は何なんですか?」と尋ねた。

すると、森田仙之介(佐藤蛾次郎)は「よく分からないけど、相手を見ることじゃないかな。女っていうのは、一人一人、ツボが違うんだよ。当たり前だよな、別の人間だから。そこを見極めるのが大切なんだ。たぶん、そうなんだぜ」と教えた。

翌日、バンザイ軒に来た客を観察していた秋山篤蔵(佐藤健)は、客が汗を拭いていたのに気づき、「肉体労働の人は塩を欲しがるって聞いたことがある」と言い、塩を多めにして、「何かしら、出来る事ってあるんですね」と喜んだ。

その日の夜、山上辰吉(柄本佑)が包丁を研いでいる宇佐美鎌市(小林薫)に「アイツ、どうでしたか?店に行かれたと聞いたので」と尋ねると、宇佐美鎌市(小林薫)は「気になるのなら、自分で行ったらどうだ。アイツは自分の舌で客と勝負してたぞ」と答えた。

一方、バンザイ軒で包丁を研いでいた秋山篤蔵(佐藤健)は、老人客が肉をかみ切れなかった事を思い出し、「柔らかくした肉でも噛めんわけやし、高い肉は買えんわけやし」と悩んでいると、何かを閃いた。

翌日、森田梅(高岡早紀)は老人客に「まず、お客様に試して頂きたくて」と言い、挽肉のステーキを出すと、老人客は1口食べて喜んだ。それを見た秋山篤蔵(佐藤健)も喜んだ。

ある日、母・秋山ふき(美保純)がバンザイ軒に尋ねてきた。秋山ふき(美保純)はバンザイ軒で秋山篤蔵(佐藤健)の料理を食べた後、店の外で秋山篤蔵(佐藤健)と話した。

秋山篤蔵(佐藤健)が「東京見物に来たんやないんやろ?」と尋ねると、秋山ふき(美保純)は「俊子さん(黒木華)、お嫁に行くことになったんよ。呉服屋の後妻にね。子供の産める若い嫁が欲しいってことで。年も離れてたし、向こうのお母さんも断るって思ってたらしいんだけど、俊子さん、うちでお役に立てるならって。俊子さんらしい話やろ」と教えた。

秋山篤蔵(佐藤健)が動揺しながら「それは、あー、いや-。今度は良い旦那なら、いいですね」と答えると、秋山ふき(美保純)は「それからね」と言い、巾着袋を差し出した。

秋山篤蔵(佐藤健)が巾着袋を開けると、通帳と印鑑が入っており、通帳には300円が入っていた。

秋山篤蔵(佐藤健)が「ワシに?」と驚くと、秋山ふき(美保純)は「周太郎(鈴木亮平)が、お父さんにかけあって、相続できる土地の一部を売って作ったんよ」と教えた。

秋山篤蔵(佐藤健)が「えっ?にいやん、どないなんですか?具合」と尋ねると、秋山ふき(美保純)は秋山周太郎(鈴木亮平)の手紙を差し出した。

(手紙始まり) 篤蔵(佐藤健)、元気にやっているか?俺は相変わらず養生の日々だ。

良くなれば、復学する心づもりだったが、どうやら、それは怪しくなってきたようだ。

当分、生きられるかもしれないが、東京に戻ることは出来ないだろう。きっとここで体をいたわりながら、一生を終えるのだろう。

きっとここで、身体を労わりながら一生を終えるのだと思う。

俺はこの不条理を幾千幾万という人が要る中で、自分が病にかかってしまった事への不条理を、未だに飲み込めていない。

取り立てて悪い事をした訳でもない。極普通に生きてきた自分が、なぜ、病に襲われねば、ならなかったのか。運命を呪っている。

俺は存外に生臭い男だ。このままでは、世を呪い続けて、あの世に行く事になろう。けれど、それは余りにも不幸で情けない。

だから、お前の夢を一緒に追いかけさせて欲しいと思った。篤蔵(佐藤健)、この世に生まれ、職もなさず、家もなさず、何事もなし得ることなく、終わっていくであろう俺に、誇りを与えて欲しい。

俺の弟は、帝国一のシェフになったと。それは、俺のおかげでもあると、胸を張らせて欲しい。

その金は、俺の生々しい欲望だ。かろうじて、まだ、生きているその証だ。篤蔵(佐藤健)、パリへ行け。俺の命を抱いて、飛んでくれ。(手紙終わり)

秋山ふき(美保純)は、秋山周太郎(鈴木亮平)の手紙を読み終えて嗚咽を漏らしている秋山篤蔵(佐藤健)に「周太郎(鈴木亮平)だけやないよ。蔵三郎(森岡龍)だって、周太郎(鈴木亮平)と一緒に頭を下げたんよ。父さんだって、顔に泥を塗りつける事しかしてこなかったアンタをこういう形で許したんよ。俊子さん(黒木華)だって、アンタのことを思って身を引いたんかもしれんしね。アンタは幸せな子やね。幸せな分だけ、余計に励まんといかんね」と話した。

その後、秋山篤蔵(佐藤健)は、手紙を持って桐塚尚吾(武田鉄矢)に会いに行き、「はたして、今、パリに行っていいものか、どうか。今の小僧に毛が生えたような腕前で行ったところで、どれだけ実りがあるものかって話も有りますし」と相談すると、桐塚尚吾(武田鉄矢)は「えらく慎重ですね、君らしくない」と驚いた。

秋山篤蔵(佐藤健)が「その金は一銭も無駄にしたくないんです。けど、にいやんの病気の事を考えると一日も早く行った方がいいと思いますし」と相談すると、桐塚尚吾(武田鉄矢)は「残酷なことを言いますが、今すぐパリへ行ったところで、君が帝国一のシェフになるまで、彼が生きている可能性は極めて低いですよ。本人も分かっていると思います。そこは、気持ちで良いんだと思いますよ」と答えた。

そして、桐塚尚吾(武田鉄矢)は「パリへ行くまでの修業先を探さなければ、いけませんね。その辺りのことは宇佐見さんに相談すればいいんじゃないですかね」と告げた。

秋山篤蔵(佐藤健)は桐塚尚吾(武田鉄矢)の助言通り、華族会館へ向かおうとしたが、宇佐美鎌市(小林薫)に「あのカレーは腐ってる。カレーが腐ってるのは、お前の性根が腐ってるからだ」と批判された事を思い出して、踵を返し、英国公使館の五百木竹四郎(加藤雅也)に相談した。

すると、五百木竹四郎(加藤雅也)は「精養軒に空きが出ました。ほとぼりも冷めた事ですし、連絡してみましょうか」と言い、築地にある築地精養軒を紹介してくれた。

こうして、秋山篤蔵(佐藤健)は築地精養軒で修行に励み、3年の月日が流れた。

明治42年(1909年)、ある日の夜、バンザイ軒で秋山篤蔵(佐藤健)の壮行会が行われた。

桐塚尚吾(武田鉄矢)は秋山篤蔵(佐藤健)に「これは、私の知り合いで粟野というフランス大使が居て。何かあったら、尋ねなさい」と言い、紹介状を渡した。

そこへ、宇佐美鎌市(小林薫)が尋ねてきて、カレーを注文した。

秋山篤蔵(佐藤健)は「お待たせしました。お願いします」と言ってカレーを出すと、宇佐美鎌市(小林薫)は黙って全部、食べた。

宇佐美鎌市(小林薫)が「お前が作ったのか?」と尋ねると、秋山篤蔵(佐藤健)は「はい。どうでしょうか?」と尋ねた。

すると、宇佐美鎌市(小林薫)は「普通のカレーだ。普通のカレーが、とびきり美味い。ごちそうさまでした」と言って頭を下げた。

そして、宇佐美鎌市(小林薫)は、カバンから包みを取り出すと、「お代だ。開けて見ろ」と告げた。

秋山篤蔵(佐藤健)が恐る恐る包みを開けると、包丁が入っていた。

秋山篤蔵(佐藤健)が「これ、宇佐見さんの牛刀やないですか」と驚くと、宇佐美鎌市(小林薫)は「そいつにパリを見せてやってくれ。一緒に日本人の真心を見せつけてこい」と告げた。

宇佐美鎌市(小林薫)が「じゃあな」と言い、店を出ようとすると、秋山篤蔵(佐藤健)は涙を流しながら「ありがとうございました」と言って宇佐美鎌市(小林薫)の背中に頭を下げた。

すると、松井新太郎(桐谷健太)は「ばんざーい。ばんざーい」と言い、万歳三唱を始めた。

店を出た宇佐美鎌市(小林薫)が、店の外から様子をうかがっていた山上辰吉(柄本佑)に「一緒に祝ってやったらそうだ」と告げると、山上辰吉(柄本佑)は「言えませんよ。おめでとうだなんて。あいつはいつまで経っても・・・。羨ましすぎます」と答えてバンザイ軒を見た。

すると、宇佐美鎌市(小林薫)は、ポンポンと山上辰吉(柄本佑)の肩を叩いて立ち去った。

ある日、秋山周蔵(杉本哲太)は秋山周太郎(鈴木亮平)に、秋山篤蔵(佐藤健)から来た手紙を渡して「何と書いてある?」と尋ねた。

手紙を見た秋山周太郎(鈴木亮平)は、「分かりません」と答えて笑った。

手紙にはフランス語で「Je vais devenir le plus grand chef du Japon(ワシは帝国一のコックになる)」と書いてあった。

天皇の料理番-第7話のあらすじとネタバレ」へ続く。

実話・天皇の料理番のあらすじとネタバレは「実話・天皇の料理番-あらすじとネタバレ」をご覧ください。

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