ナポレオンの村-実話のあらすじとネタバレ
唐沢寿明が主演するTBSの限界集落ドラマ「ナポレオンの村」のモデルとなる実話「ナポレオンの村」のあらすじとネタバレです。
このページには実話「ナポレオンの村」やあらすじや結末ネタバレが含まれています。実話のあらすじや結末のネタバレを知りたくない人は「実話・細川ガラシャの生涯」をご覧ください。
■実話・ナポレオンの村-モデルは高野誠鮮
高野誠鮮(たかの・じょうせん)は石川県羽咋市太田町の出身で、実家は代々、日蓮宗の僧侶だった。高野誠鮮は高校を出た後、紆余曲折を経て、僧侶になるため、立正大学へと進んだ。
当時はアメリカとソ連がロケットの打ち上げ競争をしており、ロケットに興味を持った高野誠鮮が憧れのペーターA.スターロック博士に手紙を書くと、ペーターA.スターロック博士が返事と論文を送ってくれた。
次に情報将校コールマン・ブォン・ケビュツキーに手紙を送ると、「アメリカに来ないか?」と誘われ、高野誠鮮は必死に英語を覚えてアメリカへ渡り、コールマンから色々なことを学び、人脈を作る。
帰国後、高野誠鮮は宇宙関連雑誌のライターやテレビのライターを手がけ、テレビ番組「イレブンPM」のUFO番組に関わり、UFO研究家の矢追純一などと仕事をした。
しかし、高野誠鮮が28歳の時に、兄が埼玉県で家を建てたため、高野誠鮮は実家を継ぐことになり、故郷の石川県羽咋市太田町へと戻る。
だが、父親は健在であり、檀家100人の小さな寺なので、僧侶は2人も要らないため、高野誠鮮は羽咋市役所の臨時職員(手取り6万8000円)になった。
手取り6万8000円の臨時職員では結婚も出来ず、正規職員の採用試験を受けられる年齢を過ぎていたので、高野誠鮮は上司に「どうすれば正規職員になれるか?」と尋ねると、上司は「よほど、街に無くてはならない存在でなければ無理だろう」と言われた。
すると、高野誠鮮は「じゃー、やってやろうじゃないか」と思い仕事に励んだ。
しかし、高野誠鮮が最初に配属された部署は税務課で、税務課は仕事をすればするほど、市民から嫌われる部署だ。
■実話・ナポレオンの村-UFOうどん
翌年、高野誠鮮は教育委員会の社会育成課に配属され、「町おこし、村おこし」に関わることになり、高野誠鮮は町おこしで街を活性化させようと考えた。
しかし、役所は会議ばかりで、いっこうに町おこしは始まらないため、高野誠鮮が「公民館で村おこしをしていいですか?」と尋ねると、上司は「いいが、臨時職員には予算は出ないぞ」と答えた。
高野誠鮮は予算は無かったが、青年団を集めて話し合い、羽咋市の自慢できるものを集めて「羽咋ギネスブック」という小冊子を配布する。すると、市民から、これも載せてくれ、あれも載せてくれという要望が出てきた。
そのようななか、羽咋市の自慢できるものを探していた高野誠鮮は、羽咋市の古文書に、麦わら帽のような形の飛行物体を目撃したという記述を発見する。
高野誠鮮は麦わら帽のような形の飛行物体をUFOだと解釈し、青年団の有志12人を集めて「羽咋ミステリークラブ」を設立する。
そして、青年団にうどん屋の息子が居たので、勝手に「UFOうどん」を考案して、UFOグルメで町おこしを開始する。
うどん屋のオヤジは「のれんに傷が付く」と言って許可しなかったが、高野誠鮮はオヤジが留守の日に、「特ダネがある」と言って週間プレイボーイの記者を呼び、「UFOうどん」を見せた。
記者は「どこが特ダネですか?」と呆れたが、高野誠鮮が「UFOうどん」と羽咋市に残るUFOについての古文書の説明すると、記者は「面白い」と言い、色々と話を膨らませて、6ページの特集を組んでくれたので、「UFOうどん」が話題なった。
県外から大勢の人が「UFOうどん」を食べに来るのだが、うどん屋のオヤジは「UFOうどん」など知らない。しかし、客はUFOうどんを注文するので仕方なく、息子にUFOうどんを作らせた。
はじめは「のれんに傷が付く」と反対したオヤジも、大勢の人がUFOうどんを食べに来るので、UFOうどんを認めて正式にメニューに加えた。
高野誠鮮は縁もゆかりも無い北海道のマスコミ各社に、羽咋市がUFOで町おこししているファックスを送ると、そのうち1社が食いつき、UFOで町おこしを取り上げてくれた。
羽咋市の住人ですらUFOで町おこししている事を知らなかったのだが、県外からUFOうどんを食べにくる人が増えると、それに便乗して他の店もUFOラーメンやUFOパンなどを考案していった。
その後、高野誠鮮がテレビ番組のプロデューサーに頼んで、「UFOまんじゅう」を視聴者プレゼントにしてもらった。
そのとき、萩本欽一が「UFOまんじゅう」を食べて「美味い」と言ったので、店に問い合わせが殺到し、「UFOまんじゅう」は千数百個の注文が入った。
■実話・ナポレオンの村-U
高野誠鮮が始めたUFOでの町おこしはマスコミにも取り上げられ、軌道に乗っていた。
そのようななか、商店街のオヤジが高野誠鮮に「UFO、UFOって言うが、本当にUFOなんて居るのか?」と尋ねた。
すると、高野誠鮮は「ハーバード大学の教授も真面目に研究をして、論文も出てますよ。なんなら、アメリカに行ってみますか?」と言い、商店街のオヤジや石川県会議員など15名をアメリカへ行き、ハーバード大学やNASAの視察をしたうえ、国連で記者会見を開いた。
このとき、高野誠鮮は日本から記者を連れてきていたので、ことある事にニュースにして貰い、さらに羽咋市のUFO町おこしは活気づいていく。
こうしてUFOによって羽咋市の商店街か活気づいてくると、興味を示してくれる市議会議員が現れ、今度の市議会で取り上げてくれることになった。
すると、高野誠鮮はマスコミに「UFOが市民権を取得」とファックスを流したので、市議会に大勢のマスコミが詰めかけ、カメラも2台入る異例の事態となった。
そこで、市議が「市は何も支援しないのか」と質問してくれたので、UFOの町おこしに羽咋市の予算500万円が付くことになった。
■実話・ナポレオンの村-日清食品に撃沈
500万円の予算を得た高野誠鮮は、UFO国際会議を計画するが、ソ連やアメリカから宇宙飛行士や科学者などを呼ぶと、6000万円は必要になる事が判明した。
そこで、高野誠鮮らは8人は東京へ行き、上場企業20社を訪問して出資を募ることにした。
高野誠鮮は、日清食品なら焼きそばUFOを販売しているので、いくらか出してくれるだろうと思い、企画書1枚を持って、日清食品に資金提供を頼みに行く。
ところが、高野誠鮮は、日清食品の広報から、何10ページもある4000万円のイベントの企画書を見せられ、「1000万円なら、せめてこの企画書の4分の1の厚さが無いと。ほら、日清食品がお金を出すメリットが書いてあるでしょ?企画書1枚で1000万円を出せなんて、総会屋でもしませんよ」と言われて恥をかく。
結局、高野誠鮮らは手分けして一部上場企業20者を訪問したが、日清食品と同じように、どこも相手にして貰えなかった。
日清食品は、社外秘の企画書をメモさせてくれたうえ、お土産に「焼きそばUFO」をくれたので、一番、親切な対応だった。
その後、高野誠鮮は、日清食品で見た企画書を参考に、企画書を書き直し、順調に地元の企業から出資を集めていたが、市議会議員が市議会で「教師が資金集めに奔走しているそうじゃないか。職務専念義務違反だ」と批判した。
高野誠鮮は、この批判を交わすために、総理大臣にコメントで援護して貰おうと考え、総理大臣に電話を掛けると、相手は石川県庁からの電話と勘違いしたのか、簡単に電話が繋がり、首席秘書官の金石清禅に電話が回った。
そこで、高野誠鮮はUFO国際会議について総理のコメントが欲しいと頼むと、金石清禅は石川県出身だったので、お安い御用だと引き受けてくれた。
後日、「出席は出来ないが、期待している」という総理のコメントファックスが市役所に届くと、市議会で批判していた市議会議員は態度を一変させ、UFO国際会議の開催を支持した。
さて、資金集めに成功した高野誠鮮は、各方面にファックスを送ると、NASAからも月の石を借りることができ、元宇宙飛行士や研究者も呼べた。
一方、高野誠鮮は目立たせるために超特大の宣伝ポスターを作ったが、駅に張るポスターには規格があり、特大のポスターは貼ることが出来ず、大量のポスターが返却されてきた。
ポスターの制作費、数百万円が無駄にになり、みんなが「責任問題になる」と青ざめていると、高野誠鮮が突然手を叩きだした。責任を追及しても何も変わらないので、手を叩いてみたのである。
すると、高野誠鮮は「捨てるくらいなら、売ればいいんじゃないか」と閃いた。UFOの特大ポスターなんて珍しいので、2000円で売れるんじゃないかと思って、売ってみると、見事にポスターは完売し、損失どころか、利益が出た。
このように、高野誠鮮はイベント会社は使わずに、自分たちだけで全てを準備したので、色々と失敗もあったが、UFO国際会議に9日間で5万人ほどの人が集まり、町おこしは大成功した。
臨時職員の高野誠鮮は、その功績が認められ、35歳で石川県羽咋市の正規職員に採用される。
■実話・ナポレオンの村-コスモアイル羽咋
第1回UFO国際会議で成功を収めた高野誠鮮は、江戸時代の出島が海外の窓口だったように、能登を宇宙との窓口にするという企画を立て、自治省(現在の総務省)のリーディングプロジェクトに応募する。
すると、UFOによる町おこしというアイデアが面白いという事で、高野誠鮮の企画に国から52億6000万円の予算が付いた。
こうして、高野誠鮮は石川県羽咋市鶴多町にUFO博物館「コスモアイル羽咋」を建設する。予算のほとんどは用地買収と建物に費やされ、UFO関連の予算は2億円だけとなる。
一方、アメリカのスミソニアン博物館の見学に行った高野誠鮮は、日本には本物のロケットを展示した博物館が無く、アメリカの博物館はレプリカなど展示しない事を知り、おどろく。
帰国した高野誠鮮は、博物館の関係者に「本物を展示したい」と相談するが、「そんなこと出来るはずが無い」と鼻で笑われた。
このため、高野誠鮮は単身でNASAへ乗り込んだ。ちょうど、NASAに月面探査機と火星探査機があったので、「貸して欲しい」と頼むと、NASAの職員は貸すので貸出期間を書いてくれと答えた。
高野誠鮮が「100年」と書くと、NASAの職員が「この日本人は頭がおかしい」と言って笑い出したので、高野誠鮮は「イギリスだって香港を100年借りているだろう。貸してください」と頼んだ。
すると、NASAの職員は「こんな事を書く奴は初めだ」と高野誠鮮を気に入り、月面探査機と火星探査機と月の石を100年間、貸してくれることになった。
しかし、ロケットは買わなければならなかった。レプリカのロケットは1億6000万円もするうえ、さびるのでメンテナンス費用で年間300万円は必要になるため、予算が足りなかった。
そこで、ソ連と交渉し、本物のロケットを1000万円で購入できることになった。本物のロケットは錆びないのでメンテナンス費用が必要ないうえ、中間業者を通さないのでレプリカよりも安く買えるのである。
ただ、ソ連を完全に信用することは出来ないので、NASAのスタッフにロケットが本物かどうかを確かめてから、代金を渡すことにした。
受け渡しの当日、ソ連が持ってきたロケットは本物だったのだが、ソ連は当初の金額より1桁多い金額を請求した来た。
NASAのスタッフは「その金額なら買った方が良い」と言ったが、高野誠鮮は「その金額なら持って帰ってくれ」と断った。
ソ連の担当者は明らかに軍人でもの凄い形相で高野誠鮮を睨んだが、高野誠鮮は命の危機を感じながらも、購入を拒否したので、翌日、ソ連と話し合いになり、ソ連が1000万円で納得したので、高野誠鮮はソ連からロケットを購入した。
こうして、平成8年7月に本物のロケットが展示されたUFO博物館「コスモアイル羽咋」が完成した。そして、UFO博物館「コスモアイル羽咋」は年間20万人を集客し、石川県羽咋市鶴多町の顔となった。
■実話・ナポレオンの村-農林水産課へ左遷
そのようななか、羽咋市教育委員会生涯学習課の高野誠鮮は、UFO博物館「コスモアイル羽咋」のコンテンツとして、アメリカから800ドル(当時の8万円)でUFOのビデオを購入した。
ところが、上司は市民向けの説明会で、「800万円でUFOのビデオを購入した」と言ってUFO博物館「コスモアイル羽咋」を批判した。
高野誠鮮は上司に訂正を求めたが、反対に農林水産課へ飛ばされてしまった。上司は農林水産課を下に見ており、左遷だったのだろう。
こうして、高野誠鮮は平成14年から、農林水産課で働くことになる。
平成17年、高野誠鮮はNASAに詳しかったので、経済産業省から「愛・地球博」の手伝いを要請されたが、上司に「経済産業省の言う事など聞くな。初めから断らないお前の対応が悪い」と言われ、高野誠鮮は理不尽にも訓戒処分を受けてしまった。
気を取り直した高野誠鮮は、仕事に励んでいると、農林水産課の仕事を通じて、神子原地区の農家の平均年収が78万円だと知る。
農業は儲からないから若者は石川県羽咋市神子原を出て石川県金沢市へ行くので、羽咋市の神子原地区は若者の居ない限界集落になっていた。
そのようななか、平成17年4月に石川県羽咋市で「1.5次産業振興室」が創設され、高野誠鮮と同僚1人が配属された。使命は「過疎高齢化集落の活性化」「農産物を1年以内にブランド化」であった。
高野誠鮮は、公務員のやり方では物事が進まないと考え、会議と計画書を廃止し、市長と交渉した。
市長は「俺の目玉事業だ」と言って予算600万を付けてくれると言ったが、高野誠鮮は予算は60万円でいいので、全てを事後報告にすることを了承して欲しいと頼んだ。
事後報告で物事を勧めるなど、役所では異例のことだが、幸い、農林水産課の上司・池田課長が「犯罪以外は全て俺が責任を取る」と言ってくれたので、高野誠鮮は全て事後報告で過疎化対策を進めることが出来た。
「実話・ナポレオンの村-あらすじと結末のネタバレ」へ続く。
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コメント欄
ナポレオンの村、興味深い内容であり、是非とも、初心を忘れずに今後も、新機軸を打ち出して下さい。