サイレーンの実話と実在のモデルのネタバレ感想文

松坂桃李と木村文乃が出演するフジテレビのドラマ「サイレーン」の原作となる山崎紗也夏の漫画「サイレーン」のあらすじと最終回と結末ネタバレを含むあらすじとネタバレ読書感想文です。

このページには原作漫画「サイレーン」の実話や実在のモデルや犯人や結末のネタバレが含まれています。サイレーンの実話や実在のモデルや犯人や結末のネタバレを知りたくない人は閲覧にご注意ください。

原作漫画「サイレーン」のあらすじと結末ネタバレは「サイレーン・原作のあらすじと犯人ネタバレ」をご覧ください。

■サイレーンの読書感想文
フジテレビでドラマ「サイレーン」が始まるので、原作となる山崎紗也夏の漫画「サイレーン」を読んだ。

原作漫画「サイレーン」は、機動捜査隊に所属する里見偲(さとみ・しのぶ)と猪熊夕貴(いのくま・ゆき)と2人を通じて、サイコパスな犯人・橘カラを描いた作品である。

だから、原作漫画「サイレーン」で起きる殺人事件のほとんどは、犯人は橘カラである。自殺とされている事件も、真犯人は橘カラである。原作漫画「サイレーン」は、絶対悪女の橘カラを描いた漫画なのである。

そして、原作漫画「サイレーン」は、第1巻で橘カラがサイコパスだとネタバレしており、橘カラの正体や動機へと迫るミステリー漫画である。

■サイレーンの実話と実在のモデル
原作漫画「サイレーン」は実話を元にした話では無いが、犯人・橘カラには実在のモデルが居る。犯人・橘カラの実在のモデルは、長崎県佐世保事件だ。

長崎県佐世保事件と言っても、長崎県佐世保市では猟奇的な事件が複数起きており、犯人・橘カラには実在のモデルとなったのは、2004年に起きた小学6年生(11歳)の少女が同級生をカッターナイフで殺害した長崎県佐世保事件だ。

原作漫画「サイレーン」の犯人・橘カラも、11歳の時に理不尽にも担任から罰を受けて担任を橋から突き落として殺害し、サイコパスに目覚めている。

ただ、犯人・橘カラには実在のモデルが長崎県佐世保事件だと言っても、原作漫画「サイレーン」は長崎県佐世保事件の実話を描いた漫画ではないので、長崎県佐世保事件が実在のモデルというよりも、長崎県佐世保事件にインスパイアされて書かれた漫画と言った方が正確かもしれない。

■サイレーンの実話と実在のモデル2
犯人・橘カラが本物の橘カラを殺害し、橘カラに成りすましていた。犯人・橘カラの成りすまし事件のモデルは、2014年に起きた大阪府西成区准看護師殺害事件のようだ。

大阪府西成区准看護師殺害事件とは、日系ブラジル人の犯人が幼馴染みの准看護師(女性)を殺害して、准看護師の戸籍を取得し、准看護師の名義でパスポートを作って中国(上海)へと逃げた事件である。

犯人・橘カラは殺害した本物の橘カラを棺桶に入れて埋葬していたが、実在のモデルとなった大阪府西成区准看護師殺害事件では、トランクルームから准看護師の死体が見つかった。

■サイレーンの実話と実在のモデル3
サイレーンの最終回で、犯人・橘カラが高級売春婦アイと刑事・里見偲を別荘に監禁した事件の実在のモデルは、2002年に起きた北九州監禁殺人事件のようだ。

2002年に起きた北九州監禁殺人事件は、犯人が被害者一家を洗脳して被害者家族に家族を殺させ、さらに死体を処理させたという猟奇的な事件だ。

犯人・橘カラが高級売春婦アイを風呂場に監禁したのも、北九州監禁殺人事件がモデルになっている。風呂場に監禁するのは、排泄物の処理をしやすくするためだそうだ。

犯人・橘カラが高級売春婦アイを洗脳して、アイに里見偲を殺させようとしたのも、北九州監禁殺人事件がモデルである。

また、犯人・橘カラが電流を使って、助けに来た里見偲(さとみ・しのぶ)を感電させたのも、北九州監禁殺人事件の実話がモデルになっている。北九州監禁殺人事件の犯人は、電気ショックで被害者を感電させ、虐待をしていたそうだ。

北九州監禁殺人事件は、日本の犯罪史上でも希に見る猟奇的な殺人事件だ。福岡県では過激な事件が続々と起きることから、インターネット上では福岡県は「修羅の国」と呼ばれている。

先日も、あるエピソードがインターネット上で紹介され、福岡県が「修羅の国」だと話題になっていた。

それは、福岡県の女性が今彼と結婚を決めた理由なのだが、福岡県の女性が結婚を決めた理由は「元カレ3人が全員受刑者だったので、今カレに前科が無いことが判った瞬間結婚を決めた」というものだったのである。

このため、インターネット上では「やっぱり修羅の国だ」「福岡県へ行けば、童貞でも前科が無ければ結婚できる」として話題になった。

(注釈:修羅の国の福岡と博多が対立する理由は、黒田如水の筑前御討入-博多が福岡に対立する理由をご覧ください。)

さて、童貞と言えば、原作漫画「サイレーン」にも童貞らしき人物が登場する。それは、犯人・橘カラと同棲することになる40歳のデザイナーの渡公平だ。

現実の世界では現在(2015年8月)、パクリデザイナーが世間を騒がせているが、原作漫画「サイレーン」でも童貞のデザイナー渡公平が騒ぎを起こして逮捕されている。

童貞のデザイナー渡公平も「福岡県へ行けば、童貞でも前科が無ければ結婚できる」という実話を知っていれば、原作漫画「サイレーン」の最終回であんな結末は迎えず、他の女性と結婚して幸せになっていたのかもしれない。

■犯人・橘カラの動機
犯人・橘カラの殺人の動機は、殺した相手の「自信」「優しさ」「正義感」などを自分の中に取り入れるためだった。

犯人・橘カラが本物の橘カラを殺害して橘カラに成りすましたのも、殺人を繰り返して「自信」「優しさ」「正義感」などを手に入れようとしたのも、整形手術を繰り返して顔を変えたのも、全ては自分を消す、自分を殺すためだったのである。

しかし、私は犯人・橘カラの生き様を見て、鳥山明の漫画「ドラゴンボール」に登場する「魔人ブウ」を思い出した。魔人ブウは敵を吸収して敵の力を手に入れて進化し、見た目も変わる。

犯人・橘カラは、ドラゴンボールに登場する魔人ブウの影響を受けて人を殺し、整形手術を繰り返していたのではないだろうか。

私は小学生のとき、漫画「ドラゴンボール」を読んで、修行をすれば、必殺技「カメハメ派」が打てるようになると信じていた。犯人・橘カラだって、魔人ブウになれるかもしれないと思っても不思議では無い。

■最終回に見る犯人・橘カラの原点
原作漫画「サイレーン」の最終回(第7巻)で、本物の橘カラを入れた棺桶が見つかった。

棺桶が見つかった場所は、犯人・橘カラが11歳の時に担任の女教師を突き落とした橋の下の河原だった。

犯人・橘カラは、サイコパスに目覚める切っ掛けを作った教師を殺した場所に、本物の橘カラを入れた棺桶を埋めたということは、犯人・橘カラにとって非常に大きな意味を持つのだろうと思った。

犯人・橘カラが、本物の橘カラを入れた棺桶に自分の髪の毛の束を入れた意味は私には分からないが、犯人・橘カラにとっては大きな意味があるのだろうと思った。

■原作漫画「サイレーン」の最終回の結末の感想
原作漫画「サイレーン」の結末は、裁判所を脱走した犯人・橘カラが機動捜査隊の猪熊夕貴に「私は人と違う衝動を持って生まれた。どうしたらいいんだ。こういう人間も居るんだ。生きてちゃいけないのか?」と尋ねというものだった。

この問いに対して、猪熊夕貴は犯人・橘カラを本名の「サチ」と呼び、「最期まで諦めちゃいけない。罪と向き合えば変わる」と訴えかけると、犯人・橘カラは笑顔を取り戻し、警察に捕まった。

原作漫画「サイレーン」の最終回は、何とも中途半端な結末だった。最期にスカートをはいた犯人・橘カラが逆さづりになってパンツが丸見えになる。そこで私の頭は真っ白になり思考が停止してしまった。

だから、原作漫画「サイレーン」の作者・山崎紗也夏が最終回や結末で何を言いたかったのか、あまり意味が分からなかった。結末で犯人・橘カラのパンツが丸見えにする意味があったのだろうか?謎である。

■サイレーンの感想
原作漫画「サイレーン」の最終回と結末を読んだ後、この最終回にするなら、犯人・橘カラの正体は男性だったということにした方が良かったのではないかと思った。

しかし、犯人・橘カラが男性だったとすると、TBSのドラマ「MOZU」(原作は逢坂剛の小説「百舌の叫ぶ夜」「幻の翼」)と同じになってしまう。

そういえば、ドラマ「MOZU」でも、双子ネタやカエルを串刺しにするネタもやっていたので、原作漫画「サイレーン」とドラマ「MOZU」は共通点が多かったような気がする。

また、里見偲は、恋人の猪熊夕貴が捜査一課に栄転した事を切っ掛けに、猪熊夕貴と結婚する事を決めたが、最終回は犯人・橘カラの逮捕の話になり、里見偲と猪熊夕貴の結末については語られなかったので、残念だった。

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