「下町ロケット2 ガウディ計画」あらすじと最終回の結末ネタバレ

池井戸潤の原作小説「下町ロケット2 ガウディ計画」のあらすじと最終回の結末ネタバレ読書感想文のあらすじと結末ネタバレ編です。

このページは「下町ロケット2 ガウディ計画のあらすじとネタバレ」からの続きです。

このページには「下町ロケット2 ガウディ計画」のあらすじと最終回の結末ネタバレが含まれています。あらすじや最終回の結末のネタバレを知りたくない人は閲覧にご注意ください。

■下町ロケット2 佃航平の秘策のネタバレ
ある日、社長・佃航平は帝国重工の財前道生を佃製作所に招いて、開発中のシュレッダーを披露した。

これは、水素エンジン内の異物をレーダーで感知して、異物を粉砕するためのシュレッダーで、このシュレッダーをバルブの上流に取り付ければ、バルブの不具合を減らせるのだという。

財前道生がシュレッダーに興味を示し、共同開発を持ちかけると、社長・佃航平はシュレッダー共同開発の条件として、ガウディー計画への支援を要請した。

財前道生は「帝国重工の医療器部門の主力は検査機器であり、直接体に働きかける治療機器ではないんです」と難色を示すと、社長・佃航平は「難しい事は分かっている。だから、貴方に頼んでいるんだ、財前道生さん」と頼んだ。

■下町ロケット2 内部告発のネタバレ
人工心臓「コアハート」は臨床段階まで進んでいたが、コアハートを付けた臨床1号の患者が死亡する事件が発生し、貴船教授は、部下の医師・巻田英介に全ての責任を押しつけた。

一村教授のように切り捨てられると危機感を抱いた医師・巻田英介は、医療系ジャーナリストの咲間倫子に内部告発する。

一方、サヤマ製作所にヘッドハンティングされた中里淳は、人工心臓「コアハート」で使用するバルブの開発チームのリーダーに抜擢された。

前任の月島尚人が動作保証期間90日間をクリアしており、中里淳に課せられた課題はバルブの耐久性を180日間に伸ばすことだった。

しかし、中里淳はバルブの改良は困難を窮めた。

そのようななか、中里淳は、窓際に追いやられている横田から声を掛けられる。横田は中里淳に、人工心臓「コアハート」の臨床1号の患者が死んだ事を教え、「バルブの耐久性に問題は無かったか?」と尋ねた。

横田は以前、バルブの開発を担当していたが、どうしても動作保証90日をクリアできず、担当を外されて窓際に追いやられた。

その後、月島尚人がバルブの開発を手がけ、日本クラインにバルブを納品したのだが、横田は月島尚人がどうやって90日の動作保証を達成したのか、疑問を持っているのだという。

中里淳はパソコンで過去の試験データを確認したが、データに問題はなかったので、横田にパソコンを任せて帰宅する。

1人でデータをチャックした横田は、「数値が綺麗すぎる」と偽装を見抜いて、医療系ジャーナリストの咲間倫子に内部告発した。

■下町ロケット2 ガウディ計画の運命
カウディ計画の成否は、血栓をいかに少なくするかにかかっていたが、佃制作所の立花洋介と加納アキは満足の行く結果は得られずに行き詰まっていた。

開発に行き詰まったリーダー立花洋介は、加納アキと共に北陸医科大学を訪れ、人工弁を必要としている子供を見舞い、手術を見て、子供達のために人工弁を完成させることを決意し、気持ちを新たにして開発に取りかかった。

そのようななか、サクラダの社長・桜田章は、佃製作所を訪れ、次の面談で上手くいかなければ、カウディー計画が離脱する事を報告した。

サクラダは、助成金と親会社の出資に頼っているのだが、親会社の社長(弟)・桜田努から「これ以上、出資が欲しければ、社員を納得させるだけの結果を上げろ」と最後通告を突きつけられたのである。

サクラダの経編の技術が無ければ、人工弁は作れず、サクラダの離脱はカウディ計画の破綻を意味していた。

桜田章には知らせていないが、社長・佃航平は一村教授の内諾を得て、帝国重工にカウディ計画への支援を要請しており、カウディ計画の運命は財前道生に委ねられることになった。

さて、財前道生は帝国重工ヘルス部門開発部の安東仁に資料を渡し、カウディ計画への支援を要請した。

安東仁はサクラダの経編を見て「寝室中間欠損症の治療にも応用できる」と絶賛したが、カウディ計画への支援は拒否した。あくまでも、ヘルス部門開発部が手がけるのは医療計測機器であり、治療機器には手を出さないのだという。

しかし、安東仁は「人工弁を使えば、多かれ少なかれ、血栓ができる。出来た血栓はレーターで探知し、破壊すればいい」という助言いより、シュレッターとがガウディ計画が繋がった。

■下町ロケット2 立ちはだかる石坂宗典
佃製作所は、帝国重工からの一方的な通告により、バルブの試験日を5日間も繰り上げられたが、なんとか新型バルブを完成させ、燃焼テストに合格した。

この結果を受けた財前道生は、帝国重工の会議で、佃製作所が開発中のシュレッダーが国産ロケットに、いかに重要であるかを説明し、佃製作所との関係を強化するため、宇宙航空事業部がガウディー計画に参入する許可を求めた。

財前道生のプレゼンテーションは好評で、出席者の反応も良かったが、資材調達部の石坂宗典はサヤマ製作所との共同開発は社長の意向に沿うとして、サヤマ製作所と組むべきだと反対した。

水原本部長は、石坂宗典の話は魅力的だと言い、来週に控えているサヤマ製作所のバルブのテスト結果を見るため、ガウディ計画への出資は保留した。

■下町ロケット2 一村教授の決断
論文が掲載されなかった一村教授は、病気の子供を救うために、貴船教授の軍門に降ることを決断し、貴船教授にガウディ計画の共同開発を頼みに言ったが、門前払いにされてしまう。

心が折れた一村教授は、ガウディ計画を諦めようと考えたが、佃製作所を訪れて、開発現場の熱い情熱を知り、気持ちを新たにPMDA(医薬品や医療機器を認可する機関)の面談に望むことを決意する。

さて、サヤマ製作所のバルブも帝国重工の燃焼テストを突破したが、成績は佃製作所のバルブの方が良かった。

財前道生は、帝国重工の会議で、燃焼テストで好成績を収めた佃製作所のバルブを推薦した。

しかし、資材調達部の石坂宗典は、サヤマ製作所は負けたものの、その差は僅かで、今後の共同開発により、性能は逆転すると反論し、サヤマ製作所との共同開発は主要デバイスの内製化という社長の方針に合致する事を強調した。

すると、水原部長は石坂宗典の意見を支持し、サヤマ製作所のバルブを採用することを決定した。

■下町ロケット2 難関に挑む
そのようななか、週刊誌が、人工心臓「コアハート」の臨床1号の患者が死亡した事件を取り上げ、コアハートのテータ粉飾疑惑を報じる。記事を書いたのは、医療系ジャーナリスト咲間倫子だ。

こうした報道を受け、財前道生は帝国重工の会議で、前回の採決の撤回を求めるとともに、改めて佃製作所のバルブを採用する事を提案した。

しかし、資材調達部の石坂宗典は「週刊誌の記事を信じるのか?」と反論し、あくまでもサヤマ製作所との共同開発を主張する。

すると、財前道生は、万が一にもサヤマ製作所がデータの粉飾をしていれば、コンプライアンス的にサヤマ製作所と取引できなくなり、スターダスト計画は大きな損害を被ると主張し、「これはリスクテイクの問題だ」と指摘した。

石坂はさらに反論しようとしたが、水原本部長は「社長とずいぶんと会食を重ねているようだね。個人的に応援することは結構だが、私情を持ち込むことは許さん。それによって我々の判断が誤った方向に導かれることなど、あってはならない事だ」と断じ、サヤマ製作所との取引の凍結を命じた。

こうして、佃製作所のバルブが採用されることが決定すると、社長はカウディ計画を担当する立花洋介と加納アキに「次はお前達の番だ」と発破を掛けた。

ある日、ガウディ計画の関係者は、PMDA(医療機器を認可する機関)の面談に望んだ。

一村教授が見事なプレゼンテーションをするが、審査役の滝川が「自画自賛ですか」「このガウディで医療事故が起きたとき、貴方たちでは責任が取れないでしょう。お金無いところばっかりだもん」と馬鹿にする。

さらに、審査役・滝川は「今までだって心臓弁膜症の治療をしてきたじゃないですか。なにも問題は無かったでしょう」と吐き捨てる。

一村教授は、人工心臓のサイズが合わないため、手術を先延ばしにした子供建ちが大勢居ることを訴えたが、審査役・滝川は相手にしない。

そこで、佃制作所の開発リーダー立花洋介が立ち上がり、「会社の規模などという尺度ではなく、その製品が本当に優れているのかどうかという、少なくとも本質的な議論で測られるべきです」と訴えた。

すると、今まで黙っていた審査役リーダー・山野辺がコアパーツの素材や耐久性について質問したので、山崎は「ロケットエンジンのバルブの部品の一部に使用しています」と説明した。

滝川が「どうせ、実験で飛ばすためのペンシルロケットじゃないの」と馬鹿にしたので、隣の審査役が思いあまって、提出された佃製作所の資料を開いて見せると、滝川は何も言えなくなってしまった。

審査役リーダー・山野辺は滝川の発言を謝罪すると、一村教授らに、実験を一段階進め、大型の動物実験に入る事を薦めた。

こうして、ガウディ計画は面談を突破。そこへ、財前道生から、帝国重工がガウディ計画に出資することが決まったというメールが届いた。

■下町ロケット2 最終回と結末のネタバレ
人口心臓「コアハート」の臨床1号の患者が死亡した事件で、サヤマ製作所に警察の捜査が入り、日本クラインもその対応に追われる。

日本クラインは一段落すると、佃製作所を訪れ、人口心臓「コアハート」のバルブの制作を依頼するが、社長・佃航平は拒否した。

さらに、社長・佃航平は、3年前にこのバルブの特許を取得している事を教えると、「ビジネスのベースは信頼関係です」と言い、日本クラインに特許の使用を認めず、取引する気も無い事を告げた。

ある日、中里淳が佃製作所を訪ねてきて、社長・佃航平に設計図を盗んだ事を謝罪し、近況を報告した。

サヤマ製作所は社長・椎名直之が逮捕され、専務が社長に就いた。サヤマ製作所はNASAの看板を失い、信用も失墜し、社員は辞めていき、倒産も噂されていた。

しかし、中里淳は「こうなったのも自分の責任だ」と言い、サヤマ製作所に残って最後まで頑張るの事を決めていた。

社長・佃航平は「修羅場でしか経験できないこともあるはずだ」と言い、中里淳を励ました。

一方、貴船教授は一連の事件が原因で学会トップの座から失脚し、アジア医科大学からも更迭され、千葉県の関連病院の院長へと転落したが、気持ちは晴れやかだった。

全てを失った貴船教授は「医者は医者だ。医者は患者に寄り添ってこそ医者だ。地位とか利益も関係なくなってみて思い出したよ」と語った。

さて、帝国重工という強力な後ろ盾を得たガウディ計画は、順調に進み、3年後に最後の臨床試験となる手術が行われ、その半年後に人口弁「ガウディ」の認可が降りた。

既に、ガウディ計画を担当していた佃製作所技術開発部の立花洋介洋介と加納アキは、一村教授からシュレッダーに関する所見を受け、シュレッダーの改良に着手していた。

一方、サクラダの社長・桜田章は、娘の仏壇にガウディ計画の成功を報告し、完成したガウディを供えたのであった。

下町ロケット2 ガウディ計画-あらすじとネタバレ読書感想文」へ続く。

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