実話「とと姉ちゃん」の感想文
NHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」のモデルとなる大橋鎭子(大橋鎮子)の生涯を描いた実話「とと姉ちゃん 大橋鎭子(大橋鎮子)と花森安治の生涯」の感想文です。
■実話「とと姉ちゃん」の感想文
ようやく、実話「とと姉ちゃん」のあらすじとネタバレの下書きを終えました。
実話「とと姉ちゃん」は、父・大橋武雄の死後、小学5年生の大橋鎭子(大橋鎮子)が一家の家長(戸主)となり、戦中を生き抜き、戦後、花森安治と出会って出版社を設立するというストーリーです。
大橋鎭子(大橋鎮子)の生涯は、出版社を設立するまでの前半期と、出版社を設立して以降の後半期に分けて考える事が出来ます。
前半期は面白いエピソードが少ないのですが、女装の編集長・花森安治が登場する後半期は、面白いエピソードがたくさんあり、面白かったです。
大橋鎭子(大橋鎮子)は編集長・花森安治と出会って雑誌「暮しの手帖」を創刊するのですが、雑誌「暮しの手帖」は倒産の危機に直面します(とと姉ちゃん-暮しの手帖社が倒産目前のあらすじとネタバレ)。
それで、雑誌「暮しの手帖」と言えば、「他社の広告を掲載しない雑誌」として有名なのですが、実は倒産の危機に直面したため、雑誌「暮しの手帖」は他社の広告を掲載します(「花森安治が雑誌「暮しの手帖」に広告を掲載した理由)。
そして、雑誌「暮しの手帖」は倒産の危機を乗り越えると、雑誌「暮しの手帖」の代名詞ともなる企画「商品テスト」を始めます。この商品テストの実話も、色々と興味深い点があり、面白かったです。
やがて、編集長の花森安治は、ある意味、この商品テストに狂気とも言えるほど傾向していきます。
なぜ、花森安治がそれほど商品テストにこだわるのだろうかという疑問もあるのですが、やはり、戦時中に原因があるのだと思います。
花森安治は戦時中に大政翼賛会に所属し、「欲しがりません勝つまで」「足らぬ足らぬは、工夫が足らぬ」などの標語のポスターを作り、戦意高揚の戦争活動をしてました。
戦後、花森安治は「ぼくは(戦犯の)執行猶予にしてもらっている」と語っているので、こうした、贖罪の気持ちが、戦後の花森安治に大きく影響したのだと思います。
朝ドラ「とと姉ちゃん」が、こうした花森安治の贖罪の念や葛藤をどのように表現出来るのかという点が、ひとつの見所になると思います。
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■「とと姉ちゃん」というタイトル
朝ドラのタイトル「とと姉ちゃん」の「とと」は「お父さん」という意味で、「とと姉ちゃん」は「お父さんであり、お姉ちゃん」という意味になります。
「とと姉ちゃん」の実話を色々と調べて、朝ドラ「とと姉ちゃん」というタイトルは、なかなか良くてきたタイトルだと思いました。
実話では、大橋鎭子(大橋鎮子)が「とと姉ちゃん」なるのは、小学5年生の時です。
大橋鎭子(大橋鎮子)が小学5年生の時に父・大橋武雄が死去し、父・大橋武雄の死後は小学5年生の大橋鎭子(大橋鎮子)が戸主(家長)となり、大橋家を背負うことになります。
これが「とと姉ちゃん」というタイトルの由来だと思います。おそらく、皆さんも、そう考えていると思います。
しかし、私は実話を調べて、大橋鎭子(大橋鎮子)が生涯で2度、「とと姉ちゃん」になったと思いました。
大橋鎭子(大橋鎮子)が2度目の「とと姉ちゃん」になった時期は、雑誌「暮しの手帖」で人気企画「商品テスト」をしている時です。
実話を調べてみると、雑誌「暮しの手帖」の「商品テスト」は、かなり厳格に商品をテストしています。私が想像していた以上に厳格なテストでした。
編集長・花森安治は「メーカーが一生懸命作った物を批判するのだから、商品テストに失敗すれば潰れる」と言って、商品テストに暮しの手帖社の社運をかけて、商品テストにのぞんでいました。
それで、編集長・花森安治は、商品テストが成功するか、失敗するかは全て大橋鎭子(大橋鎮子)にかかっていると言い、大橋鎭子(大橋鎮子)に社員が幸せに働けるように気にかけなさいと、命じています。
そして、編集長・花森安治は、大橋鎭子(大橋鎮子)に「社員を大事し、会社が危なくなれば、全財産を出して社員を守れ」と命じます。
私は、このとき、大橋鎭子(大橋鎮子)が出版社「暮しの出版社」の「とと姉ちゃん」になったのだと解釈したので、朝ドラのタイトル「とと姉ちゃん」は良いタイトルだと思いました。
■編集長・花森安治は天才だった
とと姉ちゃんの実話を調べて色々な事を知りました。編集長・花森安治の凄さに驚きました。
編集長・花森安治といえば、女装の編集長というイメージしかなかったのですが、天才編集長だったことを知りました。
しかも、編集長・花森安治は単に編集者として凄いだけではなく、様々な方面で才能を発揮するマルチ型の天才でした。
この天才編集長・花森安治は、平仮名を多く使うことで有名です。
私は、単に読者の年齢層にあわせて、難しい漢字は使わないようにしているだけだと思っていました。
実際、編集長・花森安治が書く文章の漢字を分析して、雑誌「暮しの手帖」のターゲット層を高卒から30歳くらいの女性と分析している人も居ます。
しかし、とと姉ちゃんの実話を調べていると、単に読者層にあわせて漢字を使っているのではないことが分かりました。
実は、編集長・花森安治は同じ字でも、漢字にする場合もあるし、平仮名にする場合もあるんです。
それで、私なりに、理由を考えてみたところ、「余白の美学」なのではないかという結論にたどり着きました。
習字をイメージしてください。漢字で書くと、黒の面積が増えて、白の面積が減ります。反対に平仮名で書くと、白の面積が増えて、黒の面積が減ります。
つまり、平仮名にすると、白の面積が増えて余白ができるのです。
編集長・花森安治の作品を見ていると、色々と気づくことがあるのですが、大胆に余白を取っている作品があります。
おそらく、編集長・花森安治は「余白の美学」というのを持っていたのだと思います。
だから、私は、編集長・花森安治が「余白の美学」により、白と黒のバランスを考えながら、漢字と平仮名を使い分けていたのではないかと思いました。
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■とと姉ちゃんは勉強になる
私はブログを運営しているので、とと姉ちゃんの実話から、色々なことを学びました。とと姉ちゃんの実話は、ブログを運営するうえで、とても勉強になりました。共感する事も多かったです。
編集長・花森安治は死去した翌号に遺書を掲載し、読者に、1人だけでも新しい読者を紹介して欲しいと呼びかけています。
それは、雑誌「暮しの手帖」は、読者に支えられている雑誌で、読者が雑誌を買ってくれるからこそ存在できる雑誌だからです。
それは、当ブログでも同じで、当ブログも1人1人の読者の方に支えられています。
今回、「とと姉ちゃん」の実話を調べて、ブログ運営についても考えさせられると転がり、たいへん有意義な勉強になりました。
■管理人-原点に立ち返る
TBSのドラマ「南極大陸」で、南極へ向かう途中、南極観測船「宗谷」の中で、第1次越冬隊の隊長・星野英太郎(香川照之)がサンタクロースの格好をしたシーンがありました。
大勢の人が、このシーンを観て、サンタクロースを季語だと勘違いし、「クリスマスシーズンなんだな」と思っています。
しかし、それでは半分正解ですが、半分は不正解なのです。
実は、南極観測船「宗谷」は南極観測船になるまえ、灯台補給船として各灯台を廻っていました。
そのとき、灯台補給船「宗谷」は、灯台に住む子供達に、プレゼントを配っていたので、「海のサンタクロース」と呼ばれていたのです。
そうした宗谷の歴史があるので、第1次越冬隊の隊長・星野英太郎(香川照之)がサンタクロースの格好をしていたのです。
当ブログでは、ドラマの理解を深めるため、数々の実話を紹介してきましたが、実話の紹介は終了しようと考えています。
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■お詫び
当ブログでは、様々なドラマの実話を紹介しました。
TBSのドラマ「南極大陸」の時に、実話「南極物語」を紹介しました。
TBSのドラマ「天皇の料理番」の時には、実話「天皇の料理番」を紹介しました。
大河ドラマ「八重の桜」では、実話「八重の桜」を紹介しました。
大河ドラマ「軍師・勘兵衛」の時には、実話「軍師・黒田勘兵衛」を紹介しました。
大河ドラマ「真田丸」の時は、真田幸村(真田信繁)の生涯を紹介しました。
当ブログでは、この他にも様々なドラマの実話を紹介し、さらに登場人物の実在のモデルも紹介しております。
実は、朝ドラ「朝が来た」も、実話を調べており、登場人物のモデルについても調べ、ある程度は記事も書けていました。
しかし、twitterボタンや「はてなブックマーク」を導入したり、色々と試行錯誤したりしていたので、朝ドラ「朝が来た」の実話は紹介できませんでした。大変申し訳ないと思います。
今回、朝ドラ「とと姉ちゃん」の実話を調べて色々と考えさせられるところがあり、私なりに考えた結果、twitterボタンや「はてなブックマーク」など、ご利用頂けてないという状況は、当ブログの記事が皆様のお役に立っていないという結論に至りました。
皆様のお役に立っていない記事を更新するのも大変申し訳ないので、ドラマの実話やモデルを紹介するのは、今回の朝ドラ「とと姉ちゃん」が最期にする予定です。
また、朝ドラ「とと姉ちゃん」の実話も下書き中の記事がたくさんあるのですが、清書に時間がかかるので、企画中止となります。ご了承ください。
気持ちを新たにして、皆様のお役に立てるような企画を考えていく所存です。
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コメント欄
自分にしては珍しく、複数ページをじっくり読ませてもらいました。普段ネット上の記事をこんなに数ページに渡ってじっくり読むことはほとんどありません。読み応えがあっておもしろかったです。
勝手な想像でしかありませんが、SNSのボタンは読者が「共感」を覚えた時にこそよく押されるものなのではないでしょうか?なのでこういった「独りでじっくり読んで味わう」タイプの記事ではアクセス数の割にシェアボタンが押されにくい、のではないかなあという気がします。
アクセス解析は導入されてますか?選ばれているネタとこれだけの内容から想像するに、そこそこ多くのアクセスはありそうに思えますが。そして私のように複数ページを閲覧する人が多い、直帰率の低い良ブログになっているようにも思えますが。
■ととさんへ
コメントありがとうございます。私のブログは、数ページに渡ってジックリと読んでくださる方も常連さんもいらっしゃるのですが、全体的に見れば、直帰率が高めで、このあたりを改善しようと思って、色々と試行錯誤しているところです。
そこで、今回は「いいね」などのSNSボタンをブログ運営の指標にしてみようと考えたのですが、ととさんのご指摘通り、私は共感できるような記事は書いていないので、SNSでは共有されにくいのかもしれません。
私は共感を呼ぶような記事を書くのは苦手なので、そういった勉強もしながら、ブログ運営の方向性を考えていきたいと思います。