重版出来-最終回のあらすじと結末ネタバレ
黒木華が出演するTBSの出版社ドラマ「重版出来(じゅうはんしゅったい)」の最終回(第10話)「私は忘れない!心が震える瞬間を」のあらすじと結末ネタバレです。
■重版出来-最終回のあらすじと結末ネタバレ
編集員・黒沢心(黒木華)と新人作家・中田伯(永山絢斗)は、初めての連載を勝ち取った。漫画「ピーヴ遷移」の連載を開始し、漫画「ピーヴ遷移」は第10話を迎えた。
ところが、中田伯(永山絢斗)は1人で黙々と漫画を書き続け、アシスタントを気にも留めないため、アシスタントが逃げ出すという事態に陥っていた。
逃げ出したアシスタントは、口を揃えて、漫画を書いている中田伯(永山絢斗)が違う世界に居るみたいで怖かったと話す。
編集員・五百旗頭敬(オダギリジョー)が「作品とシンクロしているのではないか。『ピーヴ遷移』の主人公は今、孤独にさいなまれて疑心暗鬼になっている」と指摘する。
すると、漫画家・三蔵山龍(小日向文世)は黒沢心(黒木華)に「入りすぎないように気をつけてあげてください。自らの傷をえぐって作品を創作する作家は心のバランスを崩しやすい。誰かがこちら側からつなぎ止めてあげないと」と頼んだ。
その日、黒沢心(黒木華)は弁当や食料を買っていき、中田伯(永山絢斗)にちゃんと食事を取るように注意した。
そして、黒沢心(黒木華)はアシスタントを探している最中なのでもう少し待って欲しいと頼むが、中田伯(永山絢斗)は1人でやるのでアシスタントは必要ないと言い、アシスタントを拒否して1人で漫画を書き続けた。
ところで、近代芸術文化賞の選考が始まるため、週間「バイブス」は高畑一寸(滝藤賢一)の人気漫画「ツノひめさま」を前面に押し出していた。
ところが、その高畑一寸(滝藤賢一)が、中田伯(永山絢斗)の漫画を読み、中田伯(永山絢斗)の事を異常に気にしていた。
他の漫画家も新人・中田伯(永山絢斗)の事を気にしており、ネットでもジワジワと中田伯(永山絢斗)の漫画「ピーヴ遷移」が人気になっていた。書店からも漫画「ピーヴ遷移」の単行本の問い合わせが来始めた。
バイブスの編集長・和田靖樹(松重豊)は、こうした反響を受け、漫画「ピーヴ遷移」の単行本の告知を早めに出す作戦に出た。書店からの予約が集まれば、初版の発行部数を引きあげられる。滅多に無いチャンスだ。
黒沢心(黒木華)は中田伯(永山絢斗)の漫画「ピーヴ遷移」の第1巻を売るため、帯の推薦文を漫画家・三蔵山龍(小日向文世)に依頼し、装丁は人気デザイナーの野呂に頼むことにした。
一方、書店員・河舞子(濱田マ)からも、漫画「ピーヴ遷移」の単行本の発売に合わせて、中田伯(永山絢斗)のサインイベントを開催する依頼が来た。新人では異例の事だった。
黒沢心(黒木華)は単行本の件を伝えに行くが、中田伯(永山絢斗)は「僕の漫画はつまらないと思ってるんですか?人気デザイナーの表紙や三蔵山先生(小日向文世)の推薦文が無ければ売れないと思ってるんですか?僕は面白い漫画が描ければそれでいい」と反発する。
黒沢心(黒木華)は中田伯(永山絢斗)を心配しており、苦言を呈するが、支配されることを恐れる中田伯(永山絢斗)は「僕を支配しようとするな」と絶叫した。
中田伯(永山絢斗)との関係を悪化させてしまった黒沢心(黒木華)は、装丁は人気デザイナーの野呂に頼んだが、三蔵山龍(小日向文世)の推薦文とサインイベントについては、頭を下げて中止することにした。
ある日、中田伯(永山絢斗)は、関係の悪化した黒沢心(黒木華)に会いづらいため、黒沢心(黒木華)の留守を狙い、週間「バイブス」の編集部に原稿を持参する。
そこで、中田伯(永山絢斗)は、黒沢心(黒木華)の机に「めざせ重版出来!」と書いたメモを見つけた。
居合わせた漫画家が、「重版出来(じゅうはんしゅったい)してみたいですよね。本が売れて増刷がかかる言葉です。黒沢さん曰く。出版業界全員が幸せになる言葉」と教えてくれた。
その後、中田伯(永山絢斗)は漫画家・三蔵山龍(小日向文世)の自宅へ相談に行く。
中田伯(永山絢斗)が「僕は僕のために漫画を書いている。人の為じゃ無い。間違ってますか?それじゃダメなんですか?」と問うと、漫画家・三蔵山龍(小日向文世)はおにぎりを指さし、「このおにぎり1個にどれだけの水が使われているか知っていますか?米作りから考えると、270リットルの水が必要です。それをバーチャルウォーターというそうです。その水にほとんどの人が気づかない。でも見えない水を想像した方が世界は広がる。君が思っているより、ずっと世界は広い」と教えた。
中田伯(永山絢斗)は、そのおにぎりを持ち帰り、1人で食べながら考えた。
一方、漫画「ピーヴ遷移」の単行本1巻の表紙を思案していた黒沢心(黒木華)は、主人公コータではなく、ストリーの中心となるピーヴを表紙するという秘策を思いついた。
他方、出版社・営業部の小泉純(坂口健太郎)は、漫画「ピーヴ遷移」の試し読みの閲覧数や書店からの予約数を根拠に、第1巻の初版部数売り上げ予想を立て、営業部長・岡英二(生瀬勝久)を説得していた。
ある日、漫画「ピーヴ遷移」第1巻の装丁が完成し、黒沢心(黒木華)は第1巻を持って中田伯(永山絢斗)の部屋を訪れ、この前の事を謝罪する。
黒沢心(黒木華)は、営業部も売るために動いていると言い、「1巻が売れれば、2巻も売りやすくなる。お金が入れば、次の作品を書くときの準備期間も取れるし、書きたい物が描ける。何が言いたいかと言いますと…」と話した。
すると、中田伯(永山絢斗)は「重版出来、それが黒沢さんの目標ですか?黒沢さんの目標なら、叶えてあげたい。僕に出来る事はありますか?」と答えた。
黒沢心(黒木華)が、三蔵山龍(小日向文世)の推薦文とサイン会の許可を求めると、中田伯(永山絢斗)は承諾した。
一方、出版社・営業部の小泉純(坂口健太郎)は、各種資料から営業部長・岡英二(生瀬勝久)の説得に成功し、漫画「ピーヴ遷移」第1巻の初版5万部発行の許可を得ていた。
初版5万部は新人では異例中の異例という発行部数で、週間「バイブス」編集長・和田靖樹(松重豊)は大喜びする。
そのようななか、近代芸術文化賞の選考委員会から連絡が来る。
和田靖樹(松重豊)は、高畑一寸(滝藤賢一)の人気漫画「ツノひめさま」が近代芸術文化賞の漫画部門の大賞に選ばれたと思っていたが、なんと、選ばれたのは三蔵山龍(小日向文世)の漫画「ドラゴン急流」だった。
長期シリーズが選ばれるのは異例中の異例で、和田靖樹(松重豊)は驚いていたが、五百旗頭敬(オダギリジョー)は「実は狙ってたんです」と言い、既に必要な資料を作成していた。
ある日、漫画「ピーヴ遷移」第1巻が発売され、中田伯(永山絢斗)はサイン会に出席する。
書店員が手作りしたというステージや、ピーヴ遷移の第1巻を買いに来てくれた客を直接見た中田伯(永山絢斗)は、サインだけではなく、下手でも絵も書きたいと言い、絵の練習を始めた。
やがてサイン会が始まり、中田伯(永山絢斗)は単行本を買ってくれた人にサインしていく。その中に後田アユ(蒔田彩珠)の姿もあった。
一方、ホテルの会場では、三蔵山龍(小日向文世)の近代芸術文化賞受賞記念パーティーが開かれていた。
三蔵山龍(小日向文世)は、受賞スピーチで、漫画家からの引退宣言をすると、若者に負けない新たな漫画を書くため、新たな漫画家人生をスタートさせることを宣言した。
会場から拍手がわき起こる。
スピーチを終えた三蔵山龍(小日向文世)は、担当者・五百旗頭敬(オダギリジョー)に「新しい冒険に付き合ってくれるかい」と頼むと、五百旗頭敬(オダギリジョー)は「お供します」と答えた。
一方、スピーチを聞いていた中田伯(永山絢斗)は「負けません」といい、黒沢心(黒木華)とがっちりと握手した。
その後、編集員がいると編集員の悪口が言えないということで、漫画家だけで2次会を行うことになり、編集員は何時もの小料理屋に集まった。
小料理屋で編集部員が騒いでいると、営業部の小泉純(坂口健太郎)が慌てて駆け込んできて、黒沢心(黒木華)に「ピーヴ遷移の第1巻、全国の集計、昨日、今日で消化率50%を越えた。つまり…」と告げた。
それを聞いた黒沢心(黒木華)は、乱闘騒ぎを起こしている編集部員に「重版です。ピーヴ遷移、重版になります。重版、決まりました」と告げると、編集部員は乱闘を止めて喜んだのであった。