せいせいするほど、愛してる-原作の結末ネタバレ感想文

北川みゆきの原作漫画「せいせいするほど、愛してる」の結末ネタバレ感想文です。

漫画「せいせいするほど、愛してる」のあらすじとネタバレは「せいせいするほど、愛してる-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

■せいせいするほど、愛してる-結末ネタバレ感想文

漫画「せいせいするほど、愛してる」を読んだ。

漫画「せいせいするほど、愛してる」は、ロワール化粧品の広報担当・栗原未亜と副社長・三好海里が不倫。そこへ、ライバル会社「ボーデ・ド・ドラジェ」の宮沢綾が参戦して三角関係に発展する漫画である。

単なる不倫漫画だと思って読み始めたのだが、副社長・三好海里の妻には秘密があり、なかなか奥の深い漫画で面白かった。

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■妻・三好優香の秘密

妻・三好優香は、車の交通事故が切っ掛けで、意識不明の昏睡状態で入院していた。

交通事故の前、妻・三好優香の不倫が原因で別居しており、その事故は2人で一緒に離婚届を出すため、区役所へ向かっている時に起きた。

しかも、その事故は妻・三好優香が故意に起こした事故だったのである。

■これは不倫か純愛か

交通事故が無ければ、副社長・三好海里と妻・三好優香の離婚が成立したいたので、不倫と批判するには残酷なような気がする。

テレビの街頭インタビューで女性が彼氏・夫の浮気について答えていた。それによると、「1回でも許さない」「3回までなら許す」「最終的に自分の所に帰ってくれば許す」などと、様々な意見あった。

100組の夫婦が居れば、100通りの夫婦のあり方があると思うので、不倫や浮気については、最終的には被害者(不倫や浮気された人)がどう思うか、という点が大事だと思う。

漫画「せいせいするほど、愛してる」の場合は、浮気された被害者は妻・三好優香なので、栗原未亜と副社長・三好海里の関係か不倫か純愛になるのかは、妻・三好優香しだいである。

では、妻・三好優香は副社長・三好海里の不倫をどのように受け止めたのだろうか。

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■妻・三好優香の気持ち

最終回(第7巻)で目覚めた妻・三好優香は、「私の治療費のために夢を諦めたとか、養子になったとか、冗談じゃない。事故の前に離婚は成立している。私はもう一度離婚するために目覚めた」と言い、副社長・三好海里と栗原未亜の結婚式を計画して、副社長・三好海里と離婚した。

妻・三好優香の気持ちを推察するのは難しいのだが、私は妻・三好優香は副社長・三好海里を愛していたと思った。

そもそも、別居の原因を作ったのは、妻・三好優香の浮気だったが、妻・三好優香は副社長・三好海里を愛していたと思う。

だからそこ、離婚届に判を押したし、最期のドライブも自分で運転した。そのドライブでガードレールに突っ込んだのも、副社長・三好海里に忘れられるのが嫌だったからだった。

妻・三好優香が、副社長・三好海里と栗原未亜の結婚式を企画して、離婚したのも、副社長・三好海里を愛しているからこそ、身をひいたのだと思った。

■結末はハッピーエンド

漫画「せいせいするほど、愛してる」の結末は、副社長・三好海里と栗原未亜が結婚するというハッピーエンドで終わった。

しかし、私は、副社長・三好海里と栗原未亜が結婚したからハッピーエンドとは思わない。

最終回で不倫の被害者である妻・三好優香が、副社長・三好海里の不倫を許し、副社長・三好海里と栗原未亜の結婚を計画した。だからこそ、この結末はハッピーエンドなのだと思った。

なぜなら、妻・三好優香が2人を許さなければ、単なる略奪婚になってしまうからだ。

結局、不倫や浮気というのは、不倫や浮気をされた被害者が不倫や浮気を許すか、許さないかにかかっていると思う。

不倫や浮気をした者がいくら謝罪しても、被害者が許してくれなければ、ダメだと思うし、部外者であるワイドショーなどがいくら芸能人の不倫や浮気を批判したとしても、被害者が許せば、それでいいと思う。

そもそも、不倫や浮気というのは、当事者同士の問題であり、関係の無い人間に口出しする権利など無いのである。

だからそこ、不倫や浮気で大事なのは被害者の心理描写であり、漫画「せいせいするほど、愛してる」の結末をハッピーエンドにしたのは、妻・三好優香だと思った。