真柄冬実の医療ミス

ドラマ「医龍3」の第8話「朝田復活!奇跡の手術!右手に託された命の約束…先生僕を助けて!」の視聴率と感想です。第8話の視聴率は17.7%でした。第8話のあらすじは「医龍3-第8話のあらすじ」をご覧下さい。

朝田龍太郎(坂口憲二)の体は回復したが、右手が動かない。原因はPTSDだった。8年前に戦地で地雷を踏んだ少年を処置したさい、朝田龍太郎は背中に火傷を負った。少年を近くの病院へ運んだものの、火傷を負った朝田龍太郎は気を失い、少年を死なせてしまった。

朝田龍太郎は、真鍋徹(今井悠貴)を見て、死なせてしまった少年を思い出し、PTSDになったようである。

しかし、第2助手として手術に参加した朝田龍太郎は、真鍋徹のピンチを目の当たりにして復活し、オーバーラッピングによる左室形成術を成功させた。

朝田龍太郎の復活には意外性が無かった。真鍋徹が危険な状態に陥ったのは、研修医・真柄冬実(谷村美月)が看護婦とぶつかったさいに、エピネフリンを投与するコネクタが抜けたからである。

そもそも、真柄冬実がコネクタを抜かなければ、加藤晶(稲森いずみ)が行った乳頭筋接合術で手術は終わっていた。明らかに真柄冬実のミスである。

にもかかわらず、医龍3では真柄冬実の医療ミスには全く触れていない。凄い才能の持ち主という前評判だった真柄冬実はまったく役に立たないどころか、医療ミスを犯した。真柄冬実の存在理由が分らない。

朝田龍太郎は右手に持ったメスで患者の心臓を突いたら、心臓からドピュッと血が流れた。血が流れると朝田龍太郎は直ぐにメスを手放したので面白かった。朝田龍太郎は手が震えないかを確かめるために、患者の心臓でテストしたのだろうか?

そして、朝田龍太郎は、執刀医・加藤晶が危険だと判断したにもかからず、オーバーラッピング左室形成術を行った。

医龍3はチームに焦点を当てているが、組織的なものが感じられない。部下(朝田龍太郎)がボス(執刀医)の判断を覆すシーンをみると、チームドラゴンは所詮、朝田龍太郎のためのチームで、手術が成功すれば何でも良いのだと思う。

一方、カテーテルの黒木慶次郎(遠藤憲一)は、何か病に冒され、カテーテル術中に判断ミスが増えているようである。もはやヒヤリハットどころの騒ぎではない。

チームドラゴンは医療ミスを隠ぺいし、黒木慶次郎はミスを連発する状態でカテーテルを続ける。さらに鬼頭笙子(夏木マリ)は黒木慶次郎に「カテーテルの件数が減っている」とハッパをかけた。

メディカルツーリズム構想を掲げているのに、チームドラゴンや黒木慶次郎に手術させている明真大学付属病院は、危機管理体制に問題があるのではいないか。

また第8話で、朝田龍太郎の背中にある龍の火傷の跡の由来も分った。龍の火傷は地雷で負傷した少年を処置している時にできたものだった。朝田龍太郎はつねにトラウマを背負っていたということだろう。
最後に、中国の病院へ飛ばされていた野口賢雄(岸部一徳)が明真大学付属病院に帰ってきた。予想よりも早く帰ってきたので驚いた。野口賢雄がロシアに渡っていた理由など、切り口は沢山あるので、どのようなトラブルを起こしてくれるのか楽しみである。

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