秘密-第8話の感想-根岸文也の秘密
志田未来が主演するドラマ「秘密」の第8話「最終章・妻との永遠の別れ…」の感想です。第8話のあらすじは「秘密-第8話のあらすじ」をご覧下さい。
第8話のも面白かった。ドラマ「秘密」は第9話で最終回を迎えるようだ。秘密は8話で一気に終盤まで話を進めた。まるで打ち切りになるドラマのような急展開だった。深夜枠で平身視聴率8.8%を超えているのだが、打ち切りになったのだろうか?
さて、杉田藻奈美(志田未来)が「私たちが夫婦として生きていくとしたら、方法は1つしかない気がする。貴方の妻として生きるの。心も体も」と言い、杉田平介(佐々木蔵之介)をセックスに誘った。
2人はベッドに入り、杉田平介が覆い被さるが、ガバッと起き上がり、「止めよう」と言ってセックスをしなかった。
セックスの解釈は難しい。杉田直子が「藻奈美として生きる」のか、「直子として生きる」のかを悩んだ末に出した答えが、セックスだったのだろう。
このセックスは夫婦間の愛を確かめ合うためというよりも、夫・杉田平介に対するテストだったのだと思う。そして、杉田平介はセックスを中止してしまい、テストで落ちてしまったのではないか。
魂は妻(直子)で体は娘(藻奈美)という杉田藻奈美に対して、杉田平介がどういう答えを出すのかが楽しみだったが、全体的に夫婦間の描写が少ないため、あまり感情移入はできなかった。
一方、バス運転手の梶川幸広(吹越満)が送金していたサワダミカコこと沢田美香子(朝加真由美)が札幌から上京して、根岸文也(田中圭)の秘密を杉田平介(佐々木蔵之介)に明かした。
根岸文也は、バス運転手・梶川幸広の本当の子供ではなかった。本当はホステスをしていた母・典子と交際していた男との間に出来た子供だった。
8歳の時に根岸文也が高熱を出し、梶川幸広は血液検査の結果から、根岸文也が自分の子供ではないことを知り、家を出た。
にもかかわらず、梶川幸広は再び根岸文也の父親になろうとして、大学進学資金に困っていた根岸文也のためにお金を送り続けていた。
最終回は原作通り、「秘密」を持った杉田藻奈美(志田未来)と「秘密」が明かとなった根岸文也(田中圭)の2人は結婚するのだろう。
杉田藻奈美と根岸文也とを重ね、杉田平介と梶川幸広とを重ねるという構図である。ドラマはこの辺りをい解釈しやすいように作ってあった。
杉田藻奈美は全体的に印象の悪い女になっているので、根岸文也と結婚したら、死んだ梶川征子(堀内敬子)の娘・梶川逸美(日向ななみ)を養子に迎えて欲しい。
杉田藻奈美が梶川逸美を養女にすればストリーがガチガチに成りすぎるが、ドラマ「秘密」はそれくらいでちょうど良いと思う。
根岸文也(田中圭)の母親・典子が死んで、典子の役割を姉・沢田美香子(朝加真由美)が行っていたが、典子を殺した理由が分らない。ただ単に「母親は苦労して死んでしまったので、根岸文也は父親を恨んでいる」という構図にしたかったのだろうか?謎である。
最後に、杉田藻奈美の体に藻奈美の魂が戻ってきた。原作通りなら、藻奈美の魂と直子の魂とが交互に入れ変わるようになり、やがて完全に藻奈美になる。そして、藻奈美は指輪の秘密を抱えたまま根岸文也(田中圭)と結婚する。
ネタバレしておくと、戻ってきた藻奈美の正体は直子である。つまり、魂の入れ替わりは全て直子の自作自演である。
ドラマ「秘密」では、直子の実家に戻ったとき、藻奈美の幽霊が枕元に立ち、直子に別れを告げている。ドラマ「秘密」はこの辺りも解釈しやすいように作ってあった。
最終回で、魂の入れ替わりから杉田藻奈美の結婚までやるということは、かなりテンポアップした作りになるだろう。ちゃんと感動している暇を与えてくれるのだろうか?なにはともあれ、ティッシュを用意して最終回を待ちたい。