増山超能力師事務所の最終回と犯人ネタバレ感想文

ココリコ田中が主演する日本テレビのドラマ「増山超能力師事務所」の原作となる誉田哲也の小説「増山超能力師事務所」のネタバレ感想文です。

あらすじとネタバレ編は「増山超能力師事務所-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

■増山超能力師事務所の最終回とネタバレ感想文

誉田哲也の原作小説「増山超能力師事務所」を読んだ。超能力者団体「日本超能力師協会」が設立されて超能力師という資格が制定され、超能力の存在が科学的に証明されたという設定のSF小説である。

超能力を持った人が探偵をしており、超能力を使って依頼を解決していくのだが、超能力があるからと言って簡単に問題を解決できるわけではない。

それは超能力の技量の問題もあるし、超能力師という資格保持者ゆえに守らなければならない事などもあり、なかなかリアリティが会って面白かった。

また、超能力を持つがゆえの苦悩なども描かれており、超能力があるからといって良いことばかりではなく、悪い事の方が多い事に驚いた。

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■超能力は実在するのか?

原作小説「増山超能力師事務所」にはテレパシーや念動力や念写など様々な超能力が出てくるのだが、超能力は実在するのだろうか、という疑問が生まれる。

これについては有名なエピソードがある。マジシャンのジェームズ・ランディが「科学的に超能力を証明できたら100万ドルを賞金として与える」として、超能力に100万円の懸賞金をかけたのだ。

しかし、科学的に超能力を証明した超能力者は居らず、誰も100万ドルを手にしていないというのが現実だ。

ただ、私は超能力の存在を否定しない。テレビなどに登場する超能力者は偽物だと思うが、本当の超能力者は存在しているかもしれないと思う。

仮にテレビに出ている超能力者が本物の超能力者なのであれば、スプーンやフォークなんか曲げずに、少しは社会の役に立つマシな事をすればよいのにと思う。

そのてん、原作小説「増山超能力師事務所」に登場する探偵は超能力を世の中の役に立てるべく、依頼を受けているので素晴らしいと思う。

大いなる力には大いなる責任が伴うのだから、超能力の持ち主はその力を人のために役立てるべきである。

■ニューハーフの宇川明美の感想

宇川明美は見た目は女性だが、戸籍上は男性で、いわゆるニューハーフだった。

しかし、宇川明美はただのニューハーフではなく、生まれてきたときはIS(インターセックス)だったのである。

IS(インターセックス)とは、男性と女性の両方の体の特徴を兼ね備えた体のことで「半陰陽」とも言われる。

IS(インターセックス)については、2011年にテレビ東京で放送した連ドラ「IS-男でも女でもない性-」で勉強した。

連ドラ「IS-男でも女でもない性-」は、ゴリ押し全盛期の剛力彩芽が主演し平均視聴率2.4%を記録したドラマである。

IS(インターセックス)というだけでも、様々な問題に対処しなければならないのに、ニューハーフ宇川明美はさらに超能力という特殊な問題を抱えていた。

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■マイノリティー(少数派)

原作小説の中では、超能力者は詐欺師やペテン師のような扱いを受けていたが、超能力者団体「日本超能力師協会」が設立されて資格ができ、超能力はダークマターの影響だと判明して科学的に超能力が証明されたことにより、超能力が認知されていった。

誉田哲也の原作小説「増山超能力師事務所」は、超能力をテーマにしたSF娯楽小説のように思えるが、超能力師という資格が制定された経緯をみると、、「マイノリティー(少数派)」というテーマが隠されているのではないかと思った。

原作小説「増山超能力師事務所」は、マイノリティー(少数派)が様々な問題を抱えながらも苦悩していき、市民権を得ていくストーリーのように思えた。

私はマイノリティー(少数派)を容認している。IS(インターセックス)だって個性の一種だと思うし、マイノリティー(少数派)を否定する理由は何も無い。

超能力も同じだ。走るのが速い人も居れば、遅い人も居る。だから、超能力を持っている人が居たっていいと思う。

■増山超能力師事務所の最終回の感想

原作小説「増山超能力師事務所」の最終回は「井山文乃の事件」だった。

井山文乃は、大好きだった犬フーコに襲われて、思わず超能力で犬フーコの頭を吹き飛ばしてしまった。

それが原因で、井山文乃は自分を責め続け、別人格を作り上げて二重人格(解離性障害)となり、別人格と超能力を封印していた。

所長・増山圭太郎は、解離性障害と超能力の因果関係が研究され、人工的に超能力が作れるようになり、超能力が犯罪に悪用されていけないと考え。

そこで、所長・増山圭太郎は、二重人格(解離性障害)で超能力者の犯人・井山文乃を1人で背負い込み、井山文乃と結婚したのである。

私は、この結末を読んで、所長・増山圭太郎は井山文乃を愛していたのだろうか、と疑問に思った。

所長・増山圭太郎は、井山文乃と結婚してアリスという子供を儲けて家庭を気づいた。しかし、それは二重人格(解離性障害)の井山文乃の精神を安定させるためであり、以上の意味は無いような気がした。

井山文乃と結婚して井山文乃を保護することは、解離性障害と超能力の因果関係が研究させないためであり、それは結局、超能力を悪用させないためだと思う。

つまり、所長・増山圭太郎は、超能力のために、二重人格(解離性障害)の井山文乃と結婚したのだろうと思った。

もし、所長・増山圭太郎が本当に井山文乃を愛しているのであれば、探偵・住吉悦子と付き合ったりしないだろう。

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