陸王-あらすじとネタバレ

役所広司が主演するTBSのマラソン足袋ドラマ「陸王」のあらすじとネタバレです。

陸王の原作のあらすじとネタバレは「陸王-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

■陸王-あらすじとネタバレ

かつて、埼玉県行田市は、200件もの足袋製造業者が軒を連ね、日本で生産する足袋の8割を生産していたが、時代とともに淘汰されていき、生き残った足袋製造業者は数える程になっていた。

足袋製造業「こはぜ屋」は、埼玉県行田市で100年の歴史をもつ老舗だが、「こはぜ屋」の4代目の社長・宮沢紘一(役所広司)は衰退していく足袋業界に日々、苦悩を重ねていた。

宮沢紘一(役所広司)は、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)とともに、メーンバンクの埼玉中央銀行行田支店に融資を頼みに行く。

すると、融資担当・坂本太郎(風間俊介)は「足袋は年々、売上げが減少している。新規事業を考えて見ませんか。このままだと、近い将来、融資できなくなるかもしれません」と提案した。

そのようななか、宮沢紘一(役所広司)の長男・宮沢大地(山﨑賢人)が検針せずに、一番の得意先「大徳デパート」に足袋を納品したことが発覚する。

大徳デパートは再検針すればいいと言ってくれ、大事にはならなかったが、宮沢紘一(役所広司)は、長男・宮沢大地(山﨑賢人)に「就職が決まるまでの腰掛けと思ってるんじゃないか?そんなんじゃダメだ。だから内定も貰えないんだ」と注意する。

その後、宮沢紘一(役所広司)が大徳デパートに謝りに行くと、担当者から検針の件とは関係無く、「売り場が縮小することになった。仕入れの3割減を覚悟して欲しい」と頼まれてしまう。

宮沢紘一(役所広司)は、足袋の需要低迷という時代の流れを痛感しており、代々続いた「こはぜ屋」を自分の代で潰れてしまうだろうという、やり場の無い怒りを感じていた。

さて、宮沢紘一(役所広司)は、長女・宮沢茜(上白石萌音)に頼まれていたスニーカーを購入するため、デパートの靴売り場を訪れ、五本指のシューズ「ビブラム社のファイブフィンガー」を発見する。

宮沢紘一(役所広司)は、ビブラム社のファイブフィンガーを手にとって「軽い。まるで足袋だな」と驚くと、店員は「よく売れてますよ。アトランティスのR2に続く人気商品です」と教えてくれた。

これが売れるのか、と驚いた宮沢紘一(役所広司)は、融資担当・坂本太郎(風間俊介)の「
新規事業を考えてみませんか」という言葉を思い出し、新規事業として「マラソン足袋」を作ることを思いついたのだった。

宮沢紘一(役所広司)は早速、融資担当・坂本太郎(風間俊介)に「昔は足袋でマラソンをしていた。足袋を改良して、マラソン足袋を作ってみようと思う」と相談すると、融資担当・坂本太郎(風間俊介)は「足袋の技術が活かせる」と感心した。

しかし、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)は、「確かに昔からマラソン足袋がありました。ストックホルムオリンピックでは金栗四三が足袋でマラソンを走ってます。でも、今は誰一人はいていません。足袋はランニングシューズに負けたんです」と告げた。

さて、スポーツ用品大手「アトランティス」は、有力選手とサポート契約を結んでおり、「ダイワ食品」陸上部の注目の若手・茂木裕人(竹内涼真)とサポート契約を結んでいた。

その一方で、茂木裕人(竹内涼真)のライバルである「アジア工業」陸上部の毛塚直之(佐野岳)ともサポート契約を結び、どちらが勝っても良いように両天秤を賭けていた。

さて、アトランティスのシューズフィッター村野尊彦(市川右團次)は、茂木裕人(竹内涼真)の足の状態を見て、次の大会は見送るように助言した。

しかし、アトランティスの社員・佐山淳司(小籔千豊)は「次は茂木裕人(竹内涼真)と毛塚直之(佐野岳)の因縁の対決で盛り上がる。どちらが勝ってもR2の最高の宣伝になる。走って貰わないと困るんですよ」と言い、村野尊彦(市川右團次)を注意した。

村野尊彦(市川右團次)は「無理をして怪我をしたらイメージダウンになる」と反論したが、佐山淳司(小籔千豊)は「そうならないように調整するのが村野さんのお仕事でしょう。これは私の意見ではなく、小原部長(ピエール瀧)が仰っていたことですから」と告げた。

そのころ、埼玉中央銀行行田支店では、融資担当・坂本太郎(風間俊介)が上司・大橋浩(馬場徹)に、新規事業を立ち上げる「こはぜ屋」に融資をして欲しいと頼むが、上司・大橋浩(馬場徹)は「この前の融資が最後の融資だ。これ以上、ウチが『こはぜ屋』に出せる金は1円も無い」と答えた。

坂本太郎(風間俊介)は「将来性を示せれば、融資続行を考えて頂けると、課長も支店長も仰ってました。足袋の技術を活かしてランニングシューズを作るというアイデアは、メーンバンクとして十分に支援する価値がある」と反論した。

しかし、上司・大橋浩(馬場徹)は「それを判断するのはお前じゃ無い。もし失敗したら、ウチが損失を出すだけじゃない。『こはぜ屋』さんの寿命も縮めることになる。お前に責任がとれるのか?余計な事はするな。それが『こはぜ屋』さんの為でもあるんだ」と答えて相手にしなかった。

その日の夜、長男・宮沢大地(山﨑賢人)がやけ酒を飲んで帰ってきた。営業職の面接に落ちたのだという。

それを聞いた宮沢紘一(役所広司)が「お前は技術職を目指してたんじゃないのか?」と呆れると、長男・宮沢大地(山﨑賢人)は「就職出来れば、何だってやる。足袋を作ってるよりはずっといい」と吐き捨てて立ち去った。

妻・宮沢美枝子(檀ふみ)が宮沢紘一(役所広司)に「あの子、本当は後を継ぎたかったんじゃないのかな?なんだかんだ言っても、『こはぜ屋』のことが好きだったから」と教えると、宮沢紘一(役所広司)は「継がせられる分けないだろ」と呆れた。

翌日、融資担当・坂本太郎(風間俊介)は、「ランニングシューズを作るのなら、製品に関する研究ももちろんですが、走るということについても理解が必要なのでは」と言い、宮沢紘一(役所広司)に、スポーツ店経営の有村融(光石研)を紹介する。

すると、有村融(光石研)が、ランニングをしていて足を故障するのが増えた理由は、靴底にあると教えてくれた。

流行しているシューズはかかとが分厚いので、自然とかかとから着地する「ヒール着地」になるが、これだと膝を痛めるてしまう。

一方、足の中央部で着地する「ミッドフット着地」なら、膝への負担がかからない。これこそ、人間本来の走り方なのだと話した。

有村融(光石研)は、人間の祖先ホモ・サピエンスは、狩りをするときに長く走り続けることが出来たので、生き残ることが出来たのだと言い、その走り方こそ「ミッドフット着地」なのだという。

そして、「ミッドフット着地」を習得するためには、足袋のように靴底の薄いシューズが必要なのだと話した。

宮沢紘一(役所広司)は、ランニングシューズ作りを簡単に考えていたので、有村融(光石研)の話に圧倒されていると、有村融(光石研)は「マラソンを見てみませんか?雰囲気も分かりますし、新製品のイメージも掴みやすいと思います」と言い、来週、行われる豊橋国際マラソンに誘った。

翌日、書類審査で落とされた長男・宮沢大地(山﨑賢人)が肩を落としていたので、宮沢紘一(役所広司)は気分転換にと、来週、行われる豊橋国際マラソンに誘った。

すると、宮沢大地(山﨑賢人)はパンフレットに茂木裕人(竹内涼真)の名前を見て、「いってもいいけど」と答えた。

さて、「ダイワ食品」の茂木裕人(竹内涼真)と「アジア工業」の毛塚直之(佐野岳)は、大学時代に箱根駅伝でデットヒートを繰り広げてライバルだった。

豊橋国際マラソンは、茂木裕人(竹内涼真)と毛塚直之(佐野岳)が社会人になって初めて戦うレースであり、世間の注目も高く、大いに盛り上がっていた。

アトランティスの営業部長・小原賢治(ピエール瀧)は、テレビで観戦しながら、「顔なんてどうでもいい。足を写せ、足を」と愚痴る。

一方、宮沢紘一(役所広司)は、ケニアの選手を見て、「あの選手は少し走り方が違う。ミットフッド着地だ」と気付いた。

すると、有村融(光石研)は「しかし、茂木くん(竹内涼真)と毛塚くん(佐野岳)はヒール着地です」と教えた。

しかし、一緒に観戦していた長男・宮沢大地(山﨑賢人)は、2人が何を言っているのか、理解できなかった。

さて、レースは35kmを越えた時点で、毛塚直之(佐野岳)がペースを上げたが、茂木裕人(竹内涼真)もペースを上げて毛塚直之(佐野岳)に再び並んだ。

すると、長男・宮沢大地(山﨑賢人)は「よっしゃ」とお声を上げて喜んだ。

宮沢紘一(役所広司)が「お前、茂木選手(竹内涼真)のファンなのか?」と尋ねると、長男・宮沢大地(山﨑賢人)は「ファンってほどじゃないけど、なんとなく気になって。なんかの雑誌で読んだんだけど、茂木選手(竹内涼真)は元々、野球少年で、甲子園を目指してたんだけど、無理な練習が祟って、肘を壊して夢が絶たれて。それでもやけを起こさずに、肘がダメでも走ることはできるからって、マラソンを始めて、ひたすら走り続けて、大学の時に努力が実って、箱根駅伝で注目され、今の地位を掴んだんだ。毛塚(佐野岳)の方はお父さんがマラソン選手だったから、小さい時から英才教育を受けてたらしい。それはそれで大変なんだろうけど、俺は茂木(竹内涼真)を応援したい」と答えた。

宮沢紘一(役所広司)が「みんな色々抱えて走ってるんだな」と感心すると、長男・宮沢大地(山﨑賢人)は「俺も怪我でサッカーを諦めたから、新しいことにチャレンジして結果を出すことの大変なことか分かる。きっと影ではもの凄い努力をしてきたんだ」と話した。

さて、レースの方は、茂木裕人(竹内涼真)と毛塚直之(佐野岳)が先頭を走るケニア選手を追いかける格好になっていたが、40km地点で茂木裕人(竹内涼真)がペースを上げ、ケニア選手を追い越してトップに立ち、独走状態に入った。

ところが、茂木裕人(竹内涼真)は「ブチッ」という音を立てて転倒してしまう。

ケニア選手は、茂木裕人(竹内涼真)を横目に追い抜き、毛塚直之(佐野岳)も茂木裕人(竹内涼真)を心配しながらも追い抜いていった。

茂木裕人(竹内涼真)は立ち上がって、足を引きづりながら走ろうとしたが、コーチに止められ、失格となった。それでも、茂木裕人(竹内涼真)はゴールを目指して走ろうとしていた。

長男・宮沢大地(山﨑賢人)は、コーチに支えられながら引きあげていく茂木裕人(竹内涼真)を見て、「どんなに努力しても出来ないことってあるんだよな」と絶望した。

すると、宮沢紘一(役所広司)は、有村融(光石研)が「足を怪我する人が増えている」と言っていた事を思い出し、長男・宮沢大地(山﨑賢人)に「父さん、ランニングシューズを作ってみようと思う」と宣言したのだった。

翌日、宮沢紘一(役所広司)は会議を開き、新規事業としてマラソン足袋の開発を発表した。

経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)が開発費について質問すると、融資担当・坂本太郎(風間俊介)は「一般的なメーカーで5000万円、世界的なメーカーではその倍」と教えた。

縫製課リーダー・正岡あけみ(阿川佐和子)が「大丈夫なの?」と驚くと、融資担当・坂本太郎(風間俊介)は「そのために私が居ます」と答えた。

宮沢紘一(役所広司)は「大徳デパートのように突然、取引を減らされるか分からない。会社に体力があるうちに新しいことを始めておかないと、赤字に転落してからでは遅い」と話すと、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)は「血は争えませんね。先代も作ったんですよ、マラソン足袋を。しかし、コストや耐久性の問題もあり、消えるのはあっと言う間でした。そのせいで会社の規模も縮小されました。また同じ過ちを繰り返したくないんですよ。ウチは足袋屋ですよ。足袋だけじゃいけませんか?」と反対した。

しかし、宮沢紘一(役所広司)は「100年前に足袋を始めた時だって、絶対に上手くいくなて保証は無かった。でも、その挑戦があったから、今があるんだ。将来のことを考えたら、古いものを守るために、古いことばかりをやってたらダメだと思うんだ。無駄な金は極力、使わないようにする。それならいいだろ」と説得する。

経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)が不満気味に「最後に決めるのは社長です」と答えると、宮沢紘一(役所広司)は「怪我をしにくい靴。足袋ならではの軽さとフィット感のある裸足感覚の靴」」というコンセプトでマラソン足袋を作ることを決めた。

坂本太郎(風間俊介)が「名前はどうします?」と尋ねると、宮沢紘一(役所広司)は「考えてるんだけど、良い名前が思いつかないんだ」と答えた。

すると、正岡あけみ(阿川佐和子)は「靴に、これだけは入れましょう。縁起が良いわよ」と言い、「こはぜ屋」のシンボルである「勝ち虫(トンボ)」のマークを入れる事を提案した。

みんなが新規事業の話題で盛り上がるなか、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)だけは溜息をついていた。

陸王-あらすじとネタバレ後編」へ続く。

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