陸王-宮沢紘一(役所広司)が埼玉中央銀行に絶縁を勧告
山﨑賢人が主演するTBSのマラソン足袋ドラマ「陸王」のあらすじとネタバレ後編です。
このページは「陸王-あらすじとネタバレ」からの続きです。
■陸王-あらすじとネタバレ後編
さて、試作品が完成すると、宮沢紘一(役所広司)はマラソン足袋を履いてランニングを開始するが、足の皮がむけて酷いことになっており、商品化はまだまだ遠いと痛感する。
宮沢紘一(役所広司)は長男・宮沢大地(山﨑賢人)に「お前も加わってみるか?」と誘ったが、長男・宮沢大地(山﨑賢人)は「そんな暇はない。明日も明後日も面接だから」と答えた。
宮沢紘一(役所広司)は「そんなことを言わずに、暇なときでいいから」と誘ったが、長男・宮沢大地(山﨑賢人)は「いい加減にしてくれ。足袋屋にランニングシューズなんて出来るはず無いだろ」と吐き捨てた。
さて、出入り業者の元マラソン選手・江幡晃平(天野義久)にもマラソン足袋を履いてもらい、マラソン足袋について話し合うと、次々と改良点が出て来て、デザインからやり直すことになり、縫製課リーダー・正岡あけみ(阿川佐和子)は「また?」と頭を抱えた。
それから、連日、通常業務の後、マラソン足袋の開発が続けられ、従業員の負担は増加した。ソールについても、厚さを決めるのに苦戦していた。
それから2ヶ月が立ち、試作品の数は200を越えたころ、ようやく1つの自信作が完成し、スポーツショップ経営者・有村融(光石研)に履いてもらうと、有村融(光石研)は「なかなかいいです、これ。自然とミッドフット着地になっている」と褒めた。
しかし、有村融(光石研)は「シューズの耐久性はレース用で400km、トレーニング用で800km。このソールだと300持たないんじゃないですか」と言い、ソールの耐久性を指摘した。
そして、耐久性の問題からランニングシューズとして売るのは難しいが、怪我をした選手がミッドフット着地を習得するための矯正用シューズとしてなら売れるかもしれないと教えた。
融資担当・坂本太郎(風間俊介)が「どらくらいの需要が見込めるんでしょうか?」と尋ねると、有村融(光石研)は「それは分かりません。ただ、大手メーカーの中には、矯正用から成長したメーカーも無くはない」と教えた。
さらに、有村融(光石研)は「実績が無ければ作ってしまえばいい」と言い、ある程度名前があり、怪我を下選手に履いてもらい、その選手が活躍すれば、実績になると教えた。
それを聞いた宮沢紘一(役所広司)は、「どうしても、1人、履いて貰いたい選手がいるんです」と言った。
その日、宮沢紘一(役所広司)はダイワ食品スポーツ管理センターを訪れ、陸上部の監督・城戸明宏(音尾琢真)に会い、マラソン足袋を茂木裕人(竹内涼真)に使って欲しいと頼んだ。
しかし、監督・城戸明宏(音尾琢真)は「使っているシューズは決まってる」「実績が無い」と言い、相手にしてくれなかった。
宮沢紘一(役所広司)は、茂木裕人(竹内涼真)に渡して欲しいと言い、なんとか監督・城戸明宏(音尾琢真)にマラソン足袋を受け取って貰うことに成功した。
その後、監督・城戸明宏(音尾琢真)は、アトランティスの佐山淳司(小籔千豊)と村野尊彦(市川右團次)と話し合いを行う。
村野尊彦(市川右團次)は宮沢紘一(役所広司)が持ってきたマラソン足袋を熱心にチェックしていたが、佐山淳司(小籔千豊)は「なんやこれ、足袋に毛が生えただけやないか」とバカにして、マラソン足袋をゴミ箱に捨ててしまう。
さて、佐山淳司(小籔千豊)が茂木裕人(竹内涼真)の状態について尋ねると、監督・城戸明宏(音尾琢真)は「半腱様筋の部分損傷。普通は短距離の選手がなる怪我だ。茂木の走り方に問題があるようで、今のままでは、いつ再発するか分からない。村野さんと相談して、フォームを変える練習をしようかと」と話した。
村野尊彦(市川右團次)も「今やらないと、彼の選手生命に関わります。もちろん、シューズも一から調整する必要があるでしょう」と告げた。
その後、佐山淳司(小籔千豊)は本社に戻って営業部長・小原賢治(ピエール瀧)に報告すると、小原賢治(ピエール瀧)は「選手のシューズには多額の資金がかかっている。それを1からやり直すだと?そもそも、茂木(竹内涼真)はフォームを変えて今の成績を残せる保証があるのか?」と言った。
そのようななか、「こはぜ屋」の従業員は不満を募らせており、縫製課リーダー・正岡あけみ(阿川佐和子)が代表して、社長の宮沢紘一(役所広司)に交渉に来た。
「こはぜ屋」の製造は女性に支えられており、みんな残業代も無しで頑張っているうえ、家庭も犠牲にしていたのだ。
正岡あけみ(阿川佐和子)が「残業代でも出れば、多少は融通を利かせられると思う」と頼むが、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)は「ウチにはそんな余裕は無いんだ」と謝罪する。
すると、正岡あけみ(阿川佐和子)は「分かった。交代しながら、何とかやってみる」と言ってくれたので、宮沢紘一(役所広司)は「銀行の追加融資が出たら、真っ先に払うから」と頭を下げた。
ところが、宮沢紘一(役所広司)が銀行に追加融資を頼みに行くと、支店長・家長亨(桂雀々)は、追加融資どころか通常融資も難しいと言い、「こはぜ屋」にリストラを要求したのである。
宮沢紘一(役所広司)が「ウチは従業員20人の会社ですよ。そこからリストラしろというんですか」と激怒するが、融資課長・大橋浩(馬場徹)は「2人減らせば、年間1000万円は経費を削減出来ます。いつ利益を生むとも分からないランニングシューズ作りよりも、はるかに現実味のある提案です」と告げた。
「こはぜ屋」に戻った宮沢紘一(役所広司)が、銀行での出来事を話すと、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)は「銀行としては当然の判断です」と答えた。
それを聞いた宮沢紘一(役所広司)が「従業員を切れというのか」と激怒すると、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)は「はい、その時は真っ先に私を切ってください。覚悟は出来てます」と答えた。
宮沢紘一(役所広司)は「ランニングシューズの開発に成功さえすれば、誰もリストラなんてしなくて済む」と言うが、経理担当・富島玄三(志賀廣太郎)は「追加融資も受けられず、残業代も払えず、社員に負担を掛けているのをお忘れですか?それで失敗したら、あっと言う間に『こはぜ屋』は終わりですよ。地道に足袋作りを続けていけば良いじゃないですか。リストラしたとしても、『こはぜ屋』を10年、20年残していけるなら。時代の流れには逆らえない。社長もそう思ってるから、大ちゃん(山﨑賢人)に継がせなかった」と説得した。
その時の2人の口論を従業員・仲下美咲(吉谷彩子)に聞かれてしまい、従業員は「残業代も無く頑張ってきたのに、その見返りがリストラってあんまりだ」だと言い怒りを爆発させた。
そのようななか、スポーツショップ経営・有村融(光石研)から、光誠学園がマラソン足袋に興味を持っているので、コンペに参加しないかと勧められた。
もう1社とのコンペになるが、光誠学園はマンモス校で、コンペに勝てば、1800人のマラソン足袋を納品することになり、当面の開発費は解決することになる。
コンペ当日、宮沢紘一(役所広司)は、光誠学園で大勢の保護者を前に、マラソン足袋に対する思いを語った。
しかし、コンペの相手が、スポーツ用品大手のアトランティスと分かり、宮沢紘一(役所広司)らは値段勝負になれば、アトランティスには勝てないと思い、意気消沈する。
その日の夜、宮沢紘一(役所広司)は電話でコンペ結果を知らされる。コンペに勝ったのはアトランティスだった。
宮沢紘一(役所広司)が「やはり価格ですか?」と尋ねるが、光誠学園は「使用例が無い」といと答えた。
それを聞いた「こはぜ屋」の安田利充(内村遥)が「そんなの建前に決まってる。アトランティスに値段で勝てるはずが無い」と怒りを露わにすると、宮沢紘一(役所広司)は「アトランティスの価格はウチの倍だったそうだ。俺たちの完敗だ」と教えた。
それに追い打ちを掛けるように、宮沢紘一(役所広司)は、融資担当者・坂本太郎(風間俊介)が転勤してしまうことを知る。
坂本太郎(風間俊介)は、「こはぜ屋」の融資を通すため、支店長・家長亨(桂雀々)に執拗に融資を訴えており、他の支店に飛ばされることになったのだが、スポーツシューズの開発を頑張っている「こはぜ屋」に水を差してはいけないと思い、宮沢紘一(役所広司)には黙っていたのだ。
さて、宮沢紘一(役所広司)は、「リストラして融資を受けるのか、それともマラソン足袋の開発を続けるのか」という問題の最終決断を迫られて苦悩する。
決断の日の朝、宮沢紘一(役所広司)は、正岡あけみ(阿川佐和子)から、坂本太郎(風間俊介)の転勤は「こはぜ屋」の融資を執拗に訴えたからだと教えられる。しかも、前橋支店への転勤は島流しにも等しいのだという。
その後、係長・安田利充(内村遥)が「こはぜ屋」の倉庫を整理していると、ある箱を見つけ、慌てて社長・宮沢紘一(役所広司)に届けた。
その日、坂本太郎(風間俊介)と融資課長・大橋浩(馬場徹)が、後任の挨拶と最終決断を求めにやってくる。
融資課長・大橋浩(馬場徹)は、坂本太郎(風間俊介)の後任として「こはぜ屋」を担当を引き継ぐ挨拶をすると、リスクの高い新規事業を勧めたことが間違いだったと言い、坂本太郎(風間俊介)に謝罪を命じた。
坂本太郎(風間俊介)が「申し訳御座いませんでした」と宮沢紘一(役所広司)に謝罪すると、融資課長・大橋浩(馬場徹)は宮沢紘一(役所広司)にリストラ案についての答えを求めた。
坂本太郎(風間俊介)は「もし悩まれているのであれば、無理して焦って答えを出す必要はありません」と言ったが、融資課長・大橋浩(馬場徹)は「部外者は黙ってろ。担当はこの私だ。立場をわきまえろ」と一喝した。
そして、融資課長・大橋浩(馬場徹)は「数人リストラすれば、しばらくは融資が出来る。私は『こはぜ屋』のためを思って言っているんです」と答えを迫る。
宮沢紘一(役所広司)は「本当にそうでしょうか?しばらくというのは、5年ですか?10年ですか?それでまた業績が傾いたら、リストラですか?」と尋ねると、融資課長・大橋浩(馬場徹)は「御社の平均年齢は57歳です。遅かれ早かれ、社員数は減っていく。ならば、少しでも早くリストラした方が、効率的じゃないですか」と告げる。
すると、宮沢紘一(役所広司)は「仰る通り、じいさん、ばあさん、ばかりです。だから、そこ、次に繋がることを始めなければならない。私は、マラソン足袋の開発を続けます」と宣言した。
それを聞いた融資課長・大橋浩(馬場徹)は「こんな奴(風間俊介)の言う事を聞いて会社を潰すおつもりですか?」と呆れた。
宮沢紘一(役所広司)は「私は会社が傾いていても、時代のせいだ、仕方が無いと、言い訳して、何一つやろうとしなかった。だけど、坂本さんは、それじゃダメだと気付かせてくれた。私がただの思いつきで言ったマラソン足袋のアイデアを、坂本さんはビジネスとして成功させるために真剣に考え、力を貸してくれました。立場は違っていても、私は坂本さんを同士だと思ってる。その同士を馬鹿にするのは止めて頂きたい」と言い放った。
宮沢紘一(役所広司)は「確かに、足袋屋の作ったシューズなんて直ぐには誰も履いてくれないかもしれない。それよりも100年続いた暖簾を守ることの方が大事かも知れない。でもウチが100年かけてやってきたことは、それだけじゃない。これは40年以上前に作った先代の失敗作です」と言い、安田利充(内村遥)が倉庫で見つけた箱の中から、マラソン足袋を取りだした。
そして、宮沢紘一(役所広司)は「これはタスキです。先代も先々代も、足袋作りの伝統を守りながら、そこにあぐらをかくこと無く、一方で恒に新しいことに挑戦しようとしていた。結果として上手くいかなくても、その魂は受け継がれている。技術の進歩した今なら、その思いを実現する事ができるかもしれない。これは今までこはぜ屋100年の歴史を支えてきた社員達のタスキなんです。だから、そう簡単にリタイアするわけにはいかないんです。社員達1人1人がランナーなんです。誰か1人が欠けてもゴールすることは出来ないんです。マラソン足袋の開発はこはぜ屋にとっての悲願なんです」と訴えた。
融資課長・大橋浩(馬場徹)は「それは、貴方1人のワガママでしょう。社長の思い1つで会社にリスクを負わせたら、社員の皆さんが可哀想だ」と告げた。
それを盗み聞きしていた社員の怒りが頂点に立するなか、「こはぜ屋」の係長・安田利充(内村遥)が会議室に乗り込み、宮沢紘一(役所広司)に「マラソン足袋の新しい試作品の記事についてご相談したいんですが」と言った。
それを聞いた従業員は拍手喝采で喜び、ノルマを終わらせてマラソン足袋の試作品を作るため、再び作業場へと戻った。
従業員の熱意に打たれて感極まった宮沢紘一(役所広司)は、融資課長・大橋浩(馬場徹)に「坂本さんは試作品が出来る度に足袋を履いてくれた。ウチの足袋を履いたことも無い貴方に何が分かりますか?貴方が見ているのは『こはぜ屋』じゃない。目先の利益、支店長の顔色だ。自分のことだけを考えているのは貴方だ。そんな銀行員にウチの未来をどうこう言えるんですか?帰って支店長にそうお伝えください」と告げたたのだった。
さて、融資課長・大橋浩(馬場徹)との話し合いを打ち切った宮沢紘一(役所広司)は、作業場へ行き、従業員を集めて、「ようやく、こいつの名前を決めたよ」と言い、先代が作ったマラソン足袋の箱を見せた。
そこには「陸王」と書いてあった。
一方、ダイワ食品・陸上部の茂木裕人(竹内涼真)は、同僚から「これ、お前宛だって」と言い、こはぜ屋の紙袋を渡された。
掃除のおばちゃんが、ゴミに紛れ込んでいた、こはぜ屋の紙袋を見つけて届けに来たのだという。
同僚が「おばちゃんが言ってたけど、有名な足袋屋らしいよ。この『こはぜ屋』さんって」と教えると、茂木裕人(竹内涼真)は「足袋?」と言って紙袋の中を開けようとした。
しかし、茂木裕人(竹内涼真)はコーチに呼ばれたので、紙袋を開けずにロッカーに入れた。
さて、宮沢紘一(役所広司)は転勤していく坂本太郎(風間俊介)と別れの挨拶をしていると、坂本太郎(風間俊介)はソール新素材として使えるのではないかと言い、飯山晴之(寺尾聰)とシルクレイのことを教えたのだった。
「陸王-第2話のあらすじとネタバレ」へ続く。
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