流れ星-第9話の感想-安田瑞希のプリン
クラゲマリッジを原作とするドラマ「流れ星」の第9話「引き裂かれた絆」の感想です。あらすじは「流れ星-第9話のあらすじ」をご覧ください。
日刊タイムズの記者・岩井冴子（上野なつひ）が、槇原梨沙（上戸彩）の肝臓売買を記事にした。記事の詳細は不明だが、モズクこと槇原修一（稲垣吾郎）が望んだ通りの記事でなかったようである。
槇原修一は「妹が風俗嬢だなんて言っていない」と訂正を求めるが、岩井記者は応じない。槇原梨沙（上戸彩）がイメージクラブ「聖マリン学園」で「ミルク」という源氏名で働いていたことは事実である。
槇原修一（稲垣吾郎）は何がしたいのか理解できない。当初は借金を返済するためにお金を目的としていたのだが、途中で目的が見えなくなってきた。
槇原修一が槇原梨沙（上戸彩）に対する感情に兄妹を超えた変質的なものを感じていたのだが、槇原修一は変質的な感情を持っていなかった。
槇原修一が槇原梨沙にこだわる理由は、両親が居なくなったときに、2人だけで生きていこうと決め、槇原梨沙が「お兄ちゃんの側に居る」と言ったからだった。
槇原修一と槇原梨沙とは血が繋がっていない兄妹だとか、槇原梨沙と岡田マリア（北乃きい）とが本当は兄妹だとか、槇原梨沙が原因で両親が死んだとか、色々と想像していたが、大した理由ではなかったので落胆した。
ただ、それだけの理由で、槇原梨沙（上戸彩）は兄の借金を肩代わりして、イメージクラブ「聖マリン学園」で働いていたのだろうか。原因と結果とが釣り合っていないので違和感が残る。
槇原兄妹の背景をしっかりと描かないから、ドラマ「流れ星」が一気に駄作となってしまった。ただ、槇原梨沙が「変わるんだよ人は。お前だって」と言っていたので、最終回で槇原兄妹間を表すエピソードがあることに期待したい。
一方、クラスメイトの安田瑞希（川口春奈）がプリンを持って岡田マリア（北乃きい）の病室を訪れるシーンは良かった。
落語好きの沢村涼太（桐山照史）は臓器売買せずにドナーを待っていたことを挙げて「軽蔑しないの？」と落ち込む岡田マリアに対して、安田瑞希が「プリンは涼太のお姉さんからだよ」と答えるシーンである。
安田瑞希は死んだ沢村涼太のことが好きだった。その安田瑞希が「プリンは涼太のお姉さんからだよ」と言うことで、岡田マリアが救われた気がする。
ただ、安田瑞希（川口春奈）がプリンを購入するシーンが無かったので残念に思う。ここは行間を読ませるのではなく、プリンの購入者を明確にしておくべきだった。
他方、岡田健吾（竹野内豊）は水族館を辞め、離婚届けを区役所に提出した。そして、偽装結婚の責任を1人で被り、警察署へ出頭しようとしている。
これが最善の策かは不明だが、彼なりの責任の取り方なのだろうと思う。
最後に、槇原修一（稲垣吾郎）が寝ている岡田マリア（北乃きい）の首に手をけようとしている。最後でミステリー展開になったことは残念だ。
「妹を奪われたので、お前の妹を奪う」という意味なのだろうが、どうせ殺すのなら保険金を掛けて、計画的に殺害して欲しい。借金を返済したいといけないのだから。