未解決の女 警視庁文書捜査官-原作の結末ネタバレ感想文
波瑠が主演するテレビ朝日のドラマ「未解決の女 警視庁文書捜査官」の原作となる小説「警視庁文書捜査官」のあらすじと結末ネタバレ感想文です。
このページには原作の犯人のネタバレが含まれているので、犯人を知りたくない方は閲覧にご注意ください。
原作のあらすじとネタバレは「未解決の女・警視庁文書捜査官-原作のあらすじと犯人ネタバレ」をご覧ください。
■警視庁文書捜査官-原作の結末ネタバレ感想文
原作小説「警視庁文書捜査官」を読んだ。原作小説「警視庁文書捜査官」は、警視庁の文書解読班が活躍する小説で、文章心理学がテーマになっている。
文章心理学というのに興味があったので期待して読んだのだが、私が想像していた内容とは違った。
鳴海理沙の文章解読(文章心理学)による推理が強引だったし、普通の心理学やプロファイリングとの違いが分からなかった。
もっとも、鳴海理沙の専門は教育心理学で、文章心理学は大学の卒論で書いたということらしいので、名目上は文章心理学ということだが、普通の心理学やプロファイリングとそれほど大差はないのかもしれない。
また、一連の事件が連続殺人かと思わせておいて、実際は白岡システムズとミヤタ興業の抗争だったというのは、良いと思うのだが、ミスリードも絡んでくるので、情報がごちゃごちゃとして、人間関係が分かりにくかった。
そこで、一連の事件の真相や人間を簡単にまとめてみる。
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■事件のあらすじと結末ネタバレ
4年前に交通事故で死んだ杉内竜也は、交通事故で死んだのではなく、交通事故に見せかけて脇美津夫に殺されていた。
最近になって事故の真相を知ったミヤタ興業の社長・宮田伴男は、盟友・杉内竜也を殺された報復として、部下の東遼平と江崎英人を使い、白岡システムズの社長・白岡紀一郎の子供2人を誘拐し、金を要求した。
しかし、白岡紀一郎は要求に応じず、ヒットマン森脇美津夫と安永純次を送り込んできたので、襲撃を受けた宮田伴男は部下の東遼平を殺され、人質の1人を奪われてしまう。
東遼平は人質を奪われてはいけないと思い、人質1人と手錠でつないでいたので、白岡紀一郎は死んだ東遼平の右手首を切断して人質1人を連れて逃げた。これが右手首の切断された遺体・東遼平の真相だった。
そして、社長・宮田伴男は隠れ家を変え、二度目の襲撃を受けたが、今度は対策をしていたので、襲撃してきたヒットマン森脇美津夫を返り討ちにした。
これが、地鎮祭が行われていた空き地の近所にあった空き家「中上衣料」で、森脇美津夫が死んでいた真相である。
そして、社長・宮田伴男の部下・江崎英人は、森脇美津夫を返り討ちにしたときに腹部を刺されて負傷したため、一時的に戦線を離脱して自宅へ戻り、宮田伴男は人質の白岡千鶴を連れて逃げていた。
戦線を離脱した江崎英人は自宅に戻っていたとき、鳴海理沙と矢代朋彦が自宅に来たので、捕まってしまってしまうが、病院を抜け出して社長・宮田伴男と合流する。
一方、掃除屋・安永純次は、宮田伴男と人質・白岡千鶴を見失ってしまうが、結末で的のアジトを見つけた。
そのとき、アジトでは鳴海理沙と矢代朋彦が、宮田伴男と江崎英人に捕まって絶体絶命のピンチを迎えていた。
そこへ、掃除屋・安永純次が現れ、宮田伴男と江崎英人を倒して縛り上げ、人質となっていた白岡千鶴を救出したのである。
そして、掃除屋・安永純次は、これで契約が完了したと言い、鳴海理沙と矢代朋彦に白岡千鶴を預けて風のように去って行った。
■掃除屋の正体と
冒頭で右手首を切断していた掃除屋の正体は、白岡システムズの情報戦略室室長・安永純次だった。安永純次は、誘拐された子供を取り戻すために社長・白岡紀一郎に雇われた、その道のプロである。
「掃除屋」と言って連想するのは、ジャン・レノの主演映画「レオン」である。
原作小説「警視庁文書捜査官」の冒頭部分で、掃除屋が東遼平の右手首を切断するシーンがあり、そこで私は映画「レオン」のジャン・レノを思い出した。掃除屋・安永純次はレオンのジャン・レノをイメージしているような気がした。
ただ、安永純次はレオンのように暗殺も担当していたのではなく、現場に乗り込むのは森脇美津夫の担当で、安永純次は人質を取り戻して現場の後片付けをする「掃除屋」を担当していた。
森脇美津夫が返り討ちにされてしまったので、安永純次が森脇美津夫の仕事まで担当することになったようだ。
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■警視庁文書捜査官の感想
心理学はある意味で統計であり、万人に必ず当てはまるものではない。どちらかといえば、占いに近いような気がする。
心理学者は恋愛のテクニックみたいなものを色々と紹介しているが、心理学者自身は恋愛に失敗しているというケースが多い。
心理学の中でも、原作小説「警視庁文書捜査官」では文章心理学が取り上げられているのだが、本当に文章から筆者の特徴や心境を特定できるのだろうか?
以前、有名な作家の子供が話していた実話を聞いたことがある。
その子供が小学生の時に、父親の小説が国語のテストの問題に出た。「このときの作者の心境を答えよ」という問題だった。
そこで、子供は、父親が「締め切りか・・・。締め切りが・・・」と言って締め切りに追われていたことを思い出し、テストの答えに「締め切りを気にしている」と書いたのだが、答案用紙が返ってくると、バツになっていたというのだ。
だから、私は、国語なんて勉強しても作者の気持ちは分からないし、文章心理学でも作者の心境など理解できないと思う。
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