健康で文化的な最低限度の生活-原作の最終回と結末ネタバレ

ドラマの原作となる漫画「健康で文化的な最低限度の生活」の最終回と結末のネタバレです。

このーページは「健康で文化的な最低限度の生活-原作のあらすじとネタバレ」からの続きです。

■健康で文化的な最低限度の生活-後編

ある日、島岡光という26歳の男性が生活保護を申請に来た。島岡光は、自分はうつ病だと言い、職も住むところも無く、所持金も無かった。そこで、担当者の義経エミルは、ひとまず島岡光に宿泊所を紹介した。

生活保護の支給を判断するために、扶養照会をしなければならないため、義経エミルは島岡光に親族の名前を尋ねるが、島岡光は「ありえないです」と言い、父親の名前を言わなかった。

しかし、扶養照会をしなければ、生活保護は受けられないので、調べていくと、島岡光の戸籍から父親の名前が判明し、父親は病院の院長だと判明した。

島岡光は父親のことをかたくなに拒否していたが、成人でも父親には強い扶養義務があり、ましてや父親は病院の院長で裕福なことから、東部福祉事務所は父親に扶養させるべきだと考えた。

そして、島岡光のケースは親子関係のもつれが原因であり、親子関係の修復をサポートしていくという形で対応する方針を決めた。

そこで、義経エミルは父親に島岡光が生活保護を申請していることを伝えると、父親は生活保護など必要ないと言い、島岡光を引き取ると言ったので、義経エミルは島岡光が滞在している宿泊所へと案内する。

しかし、島岡光は父親が来ると知って宿泊所を逃げだして、駅のホームから走行中の電車に飛び込んだのだった。

さいわい駅員に止められたので島岡光は軽傷で済んだが、知らせを受けた義経エミルはショックを受けるのだった。

さて、東部福祉事務所は島岡光の対応について協議すると、父親に財力があることから、生活保護法に則って生活保護を支給せず、父親に委ねるべきだという意見が大半だった。

しかし、先輩・半田は、島岡光が父親を拒絶していることから、島岡光の命を守るために生活保護を開始しておき、その後、生活保護が必要なかったと分かれば、父親に費用を請求するという方法がある、と指摘した。

そして、先輩・半田は、様々な可能性を考慮しなければならないと言い、その1つとして父親による虐待の可能性を指摘した。

そもそも島岡光には自殺願望があったのでは無いかという意見が出たが、先輩・半田は「もしそうだとしても、生活保護を申請しに来たのは、1度は生きようとした証」と告げた。

しかし、結局は会議で結論が出ず、医師の判断を待つことになった。

数日後、義経エミルと上司が医師に呼ばれて病院に行くと、医師から、島岡光は父親から性的虐待を受けており、PTSDの治療が必要だと聞かされた。

それを知った義経エミルは、やり場の無い思いに苦悩する。その後、島岡光の生活保護が決定した。

そのころ、父親は島岡光が入院している病院を突き止め、東部福祉事務所の京極の名刺を使って、京極になりすまし、病院の受付をパスして閉鎖病棟へ入り、島岡光を連れ去ろうとしていた。

しかし、病院の近くで父親を見たという知らせを受けた義経エミルや京極が、病院に駆けつけて父親を阻止して島岡光を守り、島岡光に生活保護開始決定を伝えたのだった。

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■林京子の生活保護

ある日、義経エミルは、生活保護を申請したいという老女・林京子に出会い、相談に乗ってあげた。

老女・林京子は、DV夫に嫌気が差し、2ヶ月前に高知県から出てきて、東京で1人暮らしをしている息子の部屋に逃げてきたのだが、息子も5畳1間のアパートに住む貧乏暮らしだった。

そして、老女・林京子は手持ちの金も尽き、息子の方も限界が来て、自分1人なら何とでもなるが、母親の面倒までは見られないと宣告されてしまったため、老女・林京子は生活保護を受けたいのだという。

義経エミルは、老女・林京子に車や貯金の状況など、簡単な質問をすると、生活保護を受けられそうだと言い、老女・林京子を東部福祉事務所へと案内した。

老女・林京子が嬉しそうにしていたので、義経エミルは生活保護が苦しんでいる人を笑顔に出来る素敵な制度だと思って喜んでいたが、義経エミルが上司に老女・林京子のことを報告すると、上司は生活保護は世帯単位なので、そんな簡単には出せないと言った。

息子の給料が14万円で老女・林京子の年金が5万円なら、世帯収入は19万円になるため、生活保護を出すのは難しいという。

義経エミルは老女・林京子は一時的に息子の部屋に非難しているだけだと主張したが、上司は一緒に住んでいる以上は世帯となると告げた。

そこで、上司は老女・林京子と面談し、息子から「出て行け」と言われたらホームレス扱いになって生活保護が受給できると教えたが、老女・林京子は「息子はそんなことは言わない。親思いの優しい子だ」と怒った。

上司は、別の部屋を借りて世帯を分ければ、生活保護が受給できると教えたが、老女・林京子は資金や礼金を払うお金が無いと泣いたのだった。

義経エミルは老女・林京子のために、あれこれと悩んでいると、先輩・半田が単身用の部屋に2人住んでいるのであれば、大家に「立ち退き勧告」を出してもらい、施設に入れば、ホームレスという扱いになると助言した。

そのようななか、老女・林京子は息子のために生活保護を受けて別居したいと言い、義経エミルに助けを求めた。

息子は腰を痛めて仕事を辞めたのだが、「息子は生活保護を受けたくない、自分1人なら何とかなる」と言っているのだという。

そこで、義経エミルは老女・林京子に大家から「立ち退き勧告」を出してもらい、施設に入れば、生活保護を受けられると教えた。

老女・林京子は施設に入ることを拒んだが、義経エミルが生活保護を受けるためにはそれしか無いと言い、よく考えるように告げると、老女・林京子は仕方なく、施設に入る覚悟を決め、義経エミルに不動産屋への同行を頼んだ。

ところが、老女・林京子は息子の部屋を借りるとき、不動産屋に、トラブルにならないように「単身用だけど2人で住んでも言いように契約書に一筆入れてくれ」と無理を言っており、契約書には書かれていないが、2人で住むことを不動産屋に黙認してもらっていた。

このため、不動産屋は「立ち退き勧告」を出してくれなかったが、息子が失業したので、老女・林京子は施設に入り、生活保護を受けながら、アパートを探すことになった。

しかし、老女・林京子は75歳だったので、現実問題として部屋を探すのは難しく、施設で暮らし続けるか、施設の暮らしに慣れずに故郷の高知県へ帰るということになりそうだ。

老女・林京子は息子の部屋の近くで細やかに暮らしたいという小さな夢を持っていたが、それは適いそうに無かった。

それを知った義経エミルは、老女・林京子の行動に振り回された時に、老女・林京子を注意してしまったことを後悔したのだった。

そこで、義経エミルは老女・林京子のために、不動産会社を回り、出るだけ息子の部屋の近くに住めるように部屋を探し、高齢者でも借りられる物件を手紙で教えた。

老女・林京子の担当者から、「スタンドプレーはするな。他の受給者から苦情が来るかもしれない」と注意されたが、老女・林京子は喜んでくれたようで、お礼の手紙が来たのだった。

■アルコール依存症の赤嶺岳人

義経エミルは、アルコール依存症の生活保護受給者・赤嶺岳人を担当することになった。

赤嶺岳人は飲んだくれた駄目人間だったが、義経エミルから「今の娘さんが赤嶺さんを見たら、どう思うか」と言われ、禁酒を決意し、アルコール依存症の自助グループのミーティングにも通い、自立に向けてアルバイトも開始した。

しかし、赤嶺岳人が始めたアルバイトは居酒屋のアルバイトで、最初は頑張って働いていたものの、ストレスに負け、客が残したお酒を飲んでしまったのだった。

ある日、義経エミルは、赤嶺岳人が自助グループのミーティングに来ていないという連絡を受け、赤嶺岳人の自宅に行くと、部屋には酒の空き缶が転がっており、自宅に帰ってきていないようで、連絡が取れなくなってしまった。

上司の指示で、生活保護の失踪廃止を指示され、義経エミルは警察立ち会いの下で赤嶺岳人の部屋へ入り、生活保護の失踪廃止の手続きに向けて動き出した。

義経エミルは、「赤嶺岳人に裏切られた」「赤嶺岳人を信じた自分が甘かったのか」と苦悩するなか、河原で釣りをしていた赤嶺岳人を発見し、ずぶ濡れになりながらも、川の中に逃げる赤嶺岳人を捕まえ、福祉事務所へ連れて帰ったのだった。

さて、再飲酒した赤嶺岳人は、色々な人に迷惑を掛けたので、全てを捨てて大阪へ逃げようとしたが、逃走費用も酒に使ってしまったのだという。

義経エミルは、生活保護を受けながら、1からやり直すように諭したが、赤嶺岳人は自暴自棄になっていた。

しかし、義経エミルが赤嶺岳人を連れて、迷惑を掛けたアルコール依存症のリハビリセンターに謝罪に行くと、リハビリセンター長は怒ること無く、「今日1日、酒を止めること考えさ、明日のことは、また明日考えりゃいいじゃん」「またやり直せばいい。まだ命があるんだから」と赤嶺岳人を諭した。

すると、自暴自棄になっていた赤嶺岳人は、リハビリセンター長の言葉を聞いて泣きながら、やり直すことを決めたのだった。

注釈:ドラマ化決定時点で発売されているのは6巻までなので、「健康で文化的な最低限度の生活」の6巻までのあらすじとネタバレを紹介しました。7巻以降は漫画をご覧ください。

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なお、原作漫画「健康で文化的な最低限度の生活」の感想は「健康で文化的な最低限度の生活-原作ネタバレ感想文」をご覧ください。

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