パーフェクト・リポートの犯人は藤原哲司
ドラマ「パーフェクト・リポート」が最終回(第10話)「報道のその先へチームで掴んだ答え」の視聴率と感想です。あらすじは「パーフェクト・リポート最終回のあらすじ」をご覧ください。
ドラマ「パーフェクト・リポート」が第10話で最終回を迎えた。最終回の視聴率は4.7%で、平均視聴率は6.6%だった。最終回もつまらなかった。パーフェクト・リポートは面白い・面白く無いという以前に、ドラマとして成立していない。
パーフェクト・リポートがつまらな理由を挙げれば切りがないが、大きな理由は2つある。1つ目は、事件の設定を途中で変更した点である。
15年前に澤村光輝(木村了)の母親で主婦の澤村成美(中村真知子)が殺害された世田谷区主婦殺人事件が発生した。蒼山叶(松雪泰子)は、11年前に事件の重要参考人(容疑者)で澤村成美の夫・澤村武(矢柴俊博)に独占インタビューを行った。
この独占インタビューは、夫・澤村武が終始、弁解するようなTVRに編集され、ニュースで報じされた。夫・澤村武はテレビ局に抗議した後、ビルから飛び降りて自殺している。そして、蒼山叶は一連の事件や息子・澤村光輝(木村了)にトラウマを持っていた。
しかし、第8話で、世田谷区主婦殺人事件は11年前に起きた事件へと変更された。そして、夫・澤村武は事件直後に交通事故で死亡したことになっている。
蒼山叶は第8話で澤村光輝の2人はフレンドリーな関係になり、澤村光輝は突如、11年前に起きた世田谷区主婦殺人事件の記憶が蘇り、太陽のキーホルダーを思い出す。
一応、蒼山叶と澤村光輝とが仲良くなる場面はあるのだが、事件の設定が変わっているため、私には蒼山叶と澤村光輝の2人が仲良くなる理由が全く理解できなかった。
そもそも、15年前に起きた世田谷区主婦殺人事件と夫・澤村武(矢柴俊博)の自殺が、蒼山叶(松雪泰子)の心理描写の根底となっている。その根底を変更したら、蒼山叶の心境や人間関係を理解できるはずがない。
極端に言えば、第1話から第7話までは無かったことになり、第8話からパーフェクト・リポート2が始まった感じである。途中で事件の設定が変わているのでドラマとして成立していない。
2つ目は、取材が捜査(犯人捜し)になった点である。ヒューマンドラマがミステリーになったと言い換えてることもきるだろう。
当初は一応、取材で事件の裏側を探る「ヒューマンドラマ」だったのだが、問題の第8話以降は、太陽のキーホルダーが登場し、遊軍取材班が事件の真犯人を捜す「ミステリードラマ」になってしまった。(注意:真犯人と書いているが、事件は未解決事件である)
ミステリーが観たければ、初めからミステリードラマを観る。ヒューマンドラマを途中でミステリーにされても困る。
例えば、缶コーヒーを飲んでいたら、途中でなぜか中身がコーラに入れ替わったら美味しいと思うだろうか?コーヒーだと思って飲んでいるのだから吐き出すだろう。しかも、中身が入れ替わった理由も分らないのだ。
さて、最終回についてである。太陽のキーホルダーを持っていた事件の真犯人は、藤原哲司(中村靖日)だった。藤原哲司は最終回で登場した人物である。
太陽のキーホルダーは雑貨屋のオープン記念として配られたものだった。経営者は自宅の火事で死亡し、雑貨店は開店して直ぐに閉店となった。真犯人の藤原哲司は、経営者の息子だった。
11年前に殺された澤村成美(中村真知子)は、偶然、火事の現場を通りかかり、ハンディカムビデオで火事を撮影していた。そして、そのテープをテレビ局へ貸していた。
一方、2年前に殺された伊崎素子(村川絵梨)の母親は、逃走する犯人の車を撮影する目的で、カメラで交通事故現場を撮影しており、そのテープをテレビ局に貸していた。
真犯人の藤原哲司は、「自分の家族の不幸を広めた」との理由で澤村成美を殺害したが、伊崎素子(村川絵梨)の母親に至っては「映像提供者であれば誰でも良かった」という理由だった。
一応ドラマなのだから、殺害の動機が必要である。「誰でも良かった」ではドラマにならない。それに私は「誰でも良い」という無差別殺人は嫌いだ。
また、澤村成美(中村真知子)が火事を撮影していたビデオカメラがきになった。手の平サイズ(推定30cm)のハンディカムビデオだった。11年前のビデオカメラはあんなに小さかったのだろうか?謎である。
遊軍取材班の取材直後に伊崎早苗(小林涼子)襲われいる。この犯人も藤原哲司(中村靖日)だったが、動機は不明だった。最後まで理解できないドラマだった。
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