後妻業-武内小夜子の実話と実在のモデルのネタバレ
木村佳乃が主演するドラマ「後妻業」の原作となる小説「後妻業」の実話やモデルのネタバレです。
■後妻業-武内小夜子の実話とモデルのネタバレ
黒川博行の原作小説「後妻業」と主人公・武内小夜子には、実在のモデルが存在するので、実話とモデルを紹介する。
小説「後妻業」の実話は、平成22年(2010年)に関西地方で起きた出来事で、男性(当時91歳)と内縁の妻(当時78歳)の話である。
男性は関西地方の自治体の幹部を務めて退職した後、妻に先立たれたため、結婚相談所に登録し、女性を紹介された。最初に紹介された女性は問題は無かった。
しかし、結婚相談所で2人目に紹介された女性は「アンタと結婚したいんやけど、今、付き合ってる男と別れるのに手切れ金が要る」と言い、500万円を要求したたので、男性が500万円を渡すと、連絡が取れなくなってしまった。
そして、結婚相談所で3人目に紹介されたのが、小説「後妻業」に登場する武内小夜子のモデルとなる内縁の妻である。
男性(当時91歳)は内縁の妻(当時78歳)と知り合い、同棲を開始するのだが、同棲から半年後、男性と内縁の妻が散歩をしているとき、男性が公園で倒れた。
内縁の妻は周囲の人に「歩けるから大丈夫だろう」と言い、救急車も呼ばず、男性を連れ帰ったが、翌日、その様子を目撃していた近所の人が心配して、男性の自宅に様子を見に来たので、内縁の妻は仕方なく、救急車を呼んで男性を病院に入れた。
男性は公園で倒れてから、手当もされずに、自宅で放置されていたようで、体が麻痺して、口も行けなくなっており、近所の人が来なければ、そのまま死んでいたが、近所の人が様子を見に来てくれたので、病院に入る事が出来て助かった。
しかし、男性は病院に入院したからと言って安全ではなかった。
内縁の妻は男性の病室をナースステーションから一番遠い部屋に変更したうえ、内縁の妻が見舞いに来る度に、男性は点滴が外れたり、誤嚥性肺炎を起こしたりして死にそうになったりと、不審な出来事が続いた。
男性には2人の娘(姉妹)が居り、姉妹は、このままでは父親が殺されると考え、内縁の妻が見舞いに来たら、ナースが病室で立ち会うように頼んだが、男性はまもなく死亡してしまった。男性が公園で倒れてから半年後の事だった。
男性が死ぬと、内縁の妻は姉妹に公正証書の遺言書を突きつけ、全財産を相続すると宣言した。自宅にあった金庫はドリルでこじ開けられており、株や預金など1億円が持ち去れていた。
姉妹は、公正証書の遺言を見て、内縁の妻が籍を入れていなかったことを知って驚き、弁護士に相談すると、弁護士は興信所を使って内縁の妻を調べた。
すると、内線の妻は結婚を繰り返しており、夫が次々と死んでいたことが分かった。少なくとも9年のうちに4人の夫が死んでいたが、警察は動かなかったので、事件にはならなかった。
結局、姉妹は、内縁の妻が示した公正証書の遺言書に太刀打ちできず、内縁の妻が遺産の大半の財産を相続した。
黒川博行の原作小説「後妻業」に登場する武内小夜子は、弟に刺されて死亡するという結末を迎えるが、モデルとなった内縁の妻は男性の遺産の大半を相続して生きている。
では、モデルとなった内縁の妻は、誰かのか?それは分からない。
この実際に起きた出来事は、警察が動いていないので、事件になっておらず、報道もされていないため、表面化していないのだ。
モデルとなった実話は2010年の出来事で、このとき、内縁の妻は78歳だった。だから、ドラマ「後妻業」が放送される2019年の時点で、生きていれば86歳ということになる。
この内縁の妻が未だに後妻業で稼いでいるのか、引退してお茶を飲みながら、ドラマ「後妻業」を観ているのか、それは知るよしも無い。
ちなみに、この表面化していない事件が、なぜ、小説「後妻業」なったかというと、資産を奪われた姉妹が、作家・黒川博行の知り合いだったのである。
黒川博行は、知り合いの姉妹から、内縁の妻の話を聞いて興味をもち、小説「後妻業」を書いたのである。
なお、原作のあらすじとネタバレは「後妻業-原作のあらすじと犯人ネタバレ」をご覧ください。
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